ユクモ村の狩人録   作:箱の中の世界

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お久しぶりですね。箱です。
いつも執筆する時はスマホのメモに書いてるんですけど間違えてメモを消してしまいまして……
2000文字近いものが一瞬でなくなりました(笑
それでも待たせている方々がいる。そのことは忘れてはダメだと思うので覚えている範囲を元に書き足して作成しました。
それでは……どうぞ!


狩人の帰投

 

「はぁ……やっぱり温泉は落ち着くなぁ……。だろ?ユーカ?」

 

「そうねぇ……。ポッケ村にも良いところはあったけれどあそこは温泉がなかったから……」

 

 ポッケ村から帰ってきたトールとユーカは久しぶりの温泉に浸かっていた。

 

「しかし、俺らがいない間にドスジャギィの被害があっただなんてな。シマさんがいなかったら大変な事になってたな」

 

「らしいわね。今までのドスジャギィとは少し違う統率が取れていたって聞いたわ。そのトールの言うシマって人がいなかったら今ごろは村の家畜は全滅だっかもしれないわね」

 

 二人は、会話が一段落すると温泉に一人の人物が現れた。その人物こそトールが会話で名を出していたハンター――シマであった。

 シマは相変わらず頭にマギュルフロールを被ったままであるが。

 

「あれ? シマさんじゃないですか?」

 

「ん? その声は……やっぱりトール君か! いやぁ、暫く姿を見なかったからね」

 

「実はポッケ村に里帰りしてまして……。そう言えば聞きましたよ、村を襲っていたドスジャギィを討伐した話」

 

「はは、大した事じゃないよ。ハンターとして当然のことさ」

 

 トールとシマが会話に花を咲かせている時、疎外感を感じたユーカは一人温泉の端に膝を抱えるような姿で浸かっていた。

 

(……あのマギュルを被っているのがシマ……さんなのよね。だけど私を仲間外れにするのは少し気に障るわね)

 

 

 

「ところでトール君。さっきからそこで不貞腐(ふてくさ)れたような顔でこっちを見てる彼女は誰かな?」

 

「え?」

 

 シマが指差した方を見るとユーカが不貞腐れた顔でこちらを見ていた。が、トールが向いたのを確認すると慌てたように顔を反らしてしまった。

 

「あぁ、彼女はユーカです。俺の狩り仲間……ですかね?」

 

「トール君のパートナーか。村で姿を見ると時はよく一人だったからてっきりトール君はソロハンターだと思っていたよ」

 

「あぁ、そのことですか。俺は狩りで調合などで沢山道具を使っちゃうせいでよく買い物にいくんですよ。その時は基本一人でいる事が多いんですよ」

 

「なるほど、そうだったのか。ところでトール君、そこにいるユーカ君の事なんだけど……

 

 

   逆上(のぼ)せちゃってるよ?」

 

 

 

 シマの言葉を聞いてユーカの姿を確認すると、シマの言う通りユーカは顔を赤くして逆上せていて……。

 

 

「うわぁっ!? ユーカ!? しっかりして!」

 

 トールはユーカの頬を軽く叩くがユーカの意識は戻らない。

 

「す、すみません! ユーカが心配なのでもう上がりますね!」

 

「あぁ、それじゃあまた会えたら会おう」

 

 トールはユーカを抱えて温泉から上がると、急いで着替えるとユーカの着替えを持って集会浴場から出ていった。

 

「……さて、私も温泉に入ろうか」

 

 シマは被っているマギュルフロールを温泉に浸かるために外した。その瞬間、突然湯気が集会浴場内に溢れるほど立ち込めた。

 

 

『ニャ!? なんなんニャ この湯気!?』

 

『うぃ~……ヒック……』

 

『あわわ……これじゃあ依頼書が湿っちゃいますよ!?』

 

 

 そんな事が起きているとはつゆ知らず、シマは温泉に浸かるのだった。

 

◇◆◇◆

 

「うーん……」

 

 ユーカが目を覚ますとそこはなぜか集会浴場ではなく、部屋であった。

 不思議に思ったユーカは現状を確認しようと身を起こすのだが、そこであることに気が付いた。

 

(なんで私服を着てるわけ?確か温泉にいて……あれ?途中から記憶が……)

 

 

「お、ユーカ気が付いたか。心配したんだぞ?逆上せたせいで俺の家まで抱えて来たんだからな?」

 

「そう、ありが…………ちょっと待ってトール!? 抱えてきたって集会浴場からなの!?」

 

「あぁ、そうだけど? あ、安心しろよ? 服を着せたのは母さんだから。俺はただユーカを抱えてきただけだからな」

 

「そ、そう……なら安心したわ……(集会浴場からここまで私を抱えてきたってことは布1枚しか身に纏っていなかったわけで……)」

 

「じゃあ俺は母さんにユーカが目を覚ましたって報告してくるよ。さすがに安静にしてろよ?」

 

 トールはそう言って部屋から出ていく。

 

「はぁ……ついてないわ……」

 

 他に誰もいない部屋で呟いたユーカの声は、誰にも聞こえることもなく消えていった。

 

◇◆◇◆

 

 ――渓流

 

 豊かな自然があり、そこに生息する生き物(モンスター)の種類は豊富である。

 草木を好んで食べるものもいれば、それらを好んで捕食するものもいる。

 

 

 そんなある日の渓流にて、異変は起きた。

 雨も降っていなければ曇り空でもない。空は至って普通であった。が、渓流からは雷の轟く音が鳴り響いていた。

 

 

 そんな、渓流にあるモンスターの姿があった。

 狼のような外見をしており、特徴的な二本の角。そして何より体の回りに漂っている無数の雷光虫……。

 そのモンスターは渓流に響き渡るほど大きな声でほえると、その場から渓流の奥に消えていった。




どうも。うーん……グダグダしてますね……
思い出しながら書くと流石に文が酷いことになってしまいます。

さて、次回はお察しの通りあのモンスターとの戦闘です。いや、正確には次回の次、2話後になりますが……。
今回の狩りはあるお方が参戦します。

話はずれますが、11月下旬頃に活動報告でアンケートを行いたいなぁ……なんて思ってます。
内容は未定ですが参加してくださると箱が喜びます。大いに喜びます。
そんな感じですがこれからも ユクモ村の狩人録をよろしくお願いします。

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