仮面ライダーエリチカブト−GOD SPEED khorosho−   作:じんばぁ

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前回もやった今回予告!

にこ「私なんてどうせ…」
ー自暴自棄になるにこ
??「お前ら…今、こいつを笑ったな?」
ーそんなにこの前にアノ男が現れる
花陽「にこちゃんはきっと生きてる…」
ー希望を棄てないμ’s


天の道を行き総てを司る!


第13話

 

私は気付くとベッドの上にいた。

 

にこ「あれ?なんでこんなところに…っ!?」

 

痛っ!…なんか左眼のあたりが痛いわね…

う〜ん…ワームと戦ってぶつけたかな…にこの可愛い顔に痣とか残ってなきゃいいけど…。

 

そう考えながら痛む左眼に手を添える。

 

に「?これは…包帯?」

 

…マジ?結構ヒドいケガなの?これ。

 

恐る恐る包帯を外して鏡で自分の顔を見る。

 

に「…なによこれ」

 

にこの顔の左側、ちょうど左眼のあたりに大きな傷があった。それのせいで左眼は全く開かない…しかもその傷は漫画のキャラクターなんかにあるようなカッコいいものではない…もっとグロテスクで痛々しいものだった…

そしてそれを見た瞬間、私は自分の身に起こったことの全てを思い出した…

 

に「うぅ…ゴホッ!ぅぇ…ゴホッ!」

 

そうだ-こころ、ここあ、虎太郎、そしてママは…みんな…死んだ…。それにこんな顔じゃアイドルなんて…みんなを笑顔にするなんて…

 

に「そんな…そんな…」

 

家族もいない…この顔じゃアイドルなんて絶対無理…

じゃあ私はなんのために生き延びたの?

ははは…なんだろう…もっと涙とか出ると思った…全然涙は出ない…これもケガのせい?いいや違う、壊れたんだ。私の心が…。

こんな思いするならあのまま穂乃果に助けられることなく死んでれば…。

 

 

 

私は無意識のうちにフラフラと学校を出て廃墟と化した音ノ木を歩いてた。

今の音ノ木は空っぽで荒んでて醜くて…まるで今の私ね…雨が降り始めたのも気にせず私は道の端に座り込む。

 

に「…」

 

向こうの方のワームの群れがこちらに気がついたようだ。こっちに向かってくる…私は抵抗もせずあっさりワームに捕まった。

 

に「そう、私を殺そうってワケね…好きにすれば?私なんてどうせ…」

 

生きてたってしょうがない。虚ろな右眼で私の胸ぐらを掴むワームを見つめながらそう思った瞬間、

 

私を掴んでいたワームが私を掴んでいる腕だけを残し彼方へ吹き飛んだ。

 

に「ーえ」

 

私の前には男が立っていた。その男はマスクドライダーシステムに身を包んでいて、システムのモチーフは「ショウリョウバッタ」…私はコイツを知ってる…

 

仮面ライダーキックホッパー…こころ、ここあ、虎太郎がマネしちゃってママとやめさせるのに苦労した…

 

キックホッパー「お前ら…今、こいつを笑ったな?」

 

キックホッパーはベルトのバックル部分のレバー…ホッパゼクターの脚の部分を反対側に倒す。

 

《Rider jump》

 

キックホッパーは少しかがんで力をためてから空高くへと跳躍。

 

キックホッパー「ライダーキック…!」

 

《Rider kick》

 

反対側に倒したレバーを元に戻しワームの直上から急降下キックを見舞う。キックが炸裂した瞬間、キックホッパーの左脚に付いているハンマー機構、アンカージャッキが稼働。アンカージャッキはキックホッパーのキック力を増幅させワームをその勢いで吹き飛ばす。反動で再び宙を舞ったキックホッパーは別のワームにキックを放つ。そして再びアンカージャッキを発動させワームを吹き飛ばしながら自分は高く跳躍する。そしてまた別のワームにキックを浴びせる…それを繰り返しまるでバッタが草むらを自由に跳ね回る様にして全ワームにライダーキックを食らわせる。

そして全ワームを倒したキックホッパーは変身を解いて私に近づいてくる。私はこの変身者の名前も知っている。

 

に「矢車…想…」

 

矢車「お前、俺の名を…これが天道の言っていた現象か…」

 

キックホッパーの資格者…矢車は私に近づき尻もちをついたままの私の顎を指で持ち上げると

 

矢「良い目をしてる…闇の住民の目だ…どうだ?闇の世界を歩いた感想は?」

 

に「…荒んでて、空っぽで…まるで今の私。おまけに今アンタに助けられたせいで最っ低な気分ね…」

 

あのまま矢車に助けられていなければどれだけ楽なことか…。

 

に「なんで私なんかを助けたのよ…体目当て?いいわよ、なら早くしなさいy…

 

私の台詞は矢車に胸ぐらをつかまれたことによって強制的に中断させられる。そして矢車は私の顔をまじまじと品定めするような目で見た後、不敵に笑って私から手を離してただ一言。

 

矢「お前、俺の妹になれ」

 

に「は?」

 

そう言って私の手を半ば強引に引きながら歩き出した。

 

 

ー保健室ー

 

絵「…にこ?…にこ!!」

 

1番恐れていた、でも誰もが1番考えないようにしていた事態が起こってしまった。

おそらくにこは自暴自棄になって外に出てしまった…にこは治療を施したと言ってもまだ安静にしていなければならない身、それに外にはまだワームがうようよいる…

 

こ「ふわぁぁ…絵里ちゃんどうしたのぉ?そろそろ交代の時間だよぉ〜…?」

 

そこに寝起きのことりが入ってきた

 

絵「ことり!にこがいないの!みんなを呼んできて!!」

 

こ「へ?にこちゃんが?…!!わ…わかったよ!」

 

 

私たちは1日かけてにこを捜した…けれどもにこは見つからなかった…矢澤にこが消える。このことはμ’sにとって深刻過ぎる問題だった。μ’sは9人でひとつ、1人でも欠けるなんてことはあってはならないことだから…

 

海「にこ…いったいどこに…」

 

花陽「うぅ…やっぱりにこちゃんは…」

 

凛「かよちん…」

 

真姫「馬鹿なコト言わないでっ!まだにこちゃんが死んだっていう証拠は無いじゃない!!にこちゃんは絶対生きてる!」

 

花「でも!にこちゃんが生きてるっていう証拠だってない!う…うぅ…」ポロポロ

 

ほ「花陽ちゃん…」

 

こ「かよちゃん…」

 

絵「花陽…真姫の言う通りよ。もしワームがにこを殺してしまっているのだとしたら擬態したワームが私たちに近づいてくる可能性が高いわ…でもそれがないということは…わかるわね?もう少しだけ…そっちの可能性にすがってみましょう?諦めるのは早すぎるわ…」

 

花「絵里ちゃん…うん…そうだよね…真姫ちゃん、ごめんね…にこちゃんはきっと生きてる…だってにこちゃんだもん…!」

 

真「ええ…」

 

凛「よーし!そうと決まればもう少し捜すにゃー!」

 

ほ「ぃよぉし!捜すぞぉ!」

 

こ「穂乃果ちゃん、ことりたちは避難所を守らなきゃ!」

 

ほ「あ、そ…そっか…うぅん…しょうがないか…凛ちゃん、花陽ちゃん!にこちゃんをお願い!」

 

りんぱな「了解です(にゃー)!」

 

ほ「真姫ちゃん、2人をお願い!」

 

真「任せなさい」

 

ほ「よ〜し!穂乃果たちはここを全力で守るぞ〜!!ね!?ことりちゃん!絵里ちゃん!」

 

こ「うんっ!」

 

絵「えぇ、そのつもりよ!」

 

海「わ…私も手伝えることがあればなんでもやります!」

 

この6人はもう大丈夫そうね…問題は…

 

 

 

絵「希…」

 

希「ん?どうしたん?えりち」

 

絵「希…あなた…

 

希「なぁえりち…にこっちの置いてったザビーゼクター…ウチが使うな?」

 

私の発言は希の申し出にかき消されてしまった。

 

絵「えぇ…構わないわ…」

 

希「うん、それじゃウチは穂乃果ちゃんたちを手伝ってくる!」

 

そう言ってさっさと保健室を出て行ってしまった。

 

絵「希…」

 

もっと落ち込んでいるのかと思っていたけど…私の取り越し苦労だったのかしら…?

 

 

 

 

希「にこっち…また…助けてあげられなかった…ウチが…ウチが臆病だから…」

 

 

 

 

 

続く

 




はい、だいたいの人の想像の通り、こうなりました笑

そしてコメントくださってる方々、誠にありがとうございます!かーなーり励みになってます!!

ではまた!!

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