最新話を書こうとしたら、書きたいこと思い浮かばなくなってしまってスランプに陥り、気分転換に別の小説書こうとしたら、やっぱり書きたいことが思い浮かば無く、最終的に何故かFateにはまり、果てにはFGOを始めたから期間が空いた訳ではありません。
さて、やっと本編に帰ってきました。
長かった……
では、笑劇の本編、
どうぞ~
第40話 俺、できます(意味深)
「えーと…………よろしくお願いします?」
顔を真っ赤にした天子を目の前にして俺はそう言った。
お昼前の俺の家のソファーの前。
何故こうなったのか……。
愛香の誕生日から数日後。
あれからエレメリアンが出現せず、暇な日を送っていた。
と言っても毎日のように総二の家ことアドレシェンツァに通って愛香やトゥアールのじゃれあい(命に関わるレベル)を見たり慧理那先輩と玩具の話をしたり、ゆっくりとコーヒーを飲んだり(今まで飲んだコーヒーの中でも上位レベルでおいしい)、総二からツインテールについて学んだりしていた。
それはエレメリアンが休戦を申し上げた日を過ぎても代わらなかった。
それに、後数日後にはあのイベントがある。
そのための準備もちゃんと始めている。
ここからあの場所まで遠い。だが!今回はトゥアールから貰ったワープ装置がある!
それに、トゥアールも参加することは聞いている。まあ、俺が行くことは内緒だけど。
約三日間の予定を書き入れた紙を部屋の壁に張り付けて何度も確認する。
様々なサークルが参加するビックイベント。俺はサークル参加では無いがこのイベントを逃す訳にはいかない。そのために何ヵ月も計画を練っていたんだ。
それに、エレメリアンへの対策&テイルエアーの新能力公表も兼ねている。
エレメリアンめ、もしこのイベント……コミケに出てきたらお前らを逆利用してやるよ。
そんな悪い笑みをしていると携帯にメールが届く。普通ならLINEとかなのだろうけど。
あ、LINEの交換してなかったや。
メールは……こなた師匠からだ。
メールを確認してみる。
えーと…え!?こなた師匠コミケ来るの!?
ならこなた師匠と会う約束も取り入れないと。
そうこうして予定を書き入れた紙に書き足しを行っていく。
そうこうしている間に夜になっていた。
夕御飯は適当にあるものを使って済ませ、お風呂に入り、軽くゲームをやったりアニメを見たりしてその日は就寝した。
朝
目が覚め、上半身を起こす。
重いまぶたを擦りながら現在の時間を確認しようと寝ていた毛布に手を着ける。その時、右手にむにゅと感触があった。
その感触に違和感はあった。柔らかい感触、何処かで感じた事のある感触。何処だっけ……。
あ、そうだ、俺が女体化した時に触ったんだ、自分の胸。
でも、俺は現状女体化してない。それに触ったのは毛布であって俺の胸じゃ無い。
ということは……
俺は恐る恐る毛布を取ってみる。
そこには……
薄着の天子が寝ていた。
この時、俺の脳内は思考を停止し、二度寝へと切り替えそのまま寝た……。
とはいかず、しょうがなく起きる。勿論、無意識&事故とはいえ女の子の胸を触ってしまったのだ。謝るのが義理というやつだし、何より友達として、ちゃんと謝らないと。
「おーい、天子、朝だぞ~」
と、ここで俺はある疑問を持った(脳が動き出した)。
何故、天子がここにいる?そして、何故俺のベットで、しかも薄着で寝ている?
下手すればR18の事だぞ?
そんなことを思っていた矢先
「ん…おはよ、輝跡…」
「おはよう。取り合えず起きてくれ」
そう言って天子を起こした。
俺と天子はその後、顔を洗い、私服に着替え、朝食(俺が作った)を取り、天子をソファーに座わらせて何がどうなったのか聞いてみる。
因みに俺は天子に向かい合うようにリビングの椅子を持ってきて座る。
「さて、天子、いつ帰ってきたの?」
「昨日の夜中だよ」
「夏休みは幻想郷にいるんじゃ無かったのか?」
「いや…だって幻想郷にいるのつまんなくてさ…。それに……」
「それに?」
顔が赤くなる天子。どうしたんだ?
「えっと……ほら!宿題とかあるし…」
「ふむ……。で、次なんだが、何故俺のベットで、しかも薄着で寝てたんだ?」
「それは…」
黙り込む天子。その顔はトマトのように真っ赤になっていく。
「その……夏だし……暑かったから…。それと…輝跡と一緒に寝たかったから…」
ぼそぼそした天子の声は確りと俺の耳に届く。
「俺と一緒に寝たかった?」
「あ!えっと……そうよ!一緒に寝たかったのよ!」
いきなり大声で逆ギレの如く言い切った天子は直ぐ様顔を真っ赤にして俯く。
「……ねぇ、輝跡。私が幻想郷に行く前、あの蜘蛛のエレメリアンを倒した後、約束したの覚えてる?」
「……?」
いや、そんな前の事忘れちまった。
だって、ほら、異世界に一ヶ月近くいた訳だし、辛い戦闘が多かったし。
「私の願い事一つ叶えて貰うっていうやつよ……忘れてたなんて…」
「ごめん、ごめん。んで、なんだよ、その願い事って。今回の事と関係あるのか?」
「あ、あるわよ!」
そう言って天子は深く息を吸って俺を見る。
「私と付き合って!」
…………思考停止
「ショッピングが何かを?」
「違うわよ!馬鹿!恋仲になってって言ってるの!!」
……………………………………
思考再起動
恋仲…これって確か、愛し合う関係の事を言っているんだよな?それって……えっと…
天子は俺の事を友人としてではなく異性として好きだということなのか。
そしてそれを少し遠回し的に言った訳。
あれ?これって告白じゃね?
「あの…それって、俺の事を異性として好きって事で考えていいのか?」
「そ、そうよ!何度も言わせないで!恥ずかしい!!」
この場合どう返せばいいんだ!?
いや、天子が可愛いのはわかってるよ。それと、天子がいい子なのは一緒にいてもわかる。ただどっかのとんまの被害を受けてるだけだ。
…
「えっと…………よろしくお願いします?」
無意識にそう言ってしまった。なんでこうなったんだ?
ソファーに座りこっちをちらっと見て顔を赤くして頷く天子。何、この可愛い女の子。
そういえば、天子に一度だけドキっとしたことあったっけ。可愛くて。
あれれ?天子ってこんなに可愛かったか?
天子を意識し始めるとなんかドキドキしてきたぞ。まさか、これが恋!?
「わ……私こそ……よろしく……」
嬉しいのか、天子は少し涙めで此方を(上目使いで)見る。
バキューンと効果音がして天子の可愛さという弾丸が俺の心を撃ち抜く。
か……可愛い!!
「ゲボバ!!」
「輝跡!?」
どうやら俺は天子の可愛さを受け止められる程の心の耐久は無かったようだ。
崩れるように膝を着く俺。それを見て天子が寄り添って来る。
俺の顔の横に天子の顔が近付き間近に迫る。そして、俺の視界に天子の顔が映る。
ほんのりと赤くなった天子の顔にはまだ涙が零れていた。
「……あのさ、天子。なんで俺なの?」
「……わからないわ。でも、輝跡が好きになったのよ」
「そうか……」
なんというか、まさかの告白に驚きと困惑でいっぱいなのに天子の可愛さに気が付ついたことにより色々と心の整理が出来ていない感じだ。
午後
自分の部屋
俺はやっと自分が何をしたのか気が付いた。
要は……。
「もしもし?翔太郎さん?」
『なんだよ、輝跡?俺、今仕事で外にいるんだが…』
「俺、彼女出来ました」
『……はぁ?いや、彼女出来たのは良かったがなんで俺に電話してくるんだよ?』
「いや…ヒーローの先輩として伝えて置こうかなと…」
『そうか。んじゃ、俺は仕事あるから、この話はまたな』
そう言われて切られてしまう。まあ、風都のヒーローである仮面ライダーWだもんな。忙しいのは仕方がない。
晴れて俺と天子は付き合う事になったのだが、正直な所、実感がわかない。一応二人で先程ツーショットを撮ったけど(完全に目が死んでる写真になってた)。
それに、付き合うと言っても別に生活が変わる訳じゃ無い。いつも通りに過ごすだけさ。
因みに翔太郎さんに電話した理由は何となくだ。携帯のアドレスをランダムで決めたら翔太郎さんだった。まあ、彼女とか出来たら誰かには言いたいじゃん。
いやー、それにしても、独り暮らしする際にあわよくば彼女が欲しいとは思ってたけどまさか本当に出来るとは。しかも同居人。
さて…と。
リビングに出てソファーでくつろぎながら本(マンガ)を読んでいる天子に話しかける。
「これから出掛けない?」
「え!?早速デート!?」
本をソファーの上に置いた天子は俺の顔を見てほのかに顔を赤くする。いや、デートしたいけどさ、今日告白されて早速デートとか難易度高過ぎです。
「いや…デートはまだ今度。これからツインテイルズの秘密基地に行こうと思ってさ。ほら、天子とテイルザインとして一緒に戦ってくれてる訳だし、仲間である他のメンバーも知っておいて損は無いでしょ?」
「それもそうね。いいわ。それに、私自身、テイルブルーに興味があるもの」
「ブルーに?なんで?」
幻想郷の下級妖怪より強いかも知れない力の持ち主、その正体を知りたいし、何より同じ悩みを持つもの同士、変身無しで話したいわ」
「あー」
なんか納得したわ。けど、少し言わせて貰うか。
「でも天子の胸、そこまで気にするか?俺は今のままでもいいと思うけどなー。柔らかいし」
そう言うと天子の顔が真っ赤に…
「馬鹿!!」
と言われて、思いっきりビンタを右ほほに喰らいました。
いや…下手したら首が360度回転するのを何とか抑えたよ。流石、異世界での修行は無意味じゃ無かったぜ。
アドレシェンツァ
俺は天子と共にアドレシェンツァに着く。
道中手を繋いだ方がいいのかわからなかったので天子に直接聞いてまだデートじゃ無いし何より付き合うことになって直ぐにそういったことをするのはまだ早いとお互いの同意を得て普通に歩いて来た。
アドレシェンツァのドアを開ける。
いつもならお客さんがいる店内には総二の母親でありこのアドレシェンツァの経営者の未春さんが独りでいた。
「あら、輝跡君、来たのね」
「お邪魔します、未春さん。総二達はいますか?」
「総ちゃんなら…」
と言って奥をチラッと見る。そこから地下にいるのだとわかる。(言動が全て自分の両親と似ているので対応が効くのだ)
「私はしばらくここにいるわ」
と未春さんは言ってコーヒーカップを磨く。
俺は天子を連れて奥の冷蔵庫に向かう。
「輝跡君、少しいいかしら?」
俺と天子がキッチンに入った瞬間に未春さんがカップを磨く手を止め此方を見る。
「その子は?」
「あ、紹介しますね」
「比那名居天子よ。よろしく」
「誰もいないから言いますけど、ツインテイルズの新メンバーです」
「そう。それなら…」
と言って未春さんは外に出て行き直ぐに戻ってくる。
「店を閉めたわ♪さあ、秘密基地に行きましょう♪」
と言って奥の部屋に行って、直ぐに戻ってきた。良くある悪の女幹部ぽい服装で。この間僅か1分弱。
「ねぇ、輝跡、この人にツッコミとか入れないの?」
「無理だ。この手の中二病はツッコんだら負けなんだよ」
「何その理論!?」
と俺と天子、未春さんはそのまま冷蔵庫に偽装されたエレベーターに乗りツインテイルズの秘密基地に向かう。
エレベーターに乗って数秒もしないうちにツインテイルズの秘密基地に着き扉が開く。
そこでは、拳を前に突き出していてその拳から少し言わせて煙のようなものを出して立っている愛香とその拳の直線上に大の字で壁にめり込むどころか壁と一体化しているトゥアール。
それを見て少し興奮したかのようにトゥアールを見つめている慧理那先輩にその横で婚姻届を書いている尊先生。
そして俺達に気が付いた総二がいた。
「よぉ。輝跡……って後ろにいるの誰!?」
総二の言葉で皆が此方に顔を向ける。因みにいつの間にか未春さんは総二達の所にいて椅子に座っていた。
「誰よ、その子?」
「あれ?…確か…比那名居さんですよね?一年生の」
流石は生徒会長の慧理那先輩。
「ええ。私は比那名居天子よ。よろしく」
「んで、その比那名居がどうしてここにいるのよ?」
愛香から殺気が漏れ始める。コエー。
「私も輝跡と一緒でツインテイルズに入るからよ」
そう断言した。
「輝跡!あんた!ツインテイルズの事言ったのね!一般人に!」
「えーと、天子は一般人じゃ無いんだ。天子の正体はテイルザイン。一緒に戦った事あるだろ?」
と言う。天子に視線が集まる。
「あんたがテイルザイン?」
「と、いうことは新しい仲間ということ…ですわね!」
「ねぇ、輝跡、ツインテイルズって…」
「ここにいる皆の事だよ」
そう言って天子に微笑む。すると、天子はクスと笑って…
「変人の集りなのね」
この後、ひと悶着あったが、何とか納めて(特に愛香)皆と改めて天子の紹介やこれまでの経路、それとテイルシャーマを夏休み明けに紹介する事等を話したのだった。
輝跡「まさかのヒロイン確定!キタコレ!」
天子が出る時点でヒロインにする予定はありました。
輝跡「それにしても、次回予告久しぶりだ!」
そして、次回、とうとう、あの回に突入!
輝跡「次回予告 いっきまーす」
次回予告
とうとう始まる夏のあのイベント!
そこで出会う一期一会の出会い!
次回
輝跡、コミケに逝く
に
テイルオン!!