やりすぎたかな?
あ、感想等あれば気軽にどうぞ。
では、本編どうぞ。
総二のスマホからの着信。それはトゥアールからのものだった。用件は二つのうちどちらか。
良い知らせと悪い知らせ。
着信に出てスピーカーにする総二。
『総二…キャンサードギドミィが現れました』
どうやら、後者だったようだ。
「まだその装置っての完成しないの?」
愛香の発言に対し
『後少しで完成します!それまで、なんとか耐えてください!!』
そう残して着信は切れる。
出現場所の表示は既に総二のスマホに送信されていた。その場所は先程戦った公園だった。
「じゃあ、行こうか…」
力なく総二が先陣を切った。
「すまねぇが、先に行っててくれ。俺はフィリップと一緒に行く。それに、ジョーカーじゃ、またやれちまうかも知れねぇからな」
ソファーに横になりながら翔太郎さんはそう言った。
「やりましょう!!こんな絶望的な時でも、いつも通りに!!」
慧理那先輩の言葉が響く。
それに頷くツインテイルズの戦闘メンバー。
「行くよ!!」
「「「「テイルオン!!!!」」」」
四人の言葉が重なり、四人とも光に包まれ、そして、正義のヒーローことツインテールのヒロイン、レッド、ブルー、イエロー、エアーへと変身した。
レッドが転送装置を使いあの公園へと移動した。
公園に到着すると、そこにはキャンサードギドミィとミイラ男のようなフラフラしている奴等(屑ヤミー)が三十体と包帯マッチョのヤミーが二体いた。
「ブルー、イエロー、あのマッチョ頼めるか?」
作戦は、俺とレッドが何とかして時間稼ぎをする。
別に倒してしまってもいいのだろ??( º∀º )?
みたいな感じでどや顔したいけど、キャンサードギドミィの強さはマジ冗談にならない。なので、あえてフラグは建てないようにしておきたい。
「わかったわ」
「わかりましたわ。私達も倒し終わったら直ぐ可戦しますわ」
そう言ってブルーとイエローはマッチョ包帯ヤミーと向かい合う。
俺とレッドはその間に屑ヤミーを倒しながらキャンサードギドミィに向かって行くのであった。
ブルーside
ブルーは直感的にこの包帯マッチョヤミーがかなり強いと感じていた。
強い相手と対峙することは幾度となくあった。だが、それはエレメリアンや人間など理性がある相手ばかり。だが、目の前にいるヤミーは違う。どちらかと言えば、獣。見た目は人形マッチョメンだが、中身は相手を倒すだけの獣である。
そう直感したのだ。
最初に動いたのは包帯マッチョヤミー。ヤミーは両手両足から包帯を飛ばす。だが、その攻撃としては威力など皆無であり、目的は違うもの。
ブルーはその攻撃を避ける。だが右にステップを踏んだ際遅れた右足に包帯が巻き付きバランスを崩し倒れてしまう。次に左足、右手、左手と包帯が巻き付く。
「くっ!?何なのよ!!」
何とか立ったブルーではあるが、両手両足全てに包帯が巻き付き、まるで傀儡のような状態になってしまう。
「この!」
力強く右手を引く。しかし、包帯で繋がった包帯マッチョヤミーはビクともしない。
包帯マッチョヤミーは不適に笑っているだけ。
実は、包帯マッチョヤミーにはこれといって執着する欲等無い。ヤミーから生まれたヤミー…力こそ、ヤミーと匹敵するが、知能はそれ以下。現在、ブルーと対峙している包帯マッチョヤミーはブルーを倒す事だけを前提に考えて行動している。逆に言えば倒す事を考えているだけで倒す過程は頭に入っていない。
要するに、現在、包帯マッチョヤミーはブルーの四肢を封じた状態でどうやってトドメを刺すか無い知能を使って考えているのだ。
「ドリャ!!」
そんな事を知らないブルーは先程の数倍もの力で右手を引く。
元々のステータスに加えて属性力の力が加あっているブルーこと愛香。ステータスが天元突破してると言っても可笑しくない愛香の怪力にスピリティカフィンガーにより更に凶悪になったパワー。そのパワーにいくらヤミーとは言えパワー負けしてしまい、ブルーの方へ飛んで来る包帯マッチョヤミー。
「オリャ!!」
迫ってきたヤミーに対し左拳を一撃腹部に決めて逆方向に飛ばすブルー。その時に繋がっていた包帯も全て切れてしまう。
「全く、余計な手間かけさせ……え!?」
力なくへたりと膝を付いてしまうブルー。
「まさか…力を吸ってたの…!?」
包帯マッチョヤミーはただ束縛するためだけに包帯を巻き付けた訳では無い。確実に倒すために本人に気付かれないように力を吸っていたのだ。
力を吸っていた包帯マッチョヤミーはブルーの拳をまともに喰らったのにたいして普通に立ち上がった。
「近接は危険…ね…なら、一発で終わらせて殺るわ!!」
ブルーはウェイブランスを取り出して、それを杖変わりにして立ち上がる。
近接戦を得意とするブルーにとって、遠距離からの攻撃は属性玉変換機構とエグゼキュートウェイブのみ。だが、まともな属性玉変換機構による遠距離攻撃は口から光線を出すやつのみ。防御のため貧乳属性の属性玉を使えばいいが、愛香本人として使いたくは無い。
残る選択肢は一つ。
「オーラピラー!!」
ブルーは空へと青い閃光を放つ。その閃光は暫くして包帯マッチョヤミーを束縛する。効いているかどうかわからないが、ヤミーの動きは完全に止まった。
「完全解放!!エグゼキュートウェイブ!!」
完全解放をし、直ぐ様ウェイブランスを投擲する。ブルーの必殺技。ウェイブランスは青き鋭い閃光へと姿を変え、包帯マッチョヤミーを貫く。現在全てのエネルギーを注いだ必殺技。
オーラピラーによって束縛され、エグゼキュートウェイブを受けた包帯マッチョヤミーは、不適な笑みをしながら、オーラピラー内にて倒れ爆散した。
「後は…頼んだわよ…レッド…エアー…」
大量のセルメダルがオーラピラーが終了した地点に降り注ぎ、それを見ながら、ブルーは倒れこんだ。
イエローside
包帯マッチョヤミーと対峙するイエロー。
包帯マッチョヤミーは不適に笑いながら包帯を飛ばしてくる。この包帯はブルーが受けた束縛の攻撃では無くエアーやWに使った名目な攻撃であった。
「はぁはぁ…出し惜しみはしませんわ!!」
最初からクライマックスな状態のイエロー。理由は簡単。先程の戦闘にて脱げ無かったから。レッドが見ていないため脱ぐ快感は少ないが二回目の変身、しかも、まるで「俺は構わず先に行け」みたいな展開が更にイエローの身体を熱くした。
全ての銃口を包帯マッチョヤミーに向ける。
そして、ツインテールをアンカーにして完全脱衣形態にして雷の弾丸を打ち出す。
包帯マッチョヤミーの攻撃に利用されている包帯の数は四。しかし、イエローが打ち出した雷の弾丸の数は何百。数の暴力である。
包帯は雷の弾丸により次々と燃やされ攻撃の意味を無くし、無数に飛ぶ雷の弾丸により確実に包帯マッチョヤミーにダメージを負わせ傷口からセルメダルが飛び散っていた。正直相性的に言えばイエローの勝ちである。
イエローの砲撃は確かにヤミーに当たっていた。だが、その砲撃の大半が外れていたのも事実。用は、余計にエネルギーを使っているのだ。
ボロボロになっている包帯マッチョヤミー。イエローは武装をパージしていく。全ての武装をパージし、黄色い装甲よりも肌色が多くなっているイエロー。顔は快感に溺れる女の顔である。
ボロボロになってしまっている包帯マッチョヤミーは少しずつイエローに迫る。だが、だめ押しと言わんばかりにイエローの武装が自動的に砲台へと合体し、合身巨大砲へと変わる。
「完全解放!!オーラピラー!!」
合身巨大砲から放たれる黄色い閃光によりフラフラなのに拘束される包帯マッチョヤミー。
イエローはジャンプし合身巨大砲の前に出る。そして
「ヴォルテックジャジメントーーー!!」
と自らを雷の弾丸へと変え、包帯マッチョヤミーの身体を貫き、ツインテールをアンカーとして使い地面に跡を残しながら止まる。
拘束されている包帯マッチョヤミーはイエローに一撃もあたえる事が出来ず、オーラピラー内にて爆散。セルメダルが飛び散った。
「はぁ~」
と呟いたイエロー。
やっと脱衣でき、更にはヒーローとしてかっこよく敵を倒せた。その快楽に快楽の笑みをしながら無駄なエネルギーを使いすぎたために倒れこんだ。
この時のイエローの笑みは純粋そのものだった。
レッド&エアーside
屑ヤミーを倒しながらキャンサードギドミィの元へ向かうレッドと俺。
屑ヤミーは弱く、一撃で倒せる。暫くすると、全ての屑ヤミーを倒してしまう。
「レッド…エアー…お前達と戦えて…そして我が同胞の仇を打てて…私は嬉しいぞ!!」
「仇を打てるなんて思わない方がいいぜ!俺もエアーも前より強くなってるんだからな!!」
「そうか…だが、レッドとエアーのみ強くなっても意味は無いぞ?」
「ブルーやイエローだって強くなった!!」
「ブルーとイエローがヤミーを一体づつ倒したようなだな…」
ここで俺はある疑問が生まれた。
ブルーとイエローに任せたヤミーは二体…でも確か…
「ヤミーは全部で三体!?」
そう、あと一体いるのに気が付かなかったのだ。
「フフフフ…どうやらブルーとイエローは先程の戦闘でかなり疲労しているようだな…」
俺とレッドはその言葉に反応して、直ぐ様ブルー達の元へ向かおうとした。引き返そうとした矢先、目の前にキャンサードギドミィが現れる。
「く!このままじゃブルー達が!」
だが、後には引けない。こうなれば…
「レッド!戦うしか無いよ!!」
俺の言葉を聞いてレッドは困惑しながらもキャンサードギドミィと対峙する。
「レッド、最初に僕から戦うよ!」
「いや、俺がやる!!」
とレッドが前に出る。
「レッドよ…我がスピードに勝ると思うか!!」
「そんなの…やって見ないとわからねぇじゃねーか!!」
とレッドは一瞬にしてフォーラーチェインに姿を変え、神速のスピードにより、その場から消えるように見えた。
そのスピードに驚いたキャンサードギドミィだが直ぐに姿を消す。
高速の中の戦い。激しい金属音しか聞こえず、何が起きているのか全くわからない状態だった。
それが数秒程続いた。
そして、両者姿を現す。レッドは俺の真横に、キャンサードギドミィは対峙するように現れる。
フォーラーチェインからノーマルに戻ったレッドは膝を付き息を上げていた。
「はぁはぁはぁ…」
「大丈夫か!?レッド!」
「大丈夫…だけど、決定打は与えられなかった…」
息を上げながら、キャンサードギドミィにあまりダメージを与えられなかったことを知らせてくれた。
「レッドよ…時間制限があるとはいえ…我が攻撃を全て避けるとは…」
そう言ったキャンサードギドミィ。だが、脚からは湯気が立ち込めていた。
限界が近いはず…こうなれば、俺がやるしかいない。
「今度は僕だ!!属性追加機構!!二束自由!!」
二束自由(ツイーダム)モードへ変化し、両手に追加された銃でキャンサードギドミィを狙い撃つ。しかし、キャンサードギドミィはそのスピードを利用して接近し、その鋏を振りかざす。しかし、俺は後ろに回転しながらジャンプをし、それを避ける。
直感を信じてキャンサードギドミィの攻撃をかわしながら銃や腰に着いたレールガンで攻撃する。
途中何発か当たるがそれは致命傷にはほど遠い感じだ。
避ける、攻撃する、また避ける…そうしている間に時間が来てしまう。
俺はレッドの隣に立ちノーマルのテイルエアーに戻る。
「はっはっは!!どうやら、その力も時間制限があるようだな!!どうした!レッドのように加速しないのか!!」
「生憎…その機械壊れたからさ…使えないんだ…」
「それなら尚好都合!!今!この時!我が戦友の仇取らせて貰う!!」
そう言って俺達の目の前に現れるキャンサードギドミィ。そして、その大きな鋏を振りかざす。
俺とレッドはただ目を閉じた。
反撃…という方法を取る余裕すら無く目の前に現れたのだ。
目を閉じて数秒。体に異変は無かった。
俺とレッドはそっと目を開ける。そこにいたのは、全身黒だが、頭部に赤、手や胸に黄色、そして、足に緑の色彩が施してある仮面ライダーが手から黄色い爪を展開させキャンサードギドミィの鋏を防いでいる所だった。
番外編、復活のCも次回で最後。
でも、また別な番外編が……。
取り合えず、次回もよろしくお願いします。