一話を投稿して早一年…
あっという間でした。
けど、まだまだ完結までほど遠い…
取り合えず…
どうぞ~
女の子になったから数日。
日に日にファンが増えてきていて此方もソーラちゃんも行動しづらくなってきていた。まあ、愛香や尊先生、慧理那先輩が俺達を守ってくれるためそこまでの被害は無いが。
そんなある日、朝早くにフィリップさんから連絡があった。なんでも、テイルバレットから凄いデータを見付けたとかで、今すぐに来てほしいとのこと。
今日は平日。それは、学生が学生の本分を全うするために学校へ行かなくてはいけない日である。だが、テイルバレットのことは俺個人として知りたいことでもあり、なにより、二摘輝跡にとって男に戻れるかどうかを左右する大事なことでもある。
日に日に女の子として違和感なく活動出来るようになってきてしまっている。これでは俺は本当の意味で元に戻れなくなってしまう。
そういう意味では今日俺は学校を休まなくてはいけない。
霊夢達に今日は休むことを言って、ワープ装置を起動させ俺はフィリップさん達のいる風都に向かった。
翔太郎さんの事務所に着く。そこには本を片手に読んでいるフィリップと資料を読んでいる翔太郎さんがいた。
「やあ、輝跡。おはよう」
「おはようございます」
「おはよう輝跡。」
「で、フィリップさん、なんかわかったんですか?」
早速本題だ。
フィリップさんは本を置いて何処からかノートパソコンを持ってくる。
ノートパソコンを開いて起動させるフィリップさん。
「輝跡、君は、何が好きなんだい?」
その質問は…そう、あのテイルエアーに聞かれた質問だ。
思い出した。あの夢を…そう、俺が女の子になった時に見たあの夢。
「な…なんでその質問を…」
「やはりね。輝跡、君は本当の意味でテイルタイマーを…いや、テイルバレットを使えこなせていないんだ」
「どういうこと…」
「色々とデータを調べているうちに面白いことがわかってね」
そう言って俺にパソコンの画面を見せる。
何が書かれているのかはちんぷんかんぷんだ。
「このデータから、そのテイルバレットは力を制御する制御装置やテイルエアーの装甲構築データ、そしてそれらのコアとなるあるものがあることがわかったんだ」
「え?何を言ってるのか…」
「君はよく最前線にいるからわかると思うけどエレメリアンを倒した後にひし形の結晶が残るのはわかるよね?」
「ええ。属性玉です」
「その属性玉というもの…あれのなかには紋様のようなものが刻まれていないかい?」
「あ!刻まれてる!」
「そう、あれはそれぞれの属性を示していると僕は踏んでいる」
「ええ。その通りです」
「多分だが、テイルレッド達もそれの力を使って変身してるんじゃないのかい?」
「そうです」
「やはりね…実は、輝跡、君のテイルバレットには、その属性玉らしいものがあることがわかったんだ」
「!?」
属性玉がテイルバレットに!?ってことは、俺は仮面ライダーよりツインテイルズの方に近いってことだよな。
「だが、調べた結果、テイルバレットからはひし形の結晶は見つかった。でも、肝心の紋様が無いんだ」
「え!?」
「ここからは僕の推測なんだが、属性力は好きなものへの力等が結晶化したものと考えた前提で、君の属性力はまだ決まっていない、もしくは、属性が定まらない属性という可能性がある」
「定まらない属性…」
「そこから考えられる君の女体化。これは、属性を完全に決めてないため、もしくは属性定まらないために起きたテイルバレットの中の属性玉の暴走…」
「あ!だから輝跡に最初質問したんだな!」
説明を一緒に聞いていた翔太郎さんがやっと口を開けた。
「そう。輝跡の女体化は、決めるものを決めていないから起きたことなんだよ」
「決めるものを決めていない…」
「解決策は簡単さ。何が好きなのか、きっちりと決めること。ただそれだけだ」
簡単なのか…それは…
そんな時に俺の通信機が鳴る。エレメリアンか!!
「どうした?輝跡?」
「すみません、翔太郎さん、フィリップさん、エレメリアンが現れた見たいです」
「そうか。なら、俺達も行くか?」
「いえ。翔太郎さん達が出る程じゃないですよ。俺が…俺達が行きます」
「そうか。なら無理するなよ」
そう翔太郎さんが言ってくれた。そして、
「困ったら僕たちを呼んでくれまたえ」
「わかりました!フィリップさん」
俺はそう言ってワープ装置を起動させる。
場所は竹林。
ワープ装置を使いツインテイルズの秘密基地を経由して現地に向かった。
その間に俺は念のために霊夢と天子にメールを送っておいた。
俺が駆け付けると、そこには蜘蛛型のエレメリアンが何十体もいて、そのエレメリアンとテイルブルー、テイルイエローが戦っていた。
「テイルブルー!テイルイエロー!」
「あ!テイルエアーですわ!」
「遅いわよ!エアー!」
そう言って戦っている二人と合流する。
「テイルレッドは!?」
「あいつは、あっちで幹部級と戦ってるわ!」
テイルブルーはランスで蜘蛛型エレメリアンを凪ぎ払いながらテイルレッドの方をみる。
そこには、見た目的に細いエレメリアンがテイルレッドと戦っていた。
細いエレメリアンの刀とテイルレッドの剣が刃を交えるが、テイルレッドが競り負けて吹き飛ぶ。明らかにテイルレッドが押されている!!
助けに行きたいが、テイルブルーもテイルイエローもこの蜘蛛型エレメリアンに阻まれてテイルレッドの援護に行けそうに無い。
なら、俺が行くしかない!
俺は一気にスピードを付けてフォースナイファーを取り出してテイルレッドの元へ向かおうと試みる。だが、テイルブルーやテイルイエローのように蜘蛛型エレメリアンに阻まれてしまう。
こうなれば、コイツらを一掃さるしか無い!
俺はエアーメモリを取り出す。
《AIR》
そして、真上に投げる。
「フォースナイファー!ブレイクレリース!! 」
フォースナイファーの刃が黄緑色に光延長される。
「エアーメモリ!!イグニッション!!」
更にエアーメモリを重力による落下によりフォースナイファーのマキシマムスロットに入れる。
フォースナイファーの刃は一掃輝きを増し更に刃は延長される。俺はそれの刃を空に向けて両手で持ち手を握り頭の上まで持ってくる。その刃はまるで天を二つに切り裂いているかのようだ。
「何ですか!?あの技は!?」
驚くテイルイエロー。テイルブルーは戦いながら此方をチラッと見た後戦いに再び集中する。
天に上る程の大きく、鋭く、輝く一つの刃。
「フォースクラッシャー!!」
俺はフォースナイファーをそのまま降り下ろす。
蜘蛛型エレメリアンを次々と消し去る光の刃。
「なぬ!?」
驚く細いエレメリアン。俺の刃の延長線にいたのか、バックステップで俺の刃を避ける。
テイルレッドと細いエレメリアンの間に黄緑色の光の刃が通る。
刃は光を少しずつ失い元の長さに戻る。フォースナイファーが凄く熱くなっている。なんとか持てる位だ。
俺はスピードを上げて、テイルレッドの元に駆け寄る。だが、様子がおかしい。
「おい!テイルレッド!!」
「…俺は…ツインテールに見放された…」
おかしい…テイルレッドのツインテールが感じられない!?
「おい!テイルレッドに何をやった!!」
俺は細いエレメリアンを睨む。怒りが込み上げてくるのがわかる。
「何もしてはおらぬ。奴は元から弱まっていたのでござる」
元から弱まっていた!?そういや、海で会った時も、ダークグラスパーが言ってたな。
「まあよい。お主達の属性力、頂くぞ」
そう言って細いエレメリアンはあの銀色のリングを出現させる。あれをくぐったら属性力が奪われてしまう!
「おい!テイルレッド!!」
「…」
だが、テイルレッドの瞳には輝きが…無かった。既に諦めているのか!?
なら、俺がテイルレッドを救う!!
そう思って俺は動こうとする。だが、身体中に痛みが走りまともに手足が動かせなくなる。
「っ!?」
「やはりな。あのような大技…一度出せば何か代償があるはずでござる。どうやら、エアー、お前は反動で動けなくなっているようでござるな」
なんだよ!はか〇こうせんじゃねーんだ!動け!!
迫りくる銀色のリング。俺も、テイルレッドも絶対絶命なのか!?
そんな時に俺の意識が落ちる。
恐怖からなのか、後悔からなのか、わからない。でも、俺はこんな現実から目を背けたかったのかもしれない。
そこは、曽テイルエアーと話した所と同じ、草原に木の椅子だけの空間。常に風が吹いているがそこまで寒くない。
俺の目の前にはテイルエアーがいる。
「エアー…」
『答えは出た?』
「ああ。俺は好きなものを好きになる。ただそれだけだ」
『そう。それでいいの。何もツインテールや眼鏡にこだわらなくてもいいの。好きなものを好きなように好きになれば』
「以外に簡単だったな」
『だから、気が付かないの』
「そうだな…」
『…女の子になってみてどうだった?』
「大変だったけど、楽しかった。今はそれだけかな。でも、いざ男に戻るとなると名残惜しい気もするよ」
『そう』
そう言ってテイルエアーは俺に近付いてくる。
『好きなものを好きなように好きになる。それがわかれば僕達は強くなれるよ』
「そう…だな」
『ほら、早く皆の所に戻ろ』
「よし!戻るか!」
俺はエアーを右手を掴む。そして、意識を覚醒させる。
俺が目を開けると、業火に包まれたテイルレッドがこれまでよりも更に輝きを増したツインテールを靡かせて銀色のリングを剣で真っ二つにしていた。
「エアー!大丈夫か!」
「大丈夫だよ」
俺は見栄を張ってはみた。だが、実際、見栄をはる必要も無い。さっきと違って今は体に痛みも疲労も微塵に感じない。
今なら、勝てる!!
そう思った瞬間に俺の背後からあの蜘蛛型エレメリアンが何体も襲って来た。
俺は振り返り、それを自分の目で確認する。
今の俺なら一瞬で勝てる相手なのかもしれない。でも数の暴力には逆らえないはずだ。
だが、その蜘蛛型エレメリアン達は俺の横から迫ってきた大きな石…いや、岩によって次々と押し潰されていく。
「さて、さっさか終わらせますか」
そこにいたのは…テイルブルー…に良く似た少女だった。
見た目は殆どテイルブルー…だが、装甲の色や模様が所々に違う。そして、一番の違いは髪留め…そう、髪留めが桃の形をしているのだ。
俺はその姿を見て誰だが一瞬でわかった。
天子だ。
「私ははテイルザイン。今日からツインテイルズの一員だから、よろしく!」
「何よあいつーーーー!」
「て、テイルブルーが二人!?何がどうなっているのですか!?」
混乱しているテイルブルーとテイルイエロー。まあ、そんなるわな。
「この蜘蛛型エレメリアンは僕とザイン、テイルブルーとテイルイエローでなんとかするから、テイルレッドはあの細いエレメリアンを!!」
「!!わかった!」
「行こう!ザイン!」
「わかってるわ!」
そう言って俺とザインは蜘蛛型エレメリアンの群れに突っ込む。
前よりスピードもパワーも上がってる気がする。パンチ一撃で蜘蛛型エレメリアンをよろめかすことが出来た。いや、上がってる気がするんじゃなくて上がってる!
ザインは刀を取り出して次々と蜘蛛型エレメリアンを斬っていく。なんて手際がいいんだ…テイルレッドのようにパワー任せではなく、関節や首など急所を狙って攻撃している。
そういや、天子も幻想郷の実力者の一人だったっけ…すっかり忘れてた。
俺とザインはなんとかテイルブルーやテイルイエローの元にたどり着く。
「あんた、何者よ!」
戦いの中でザインを指差しながらランスを振るうテイルブルー。
「私はテイルザインよ。貴女と同じ悩みを持つものよ」
「…さあ、協力しましょう!」
同族とは引かれ会う運命みたいだ。愛香と天子の悩みは同じ…
似た者同士ってことだな。心が通い会うのだろうか?
そして、俺達は蜘蛛型エレメリアンとの戦いを再開した。だが、その数は増えるばかり。
いくらテイルレッドと俺が復活して、ザインが仲間になったとしても、数の暴力は押さえられない。
細いエレメリアンと戦っていたテイルレッドの装甲が変わる。俺はそれを見て気が付く。そうか、テイルレッドは、自らの属性力を操作する術を身に付けたのだと…
俺の属性力…『私好き』(アイラブ)
俺の属性力は色々な属性へと変化出来る異質な属性力。まあ、俺自身がその属性力を好きにならないといけないという条件が必要だけどな。
女体化して気が付いた俺の属性力。
今の俺には、テイルレッドのツインテールから、属性力を操っている感じがする。
相手の属性力を感じられる、これが俺の属性力の特徴の一つである。
テイルレッドと細いエレメリアンの刃が混じり会う。
そんな時だった。
テイルブルーとテイルイエローが倒れてしまう。原因はエネルギー切れである。
俺とテイルレッドとかなり離れているテイルブルーとテイルイエロー。ザインは別の蜘蛛型エレメリアンと戦闘中。助けに行けるのは俺とテイルレッドだけだ。
倒れたテイルブルーとテイルイエローに蜘蛛型エレメリアンが襲い掛かる。
そこへテイルレッドが両手に持つ剣…ブレイザーブレイドの一刀を投げる。
俺はそれと同時にテイルタイマーを起動させる。
《ready》
《time start》
その機械音が合図となり、俺とテイルレッドの姿が消える。いや、消えるという表現は間違いで、俺は加速世界へ、テイルレッドは純粋に加速したのだ。
まるで止まっているかのような世界。俺はその世界の数メートルを名一杯走り、投擲したブレイザーブレイドをテイルレッドが掴み、テイルブルーとテイルイエローの目の前に表れる。
下半身に多くついた装甲…そこからして、先程とは違うモードになったみたいだ。
折角のツインテイルズ一のスピードを誇っていた俺を越えちまったか…
まあ、テイルタイマーを使えば同等なんだけど…
《time stop》
その機械音により加速世界が終わる。
それと同時に俺とテイルレッドはテイルブルー達を襲おうとしてた蜘蛛型エレメリアンを凪ぎ払う。
「なんという神速か!?」
細いエレメリアンがそう言う。確かに神速だな。
その瞬間に残っていた蜘蛛型エレメリアン達はザインにより消されていた。
さて、残るのはあの細いエレメリアンたった一体。
「ザインはテイルブルーとテイルイエローをお願い」
「わかったわ!」
復活組であの細いエレメリアン…アラクネギルディを倒す!
「行こうか!テイルレッド!」
「ああ!エアー!!」
俺とテイルレッドはアラクネギルディと何度も刃を交える。途中、あのミミズ型エレメリアンの事が好きだった等とトンデモカミングアウトしちゃうアラクネギルディ。
アラクネギルディの属性力は男の娘。所謂ホモである。あー、怖いわ…俺女の子は好きだけど男の娘は無理なんだよな…
そして、アラクネギルディは最終形体へと変貌をとげ、下半身が蜘蛛の体へと変化する。
あー、アラクネって、確か…蜘蛛の下半身の女性の怪物たっけ?
けど、こいつ男。いや、見た目は怖いけど心は男の娘なのかもしれない。
あーー、なんていうか…気持ち悪い…
「大丈夫か!?エアー!」
少し顔色が悪くなっている俺。いや、大丈夫だよ。ただ、俺はホモとか無理すぎて…
「その程度でござるか…テイルエアー」
ちっ!テイルレッドのフォルムチェンジは数秒間しか持たないみたいだ。そのため、今は普通のテイルレッドの状態で戦っている。
「なあ、テイルレッド。僕が隙をつくる。その間にあいつにお前のツインテールを魅せてやれ!」
「おう!あいつに俺のツインテールを魅せてやるぜ!!」
「魅せなくてもいいわ!」
テイルブルーの心ない突っ込みが入る。全く、男心をわかってないな。まあ、テイルレッドは女の子何ですけどね!
俺はテイルタイマーから黄緑色のフレームの眼鏡を取り出す。
そして、それを着ける。
「属性追加機構!眼鏡運命!!壱武器!!(ワンウェポン)」
眼鏡をかけた瞬間に俺の頭と左手だけが光に包まれる。
頭には黄色いvのアンテナ型アクセサリーが追加され、左手には緑色の砲撃用ランチャーが追加される。
壱武器…そう、これが今俺が出来る事だ。完全に好きに成りきれていない眼鏡属性。だから一部だけ追加する。完全に眼鏡運命モードを使える時間は約1秒。それじゃあ戦いにならない。だが、一部だけならその時間は約18倍となる。
俺はランチャーをアラクネギルディ…の蜘蛛の下半身へと向ける。
「お前達の考えていることぐらいなど…!?」
ここでテイルレッドが神速のスピードで一気にアラクネギルディの懐に入り込む。それに驚いたアラクネギルディは刀をテイルレッドに振るう。その瞬間に俺はアラクネギルディの足に向かって砲撃を放つ。
赤と黒のビームがアラクネギルディの蜘蛛の足を融解させ、アラクネギルディの体制を崩す。
そして、テイルレッドの装甲が上半身に移りツインテールは上結びへ変化する。
属性力の流れが上半身に行くのを感じる。あれは…パワー重視のモードチェンジか!
二刀のブレイザーブレイドに更に装甲が追加され赤い粒子がテイルレッドの背中の装甲から噴出する。
「ライジングブレイザー!!」
赤い一閃が…いや、赤いツインテールの二閃がアラクネギルディの刀、男の娘の棒と交わるが、男の娘の棒は二刀のブレイザーブレイドの威力を押さえることは出来ず、その刀身は折れテイルレッドの新必殺技がアラクネギルディを貫く。
そう、戦いが終わったのだ。
輝跡「やったー女の子になった原因がわかった~」
良かったね(棒)
輝跡「しかも仲間も増えた~」
そうだね(棒)
輝跡「なんで棒読みなの?」
何となく。まあ、次回予告よろしく
次回予告
戦いが終わり、一段落した俺達。だが、それと同時に不穏な影も迫る!
次回
後片付けが大変
に
テイルドライブ!!
因みに、次回で一区切りだから
輝跡「そうなんだ…」