俺はなんだってこんなところに   作:駄作

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34話 黄水 6

「あいつらしぶといわね・・・」

 

コートを羽織った女は苛立ちが隠せなくなってきていた。

額に青筋を浮かべて様子を見ていたが我慢の限界らしい。

 

「・・・・・わかってますの?

DIO様の信用を裏切ることがまあ貴方は賞金稼ぎでどっちにもつ・・」

「わかってるって言ってるでしょうが!!」

「くんでしょうけど・・・・・」

 

早口を捲し立てる様に言い出す傍の女に怒声を浴びせる。

この女性の存在も精神に余裕を失わせてる原因だろうと思われる。

 

「・・・仕方ないわ。

リスクがあるけどやるしかないわね・・・」

 

ぼやく様に言うと移動を始める。

 

 

 

「だいぶ入り乱れたところに来たが大丈夫なのか大樹?」

「・・・・・・」

「・・・大樹?」

 

路地裏で複雑に入り組み始めてることにポルナレフが問う。

無言の大樹に承太郎が問うが。

 

「・・道に迷った」

「ハアッ!?」

「・・・おい」

 

思わず涙を流しながら答える大樹にポルナレフが思わず突っ込む。

その答えに溜息を吐く承太郎。

 

「だって初めて来たところにナビゲート無いんだから逃げ続ければ迷うでしょう、これが・・・」

「いや、その・・・すまん。

必死だったから地図の確認忘れてた」

「・・やれやれだぜ」

 

言い訳をしながら運転は続ける大樹。

ポルナレフが言いよどみながら謝る。

帽子の位置を直しながら呆れる承太郎。

 

背には水の激流葬が迫って居る・・・?

 

「・・あれ?」

「おい、水の奴は何処に行った?」

「逃げられたんじゃねえのか?」

 

後ろを向くと水がいつの間にか無くなっている。

疑問の声を上げる承太郎にポルナレフが答える。

 

おかしい、ここで見逃すのか?

執拗に追いかけておきながら?

 

俺は疑問が止まらなかった。

取り敢えず、周りを警戒しながら元の道を探し続ける。

 

やがて、交差する所に行き着く。

 

「・・!ぐわっ!?」

「・・!オラオラ!ぐぅううっ!?!?」

「な!ポルナレフ!承太郎!?」

 

通り抜けるところで道端に置かれていそうな容器が幾つも飛び向かって来た!

ポルナレフは反応したが連続で来る容器に行動できずバリアーごと衝撃で吹っ飛び、同じく承太郎もスタープラチナで幾つかを落としたが上から来たのを防げずそのまま後続の容器に当たりバリアーごと吹っ飛ぶ!

 

どうやら容器には。

 

 

【ジャブジャブ・・・ザッバーンッ!】

 

 

あの水のスタンドが入っており、全ての容器からポルナレフと承太郎の追撃に出てくる!

 

「やらせると思っているのか!【ステッペンウルフ】!」

 

バイクを緊急で止めて2人にバリアーを再び張ることで追撃を阻止する。

 

タイミングを計られてると俺は考える。

敵が本腰かつここで殺しにかかってきたと。

 

「本当にしぶとい・・・しかし、2人はもう戦えまい」

「だ、誰だッ!?」

 

蔑んだ声が路地で響き渡り周りを警戒する。

声質から女であると確信する。

 

「流石、日本猿。しぶとさは折り紙つきね。

ゴキブリもびっくりだわ」

「ま、まさか・・・あの女性が!」

 

視界に入ったのはコートを着た女性。

美人ではあるが冷たく蔑んだ視線を向けてくる。

 

嫌な視線だ・・・内面が碌な奴じゃないぞ、これが。

 

「日本の猿共に名乗るのも癪に障るけど私の方から礼節を欠くのは人間として汚点になるから名乗ってあげるわ」

 

どうやら人種差別主義者らしい。

 

嫌いなのはともかく頼んでもいなのに上から目線で説明とか高慢だな。

 

「私の名前はマリスカ。あんた達のような野蛮な猿でも愛想を振りまいてあげる」

「・・?」

 

コートに手を掛けながら何かの準備をする様子に警戒する。

 

一体、何をするつもりだ?

 

「とっても優しいバニーガールちゃんよ」

「ディ・・DIOの手下かッ!

て・・・へ、変態だぁッ!?!?」

 

コートを脱ぎ出すと付け耳を付け出してハイレグ姿を晒した!

疑問を問うが目の前のインパクトと常識からありえない状況に冷や汗を流す。

 

ここ街中なんだぞ!女の変態とか未来を先取りしすぎろう、これが!?

正直、混乱しているのとアレ相手に近付きたくない・・・。


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