俺はなんだってこんなところに   作:駄作

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33話 黄水 5

「あばばばばばばばアバチャッ!?

人前に間違っても出れないし、こいつをどうにかしないとここらが大惨事とか!?!?」

「やれやれだぜ。これを驚くなってのは無理がある・・・」

「言ってる場合かぁーーーッ!何とかせんと飲み込まれて溺れ死ぬぞっ!!」

 

岸近くとは言え地上なのに目の前に迫りつつあるビックウェーブ。

遠い目をしながら若干の現実逃避をする大樹と承太郎に突っ込むポルナレフ。

 

そう言われても何だ困るんだな、これが。

え、これ本当にどうすればいいの?

津波って冗談抜きで死亡率高いんだぜ、これががが!?!?

 

「う、ウォおおおおおおッ!ステッペンウルフ!

最大パワー!!」

「良し、いいぞ大樹!その調子だ!」

 

最大限のスタンドパワーで惜しみなく自身を含めてポルナレフと承太郎を入れて風のバリアーを張る!

そのまま、津波がそれごと覆い尽くそうとのし掛かり。

 

「だだだ、駄目だ!たたたた耐え切れれれれれっ!?」

 

あまりの負荷に俺の体全体の消耗率が激しい。

連続に水の衝撃がかかるのでバリアーをバイク周囲に集中しても身動きが出来なくなる。

初撃のみで後から続く波によって地上なのに水中と変わらない状態になる。

 

「仕方無い。無理もねえがな、手伝うぜ。オラオラオラオラオラオラ!」

「道は俺が斬り開くから、頼むぜ大樹!ホーラッ!ホラホラホラホラ!」

 

そのせいでステッペンウルフが走れなくなると思ったが。

スタープラチナのラッシュで水を叩きまくる衝撃で押さえ込む。

シルバーチャリオッツの剣閃で波を斬り開く事で道を作り、レイピアをアヴドゥルと戦った時のように回転させて水を絡めとり続ける事でステッペンウルフの負担を減らしてくれる。

 

「こんんんんのぉおおおおおっ!!」

 

力を入れて無理矢理にバリアーを回転させて採掘機と化す!

斬り開かれた道に突っ込み、強行突破する。

承太郎とポルナレフはそれに察知してスタンドを収めた。

 

力不足で大きな竜巻は起こせないので波は封じられない。

そもそも街中で竜巻は別の大惨事になる。

 

「抜けた!被害を考えると・・!」

 

そのまま一気に少し狭い路地裏へ突っ切る。

人気が無いので二次被害や人質の心配が無い。

 

さっきモジャモジャ髪した男を見たけどあれがラバーソウルか。

歯が折れて白目で操られていてハンサム顔(仮)になってたけど。

 

そのまま水が侵入して来る!

どうやら分け身を集めて津波を起こしているから水の容量が大きくなりスピードが遅くなっているようだ。

その代わりパワーが洒落で済まない程の高さになってるけど。

 

具体的に言うと人が2~30人は容易く死ぬ規模だ。

 

「・・!大樹!目の前からも迫っているぞ!?」

「・・このままだと挟み撃ちだな」

 

ポルナレフの警告に承太郎の言葉に俺はグリップを深く握る。

目の前には後ろ程ではないが水のスタンドが迫っている、後ろは激流葬。

 

諦めたわけではない。

 

「まだだ!2人ともしっかり捕まってろよ!!」

 

そのまま車体を路地の建物の壁へ寄って行く。

 

「イィイイイイッ!?無茶するんじゃねーよ、おい!!」

「・・ほう、B級映画みたいなバイクのカーチェイスになってるじゃないか」

「感心するところかぁ!?」

 

壁にタイヤを乗せるようによりスピードを出して体勢を横にして走り出す。

壁走りでそのまま目の前の脅威を回避する。


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