俺はなんだってこんなところに   作:駄作

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29話 黄水

急いで貿易センターのケーブルカー乗り場付近に直行する。

ステッペンウルフを発動してポルナレフを後ろに乗せてだ。

地図をポルナレフに持ってもらいナビゲートして貰いながら道を曲がっていく。

 

既に戦闘が始まっているはず。

 

イエローテンパランスは弱点が無い。

本体はともかくとして応用が効く上に打撃、自然系統(炎、氷等)が効かずにゲル状のヴィジョンが過剰反応する。

しかも食う事で増殖するのが厄介だ。

 

ゲーム風に言えばデバフを掛けられ時間制限ありで相手は無敵状態かつバフで限界なく強化されつづけてるコントローラーを投げたくなる仕様そのもの!

 

唯一、効きそうなのは鋭い斬撃だが数が増えすぎると意味がなくなる。

俺のステッペンウルフより防御性能高い上に攻防兼ねてる。

承太郎のスタープラチナのラッシュに耐えられる位だしな。

 

機動力や走破能力は優っているけどそれだけで勝てない。

応用次第になるが不利気味で室内だと4番目に怖いスタンドだ。

その代わりバリアーで食われないけど。

ちなみに状況を考えて3番目はタワーオブグレー。

 

大きめの排水溝があるそれなりの道を通り抜けて大通りを避けながら人があまりいない道を通る。

 

・・・道具型スタンドだから一般人に見えないのが厄介なんだ、これが。

大通りとか人が多いところでこれやると下手したら警察かテレビ局に連絡される。

 

「後、どれくらいでつきそうだ大樹?」

「5分辺りだと思う・・・間に合うか微妙な所だな」

 

ポルナレフの質問に汗を流しながら俺は答える。

 

本当に間に合うだろうか?

異常事態が起こると困るぞ。

 

そう考えていたのが不味かったのか。

 

 

 

【パシャッ!】

 

 

 

「・・つっ!」

「大丈夫か大樹?走ってる中で水が掛かるとか」

 

結構な衝撃に驚くと水が横から飛んできた!

 

驚いたが恐らく放水だろう。

バリアーのお陰で濡れることはないけど生身だと加速してる中で痛かっただろうな。

まあ、熱いから今のは仕方ないか。

 

「いや、これは!?大樹、新手だ!」

「・・!」

 

ポルナレフの言葉に後ろを向くと上半身が人型の下半身が液体の水が追って来てる!

 

こいつは遠隔操作型か自動操縦型のスタンド能力!?

 

「ポルナレフ・・こいつをどうにかしないと承太郎が余計に危ないことになる」

「ああ、わかってる。

しかし、液体相手だと俺のシルバーチャリオッツは相性が最悪だ!」

 

道を切り替えて承太郎から離れた位置で戦う事にする。

 

間に合わなくなるがコレでは仕方が無い。

液体のスタンドとなると有効手段は俺の風だが防御型の能力だとバインド位しか役に立たない。

 

「・・こいつを倒せる手段が今の俺たちには無い。

くっ!」

 

【バッシャー!】

 

水がバリアーで弾かれているがこちらも攻め手が無いので持久勝負になってしまう。

相手の持久力次第だが悠長なことは出来ない。

 

本体を見つけるしかない!

 

「ポルナレフ、付近に怪しい奴は!」

「・・駄目だ、誰もいねえ!一体どっから操ってるんだコイツ!」

 

水は延々と追いかけてくる。

こいつには驚かされっぱなしだ。

 

射程距離がどうなのか疑問があるが・・・待てよ、水?

 

閃いた・・・この状況をどうにかする方法が!


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