皆で飯を食う事になりメニュー頼んだ。
だけどミスってカエルが来ちゃったよ。
他はおかゆや魚に貝。
ジョセフさんが誤魔化しながら言うが目が俺のせいだと言っている。
俺がアレやらなくともあんたミスするじゃないか!
承太郎と花京院までこっち見るし、ポルナレフは困惑してる。
仕方ないな。
「カエルの大部分は俺が食べるよ・・・」
「「「「「!?」」」」」
お前、食えるのかって顔してこっち見てる。
好きとは言えないが嫌いとは言えない位には大丈夫なんだよねカエルなら。
「・・アグ」
心の中でメメタァッ!と思いながら食べると信じられない顔されたよ。
味は鶏肉なんだよ本当にね。
「見てる場合か。皆も足くらいは食べろ」
「「「「「・・・」」」」」
ヤブヘビだったな。
引き攣った顔しても足を切り取って皆の皿に配膳します。
食え、な?
全員食ったのを見て平気そうだったのが腹立ったな。
意外といけるとか鶏肉の味とかあんな目して熱い手の平返しかよ、けっ!
「おぉこれは。手間隙かけてこさえてありますなー」
・・・動いたか。
電柱な男が箸でそれを摘まみ上げる。
「この人参の形。スターの形。
何か見覚えあるなぁー」
全員の目が集中する。
警戒と疑念でだ。
「そうそう。私の知り合いが首筋にこれと同じ痣を持っていたなぁ」
もう隠す気はないな。
おちょくりもあるのだろうが。
「貴様・・・新手の・・・」
「・・・フッ」
花京院が問いただすが鼻で笑うこの男は人参を首に付ける。
その瞬間。
「おうっ!?」
「ジョースターさん!危ない!」
おかゆから銀色のレイピアとそれを掴む手が生えて驚きの声が漏れるジョセフ。
アヴドゥルが焦ってジョセフに注意を促すが。
レイピアの刀身が回転してジョセフに迫る!
「ステッペンウルフ限定発動!」
流石に場所や体勢的にもバイクが出せないのでバリアーをジョセフさんに優先して張る。
だが。
「・・!(切り裂かれるか!)」
風故か能力の不足か相手の腕前なのかレイピアに切られてジョセフさんに尚も迫る。
「だったら!」
相手のスタンドのレイピアの根の部分と手にバリアーを張って止める!
「スタンドだ!」
火花が散るが上手くいったようだ。
ジョセフさんが警戒を周りに促すように言いながら立った。
「【マジシャンズレッド】!」
アヴドゥルさんがマジシャンズレッドの炎で仕掛ける。
「・・へっ」
「な、何!?」
銀のスタンドのレイピアをくるくると回転させて炎を絡め取られた!
「新たなスタンド使い!」
アヴドゥルの警戒が強まる。
飛んで倒れた机に絡め取られた炎が放られて火の時計とも言うべき物が作られる。
「・・むぅ」
「な、なんという剣捌き・・・」
ジョセフの声が漏れ、花京院は剣の腕前に驚愕する。
俺と承太郎は黙して相手の様子見をする。
「俺のスタンドは戦車のカードを持つ【シルバーチャリオッツ】!
モハメド・アヴドゥル、始末して欲しいのは貴様からのようだな」
相手の眼光がアヴドゥルを捉える。
「そのテーブルに火時計を作った!
火が12時を燃やすまでに・・・貴様を殺す!」
シルバーチャリオッツの剣先がアヴドゥルに向けられる。
「恐るべき剣捌き見事なものだが。テーブルの炎が12を燃やすまでにこの私を倒すだと?
そうとう自惚れが過ぎないか、あーと?」
アヴドゥルはゆっくりと構えマジシャンズレッドを出す。
「ポルナレフ、名乗らせていただこう。【ジャン・ピエール・ポルナレフ】」
ポルナレフが名乗りを上げる。
スタンドバトルで騎士の決闘の演出は未来なら馬鹿としか言われないだろうがポルナレフだと何故か馬鹿に出来ないんだよな。
「メルシーボーク、自己紹介恐縮の至り。しかし」
アヴドゥルさんが丁寧な対応をしつつマジシャンズレッドで身動きせずをあまりせずに火時計の下半分を燃やし尽くし、宣戦布告に答えた。
「ムッシュ・ポルナレフ、私の炎が自然通り。
常に上の方や風下の方へ燃えていくと考えないでいただきたい。
炎を自在に扱えるからこそマジシャンズレッドと呼ばれている」
自由自在の炎は恐ろしいな本当に。
この後、自惚れかどうかでコインを取り出して炎と絡めた曲芸を見せて全員の度肝を抜かして外に出て正々堂々戦う事になる。
ポルナレフのスタンドは俺の能力だと相性悪いんだよな。
風がバターの様に裂かれる剣の腕だもの。
アヴドゥルさんが相手してくれるからなんとかなるかな。