俺はなんだってこんなところに   作:駄作

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12話 灰の塔 2

「何があった!」

 

ジョセフさんが驚いて聞いてくる。

承太郎と花京院の眼光が鋭くなり、アヴドゥルさんも身構えてる。

 

俺が何かから逃げるようにこっちに来たからだろう。

 

「トイレに行こうとして迷ったら羽音が聞こえておかしいと思って様子を見に行くと。

クワガタ虫のスタンドがここのパイロットを殺そうとしていました!」

「何だと!?」

 

説明するとジョセフさんは驚愕する。

警戒を強めてアヴドゥルさんに虫のスタンドがいるかと聞くとありうると返された。

 

「パイロットはどうしたんだおめぇ?」

「ほうっておけないからバリアーで守ってあの虫を挑発してこっちに引き寄せた!

て、来た!?」

「で、でかい!こいつスタンドだ」

「・・!気持ちわりぃな。だが、ここは俺に任せておけ」

「き、気をつけろ!人の舌を好んで引きちぎる虫のスタンド使いが居ると言う話を聞いた事がある」

 

花京院が虫の大きさに驚きスタンドとある程度に信用する。

承太郎がパイロットの様子を聞き、答えると納得した瞬間に俺に唾液を垂らしながら体当たりをして風のバリアーで防いだ瞬間に承太郎が仕掛ける。

アヴドゥルが承太郎に注意を促すが。

 

「スタープラチナ!・・っ!?」

 

捕まえようとスタープラチナの手が伸ばされるが余裕でよけられた!

 

「か、かわした!し、信じられん!

弾丸を掴むほど素早く正確な動きをするスタープラチナより速い」

「や、やはりスタンドだ。その虫はスタンドだ!

どこだ?何処にいる!?こいつを操る使い手は何処に潜んでいる!?」

 

アヴドゥルさんが目の前の出来事に驚愕し、花京院はスタンドの確信を得る。

だが、全員がスタンド使いの居場所を見失っている。

 

そう、俺も含めてなんだ。

 

早めになんとかしないと乗客が不味いかもしれない。

犯人の爺さんが居ない。

 

俺が挑発したことで行動に変化が出てる。

 

「こ、攻撃してくるぞ!」

 

花京院が警告してきたので急いで防御態勢に入る。

だが。

 

「・・!?承太郎!」

「・・!」

 

俺を狙うかと思いきや承太郎に標的を変えやがった!

口の塔のような針が急速に伸びる!

 

戦闘中での扱いに慣れてないせいでバリアーが間に合わねえか!?

いや。

 

「オラ!」

 

スタープラチナの手で防ぐが貫通して針が伸びる!

 

承太郎の手から血が溢れる!

 

「しまった!」

「承太郎!」

「「ジョジョ!」」

 

スタープラチナの開いた口へ目指して伸びる!

 

ジョセフさん、アヴドゥルさん、花京院が思わず叫ぶ。

承太郎が冷や汗を流して油断に後悔するが。

 

「【ステッペンウルフ】!」

 

バイク本体を出して射程距離を本来の物へ戻す。

 

間に合わせて見せる!

 

そして。

 

『・・!ち、また貴様か』

 

バリアーで承太郎の口の前に展開して弾き飛ばす!

 

狭いから走れないが防御ならば何とかなる。

 

「バリアーで悪霊クワガタの口針を止めたはいいが」

 

ジョセフさんは攻略に悩んでいるらしい。

口から漏れてるな。

アヴドゥルさんが承太郎の口を引きちぎろうとしたのでスタンドの正体に確信を持つ。

 

破壊と災害、旅の中止を暗示するスタンド。

【タワーオブグレー】だと。

 

事故に見せかけて大量殺戮をする極悪スタンド使い。

 

スタープラチナの手から針が抜け出して来たので承太郎は仕掛ける。

 

「オラオラオラオラオラオラオラァッ・・!」

 

両手でのスピードラッシュを難なくタワーオブグレーに回避された。

 

本当に異常なスピードとサイズ補正のあるスタンドだな、こいつ。

さっきから爺さんを探しているんだが真面目に居ないぞワ○リー博士みたいな髪型のやつが。

 

どうすれば・・・いかん!

もう、乗客達全員に対してバリアーを張らんと。

 

これ、やると俺の身の守り無くなるんだよな。


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