俺はなんだってこんなところに   作:駄作

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10話 スターダストクルセイダース

ホリィさんを寝かした後、四人でジョセフさんのスタンド能力で念写したDIOの写真を分析するが見事に闇だらけ。

流石、吸血鬼。

 

承太郎が自身のスタンドの基礎能力でファインプレーを見せて写真に何かを捉え、スタンドにスケッチさせるとハエが描かれる。

 

アヴドゥルさんが見覚えあるらしく書庫を借りて図鑑で調べに行き、ホリィさんが起きたのでジョセフさんが世話を焼き、承太郎はホリィさんの為に水を取ってくる。

俺は手持ち無沙汰なので男の手料理(簡単なレシピ)を作りに行く。

 

意外に思われるかも知れないが日本の調理道具と材料で簡易な料理なら出来るんだな、これが。

 

おかゆをちょうど良い温度でジョセフさんに持っていきホリィさんに食べさせるように言うと少し微妙な顔をされたが純粋な意味での病人食かつホリィさんが弱っているので流石に日本嫌いは引っ込めたな。

 

承太郎の父親が憎たらしいんだろうがいい加減に子離れしようぜ・・・。

 

ホリィさんにおかゆのお礼を言われたが気にしないようにと返した。

ジョセフさんと承太郎は様子を見ていたがホリィさんが起きて無理をしようとしたので承太郎が寝るように怒鳴った。

 

承太郎も心配で取り乱しているな。

 

そのやり取りで解る。

ホリィさんは自身のスタンドに気づいていて心配かけまいと誤魔化そうとしていた。

 

本当に気丈で優しい人だ。

 

この時、アヴドゥルさんが戻って来てハエの品種が解る。

出身からエジプトのナイル川、アスワン付近と判明。

 

花京院もやって来て、自身のDIOとの経緯を語る。

三ヶ月前にエジプトに家族旅行していた結果に出会い【肉の芽】を植えられたらしい。

 

自身もディオ退治に同行すると言い出し、承太郎に真意を尋ねられるがそこんところだが私にもよくわからないんでねと返される。

 

目が覚めたことの礼を言われ承太郎が解りづらい照れ隠しで舌打ちした。

ジョセフさんとアヴドゥルさんは笑みを浮かべてる。

俺は・・・まだ迷っているな。

 

「さて、準備しないとな。お前は行くんだろ」

「・・・!?」

 

承太郎!?

俺が行くのが当然みたいな態度だけどなんでさ!

 

「あんな啖呵をきったんじゃ。やる気満々なのは解る」

「大亜、お前の覚悟に期待させてもらうぞ」

 

ジョセフさんとアヴドゥルさんまでもか!

花京院も黙してうんうんと頷いてるし!

 

アカン、どうすれば・・・よし。

 

「良いのか?俺のスタンドはこの中じゃ最弱だ。

足でまといになるかもしれないぞ、これが」

 

行きたいのか行きたくないのかまだ解ってないんだよ俺は。

時間が欲しい・・・。

 

「珍しくやる気を出した今のお前がそんなタマかよ」

「強制はしたくないが今の我々には一人でも多くのスタンド使いが必要なんだ。

頼む一緒に来て欲しい」

「なーに、遠慮する事は無いわい!

儂はお前さんの事は子供の頃から知っとるから自身が決めた事は曲げないじゃろ?」

 

逃げ道が無くなっちゃった。

 

てか、ジョセフさん。

あんたとは一回だけしか会ってないぞ!

実は気付いていて悪乗りしてないか?

 

「先の事は本当に申し訳なかった。

着いて来てくれるなら僕がなるべくフォローしよう」

 

花京院・・・気遣ってくれるのはありがたいがお前が止め刺したぞ!

 

「やってみるさ」

 

もうサングラスかけた赤いロリコンの返事するしか無い。

行くよ!行ってやる!!

 

両親の件だけでなく、この不条理もぶつけてやるぞディオ!

 

 

 

この後でスピードワゴン財団から医療スタッフと護衛がやってきた。

負傷した家の母と父が一緒に空条家に搬送されて驚いたがジョセフさんが護衛対象を一纏めにする為にやったとの事。

学校は承太郎と花京院と共に公欠で出してくれたそうな。

とは言え勉強までは無理だが・・・トホホ(泣)。

 

様子を見ていた花京院が申し訳無さそうな顔をしたので引き摺るなこれはと思った俺は。

 

「・・!グフッ!?な・・・何を?」

「これでお前が俺の家族にやった事はチャラだ。

後はDIOから尻の毛まで毟り取らせてもらう。お互いにもう気にすることはない。

いいな?」

「・・・・・」

 

DIOよろしく腹パンで怨恨無しを示しました。

これから毎日ディオをボコろうぜなノリで。

 

花京院が驚きで絶句してますが承太郎がニヤリと笑っていて何か恥ずかしい。

 

そんなこんなでアヴドゥルさんが承太郎のスタンドをタロット占いで決める事になり承太郎がカードを引く。

 

旅の運命の暗示でもある結果は。

 

「星。スターのカード。名付けよう君のスタンドは【スタープラチナ】!」

 

有名なスタプラさんになりました。

 

旅が始まると思ったら。

 

「大亜、君のスタンドは名前を決めているか?」

「いや、思いつかなくてバイクのままで」

「ならば君のスタンドも私に付けさせて欲しい」

 

俺も尋ねられて決めてないからかカードを差し出された。

 

タロットはやめておこうと思ったんだけどせっかくアヴドゥルさんがやってくれるのだから引く事にする。

 

「・・あ!?」

 

カード引く途中で強風が吹いてカードが空に飛散した!

結果はどうなるんだこれ?

 

「直ぐに拾い直そう」

「手伝います」

 

やり直しらしい、アヴドゥルさんと俺だけでなく皆がカードを拾う。

その中である音楽が近所の家から流れてるのが聞こえた。

 

これは・・・。

 

「Born to Be Wild?」

 

壁や障害を超えていくのとバイクの意味がある曲・・・よし、決めた。

 

「アヴドゥルさん名前は今の音楽で決めました。

タロットはもういいです」

「ほう?」

「こいつの名前は・・」

 

スタンドは出してスロットルを掛けながら言う。

 

「【ステッペンウルフ】!」

 

モーターから良い音を奏でられる。

カナダのロックバンドから取られた名前。

 

意外に合ってるんじゃないかな?

 

カードを集め終わり飛行機に乗る為に全員で行く。

 

スターダストクルセイダースの始まりであり長い旅路になるだろう。


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