BLEACHへの転生者   作:黒崎月牙

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どうもこんにちは。

とうとうストックが切れました・・・

更新がおそくなるかもしれませんが、よろしくお願いします。


実習することに意味がある

私は窓から空を眺めていた。

京夜と恋次がいないからクラスにいてもつまらない。

だから、こうして外を眺めているのが私の日課になってきている。

 

京夜も恋次も別のクラスになり、2人がどのような状況かわからない。

 

多分、あちらのクラスは授業の進む速さが早いから2人とも悪戦苦闘してるに違いないだろう。

 

私と同レベルかそれより下か・・・

私に泣いて頼まれてきたら、教えてやろう。

 

京夜には丁寧に優しく教えてやるか。

あいつは飲み込みが早いと思うし、なにより一緒にいると楽しいしな。

 

恋次か?

あいつはどうでもいい。まぁ、教えてやるが。弱音を吐くまで厳しく教えてやろう。

 

「オラ!」

 

「きゃあ!!」

 

考え事をしていたらいきなりお尻を乱暴に蹴られた。

 

誰だ!かわいい乙女のお尻を蹴るなんて!

まぁ、こんなことをするやつは1人しか思いつかないが。

 

「な、何をするのだ、恋次!」

 

「何、ぼーっとしてんだよテメー。まさか2月も経って、まだクラスになじめてねー、とか言うんじゃねーだろうな」

 

「何を!貴様こそ・・・」

 

恋次の後ろには数人の男子たちがいた。

しかも、何か荷物を背負っている。

 

「・・・・・・お、大荷物だな。今日は何かの実習でもあるのか・・・?」

 

「おう!今日は現世まで出向いて・・・魂葬の初実習だ!」

 

魂葬の実習だと!?

そんな・・・私のクラスはまだしていない・・・

 

さ、先に越された!?

 

「な・・・!?ずるいぞ!貴様の学級だけ!」

 

「ズルかねーよ!実力だ実力!」

 

そう言い放った恋次は、後ろにいた仲間たちと一緒に私から離れていく。

 

「じゃーな!ガーンと、テメーに差をつけて帰ってくるぜ!楽しみに待ってな!」

 

「た・・・たわけ!私こそガーンと・・・」

 

虚しい・・・自分の実力と恋次の実力に雲泥の差があるのにこんなことを言っているのが・・・

 

「差を・・・」

 

私は・・私はこのままでいいのだろうか・・・

 

離れていく恋次がまるで自分との差があるように見える。

 

「はぁ・・・」

 

「なーに、しょぼくれた顔してんだよ」

 

「きょ、京夜!?

 

京夜が私の後ろで壁にもたれながらいた。

 

「い、いつの間に・・・」

 

「そんなことどうでもいいんだよ。それよりも、今お前、俺たちと自分に差があるとでも思っていただろう」

 

「うっ・・・」

 

図星だ。まさか2人と私にこんなにも差ができていたとは思ってなかった。

 

早く追いつき、追い抜きたいが、生憎、私のクラスは到底追いつくことはできない。

 

どうしたら・・・

 

「別にいいんじゃねーの」

 

「京・・・夜?」

 

「今はさ、自分にあった速さ、自分にできることをやっていれば。すぐに追いつくことはできないけど、いずれ追い抜くことができるはずだから」

 

「いいのか?私は今のままでいいのだろうか?」

 

京夜は私の頭に手を置いて満面な笑顔で答えてくれた。

 

「大丈夫!ルキアはできるやつだ!俺が保証する!」

 

なんだか目頭が熱くなってきた・・・

久しぶりに会った友に、好意をよせているやつに、こんなことを言われて。

 

「それじゃあ、行ってくる」

 

「ぁっ・・・」

 

頭においていた手が離れる。

 

久しぶりの感触なんだ。

もう少し味わいたかったな・・・

 

京夜が離れていった後、私は再び外を眺める。

 

今はなんだか心がとてもスッキリした気分だ。

 

やっぱり、京夜は優しい奴だな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふぅ・・・なんとかルキアを慰めたけど、あれでよかったのかな?

上手い言葉が出てこなかったから仕方ないんだけど。

 

さて、今俺たちは魂葬の実習をするために集まっている。

 

確か、これって急に巨大虚(ヒュージ・ホロウ)が出てくる話だよね。

檜佐木さんの右目に傷がついた理由でもある。

 

巨大虚か・・・

俺1人だったら簡単に倒せると思うけど、今回は仲間を守りながら闘うから大丈夫かな?

 

っと、いけない。檜佐木さんが自己紹介をしてくれる。

集中、集中っと。

 

「まずは簡単に自己紹介しとくぞ。六回生の檜佐木だ。後ろの小さいのが蟹沢、でかいのが青鹿。この3人で今日のお前らの先導にあたる」

 

でた、後ろのモブキャラ。巨大虚にあっけなくやられるという情けない役柄。

 

哀れ、モブ。君たちはこれから原作のために死にに逝ってしまうんだね。

 

ザワッ

 

「ザワつくな!私語の多い奴は置いてくぞ!」

 

そりゃ、ザワつくって。

 

仮にもあなた有名人なんだから。

それでも皆を静かにできるって流石だね。

 

「なんだ?有名人なのか?あの先輩達」

 

「知らないのか!?達じゃない。真ん中の1人だ!」

 

恋次の世間の知らなさに吉良が驚いている。

 

恋次・・・流石に檜佐木さんのことは知っとこうよ。

 

吉良が檜佐木さんのことを解説してくれているけど、長ったらしいので割愛。

途中、吉良が、自分の方が檜佐木さんより才能が上、なんて言ってちょっとイラついたけどスルーという方向で。

 

吉良の話が終わった所で檜佐木さんから蟹沢さんに変わって説明してくれた。

 

「それじゃここからは4人1組で行動してもらうわ。いつもなら3人1組なんだけど今回、人数が多いから4人1組という形になったわ」

 

おや?4人1組か。原作では3人1組なのに。

俺がいるから若干、話が変わっているな。

 

「予め教室で引いてきてもらったクジを見て。記号が書いてあるわね?同じ記号の人を探して頂戴」

 

え~と、俺と同じ記号のやつは・・・

 

「お、京夜、俺たちと同じ記号じゃねーか」

 

「ということは、運良く、仲良しの僕たちがチームになれたってわけだ」

 

「・・・・・・・・・」

 

恋次と吉良だった・・・

 

「って、またお前らとかよ!」

 

「はぁ?なに言ってんだよ?」

 

「いつも俺たちつるんで一緒にいるけどさ、こういう時くらい、違うやつとチームになりたかった!」

 

「いいじゃねーか!幼馴染との縁は簡単には切れねーもんだ!」

 

「この時くらい切らせてくれ・・・」

 

「んだと!」

 

「まぁまぁ、2人とも落ち着いてって。そういえば4人1組だけど、あと1人って誰だろう?」

 

「・・・あの・・・」

 

吉良が俺たちの仲裁して、もう1人がどこにいるか気にした時、残りの1人が来た。

 

「よ・・・よろしく・・・」

 

「なんだ、雛森か。よろしくな」

 

「・・・・・・!」

 

恋次がぶっきらぼうに答え、吉良は頬を赤く染める。

 

相変わらず、吉良は女の子の免疫がないようだな。

最初に会った時からずっとこうだ。

あのルキアにでさえ緊張して頬を赤くして、離れてしまう始末。

ルキアに挨拶がてら握手しようと申し込まれてもテンパって逃げ出してしまう。

 

「(浮かれてヘマすんなよ)」

 

「いて!」

 

「?」

 

ほら、早速、恋次に蹴られている。

もうちょっと女の子の免疫を持ったほうがいいぞ。

変な噂を流されてしまうからな。

 

「よろしくね。京夜くん」

 

「あぁ、よろしくな。雛森がこっちのチームに入ってきてくれて助かったよ」

 

「どういうこと?」

 

「しっかりした奴が入ってきてくれて安心した、っていう意味」

 

「そ、そんな~。私、しっかりしてないよ。ドジだし、おっちょこちょいだし」

 

雛森が頭をかきながら照れている。

 

うん、可愛いね。抱きしめてお持ち帰りしたいくらいだ。

そんなことしないけど。ただの変態になっちまう。

けど、かわいいな~

 

「各自、地獄蝶を持ったな?行くぞ!」

 

おっと、そうこうしている内に現世へ出発するらしいな。

 

「解錠!」

 

現世への扉が開く。

 

前途多難だけど行きますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺たちは今、ビル街の屋上にいる。

皆、各々、魂葬をして今回の課題を終わらしていく。

 

「なんつーか、思ってたより全然楽だな」

 

「そ、そうだね・・・」

 

ガチャン ガチャン ガチャン ガチャン

 

吉良が落ち着かないのか、刀を入れたり抜いたりしている。

 

ちょ、吉良、うるさい。やめて!耳障りだから!

 

「(イラッ)いつまでモジモジしてんだ、うっとーしい!」

 

「うっ!」

 

恋次は吉良に正拳をおみまいする。

 

恋次も俺と同じ気持ちだったんだね。

でも、暴力はいけないよね。

 

「や、やめなよ。阿散井くん!吉良くん!」

 

「落ち着け、2人とも喧嘩はやめろよ」

 

やっぱり雛森はしっかりしてるよな。

いてよかったと思うよ。

 

この時、檜佐木さんは今回の実習の本を眺めていた。

 

(30名がそれぞれ1人2回ずつ・・・初回の実習でこんだけやりゃ上等だな)

 

そろそろか・・・

 

(っ!?来やがった・・・)

 

俺は虚が来たのを感じ取った。

その瞬間だった。

 

「よし!集合!以上で本日の実習を・・・」

 

「ひ・・・檜佐木く・・・アッ!!!」

 

「!」

 

蟹沢さんが2本の巨大な爪に刺されていた。

 

「う、うわあああ!せ・・・先輩が殺されたァ!」

 

「な・・・何だ・・・!?何なんだよ、あれは・・・!?」

 

一同が驚愕している中、月夜に照らされながら巨大虚が現れた。




いかがでしたでしょうか?

ルキアの描写はアニメでも本作でも語られてなかったので、独自解釈になってしましました。

不愉快、またここが違う!という方は意見をお願いします。

次回は、いよいよ戦闘シーン!
ちゃんと描けるように頑張ります。

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