告白   作:竜猫

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第5話

〜カラオケ〜

 

明久「じゃあ秀吉。歌おっか」

 

秀吉「……………そうじゃの」

 

明久「何を歌おっかな〜♪」

 

秀吉「(この部屋は端っこにある…ここなら…他の人には見えんはずじゃ…)」

 

秀吉「(明久を他の人に渡したくない…渡したくないのじゃ!)」

 

秀吉「明久」

 

明久「なに?って秀吉ちょっと近くない?」

 

秀吉「そうじゃな」

 

明久「そうじゃなってまた近くなっ─────」

 

明久「んっ!?…んちゅ…んっ!!!!?」

 

秀吉「ちゅ…ちゅぱ…んんっ」

 

明久「ぷはっ!秀吉!?」

 

秀吉「すまぬ。明久よ…ワシはもう我慢出来んのじゃ。明久を…他の人に渡したくないのじゃ…だって…明久のことが好き……だから…」

 

明久「ひっ、秀吉!?何を言ってるのさ!僕達は男同士じゃないか!秀吉が自分で言ってたことだよ?『ワシは男じゃ』って」

 

秀吉「すまん。明久よ…例え男同士でも、好きなものは好きなのじゃ…明久は…嫌かの…」

 

明久「……………………ごめん」

 

秀吉「…………そうか…の…すまんかったのじゃ…このことは…忘れて欲しい…のじゃ」

 

明久「……………………秀吉」

 

秀吉「明久!せっかくだから歌うとしようぞ!」

 

明久「ねぇ秀吉」

 

秀吉「何にするかの?」

 

明久「秀吉」

 

秀吉「ワシはたまにはアニソンも歌ってみようかの」

 

明久「秀吉」

 

秀吉「明久もはやく曲を入れるのじゃ」

 

明久「秀吉!!!」

 

秀吉「!!!!!」

 

明久「聞いて」

 

秀吉「……………」

 

明久「まずね…渡したいものがあるんだ」

 

秀吉「渡したいもの?」

 

明久「これ、良かったら受け取ってくれないかな」

 

秀吉「これは、指輪!?姉上に渡すものではないのかの!?」

 

明久「ううん。大丈夫。木下さんの分は今リングを広げてもらってる。」

 

秀吉「じゃあ…これは」

 

明久「うん。秀吉のために買ったんだ。秀吉はサファイアがいいって言ったでしょ?だから…サファイアの指輪…」

 

秀吉「明久!嬉しいのじゃ!!!」

 

明久「わっ、わかったから抱きつかないで僕の理性がぁぁぁ!!!」

 

秀吉「あ、すまんの。嬉しくてつい」

 

明久「ううん。気にしないで!それでね?告白の返事なんだけどね」

 

秀吉「……………」

 

明久「秀吉のこと…大好きだよ。性別の壁なんて、なんでもないくらい大好きだよ………でもね。秀吉より木下さんの事が好きなんだ。僕のこの気持ちは…本人にぶつけなければ絶対に次に進めない。だから…今は他の人の事を考えてる余裕なんてないんだ。」

 

秀吉「明久の気持ちはわかったのじゃ。それでこそ…ワシの惚れた男じゃ。」

 

明久「うん。ごめんね…秀吉。」

 

秀吉「だから待っているのじゃ!」

 

明久「え?」

 

秀吉「明久が姉上と決着をつけてくるのを…それで、もし…もし姉上に振られた時は…ワシと─────────」


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