インフィニット・ストラトスΔ(デルタ)   作:Empire

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読者の皆…私は帰ってきたぁああああああ!!


すみません更新遅れました

社会人になって忙しく執筆できませんでした


第五十話 悪夢

IS学園 寮 朝

 

 

中国軍との模擬戦から一夜明け、カズマ達は戦いの疲れを癒やす為に一日のオフを頂いた

 

 

その朝、カズマとウィノは、ベットで何時もの様に抱き合って寝ていた

 

 

 

 

カズマだけ何かに魘されていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

 

カズマ(何だ…ここは…?)

 

 

 

カズマは見慣れない風景に驚いていた

 

だが、何処か懐かしい感じがする…

 

研究所の様な風景であった

 

 

 

そしてカズマはとある大きなカプセルに目が移った

 

 

 

それは培養液に満たされたカプセルだった…

 

中には生まれて間もない乳児が酸素マスクを着けられていた

 

 

カズマ「何だ…この子は……被検体…K-01?…ぐあっ!?」

 

 

突然カズマに頭痛が襲い、その場で踞った

 

 

カズマ「何だ…!?…頭が…っ……何だ…これはっ…!?……っ!?」

 

 

カズマが再びそのカプセルを見ると、中の乳児が目を開いていて、カズマを見ていた…

 

 

???『どうして……?』

 

幼い子供の声がカズマの頭の中に響く

 

 

カズマ「…頭の中に…響いて……お前は…誰だ!!」

 

そう問い掛けると今度は幼い少年が目の前に立っていた

 

それはまるで…幼い頃の自分だった

 

 

???「どうして…裏切ったの?」

 

 

カズマ「裏…切った…だと?」

 

 

 

???「そうだよ…君があの二人に着いて行かなければ…良かったのに…」

 

カズマ「あの…二人…?」

 

カズマには目の前の少年が何を言っているのかわからなかった

 

 

 

???「そして…」

 

急に自分の声となった相手は、いつの間にか白い髪、紅い目をした自分と同じ顔立ちになっていた

 

 

 

 

 

 

カズマ「な!?」

 

 

カズマは絶句した…髪と目の色は違うが、自分と同じ顔立ちの人間が目の前にいるのだからだ

 

 

 

???「お前はここで死ぬ」

 

 

 

カズマ「うわあああああああああっ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウィノ「カズマ!!しっかりして!!」

 

 

 

カズマ「うわああああああっ!!!!」

 

 

ウィノに揺さぶられて絶叫と共に目が覚めたカズマ、その表情はまるで悪夢を見たように恐怖で歪んでおり、大量の汗を掻いていた

 

 

カズマ「はぁ…はぁ……ゆ…夢…?」

 

 

 

ウィノ「カズマ!大丈夫!?」

 

 

そう話しかけられたカズマはウィノを見て

 

 

カズマ「ウィノ……なのか?」

 

 

ウィノ「そうだよ、ウィノだよ…」

 

 

カズマ「ウィノ…」

 

 

カズマはウィノに自分の体を預けた…悪夢から解放されて、愛する人がいた事で安心したのだろう

 

 

 

 

ウィノ「また…あの夢なの?」

 

 

ウィノは臨海学校でカズマが見たあの悪夢なのかと聞いたが

 

 

 

カズマ「いや…あれとは違う…何らかの研究所みたいな風景に……いや…あまり思い出したくないな…」

 

 

ウィノ「うん…その方が良いよ……どうする?今日はオフだけど…」

 

 

 

カズマは目覚まし時計を見た、まだ6時だった

 

 

カズマ「二度寝…するかな…」

 

 

ウィノ「じゃああたしもって言いたいけど……今日は出撃なんだ…」

 

 

ウィノは今日の軍事演習のメンバーに選ばれていた為、もう起きなければならなかった

 

 

 

カズマ「今回は…イギリスの部隊か?」

 

 

 

イギリスの部隊は、王室選抜部隊と言われており、その中でも特にエリート達が参戦しているのである。

 

 

機体はセシリアのブルー・ティアーズをベースとして、装甲を追加、まるで中世の騎士の如く重装備となっており、シールドエネルギーに関してはΔ-ライン・ヘビーアーマーに相当するとも言われている

 

単一能力のBT兵器は、シールド機能が着いており、まさに鉄壁の防御を誇るISである

 

 

 

 

ウィノ「うん、防御が固くて厄介だけど…その分機動力ではこっちが有利かな」

 

 

 

カズマ「そうだな…エクシアピクシーの高速格闘モードなら、俺のフリーダムウイングの高機動(ハイマット)モードより速いからな」

 

 

 

ウィノ「そういう事、さてと…そろそろ支度しなくちゃね」

 

 

ウィノは着ていた寝間着を脱いで制服姿へと着替えて、自分の専用機であるΔ-ラインの待機状態のバッジを着けた

 

 

 

ウィノ「じゃ、行ってきまーす!」

 

 

カズマ「ああ、行ってらっしゃい…」

 

桃ハロ『マッテ、マッテ』

 

 

 

 

ウィノが部屋を出ると同時に桃ハロも付いて行った

 

 

 

部屋で独りになったカズマは、二度寝しようとしたが、完全に意識が覚醒してしまい、眠る事が出来なかった…

 

 

 

カズマ「くそ…完全に醒めたな……眠れない…仕方無い…」

 

 

 

カズマはそのまま散歩に出掛けようと寝間着を脱いで制服に着替えて、部屋を後にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリーナ

 

 

 

アリーナではデルタ・フォースとイギリスの部隊が戦っていた

 

 

今回のデルタ・フォースのメンバーは、ウィノ、一夏、龍真、淕の四人である

 

 

 

 

 

 

 

「くっ…各機防御を固めろ!これ以上やらせるな!!」

 

 

 

イギリスの部隊隊長が命令すると、密集陣形となって守りを固めた

 

すでに一機撃墜されている

 

 

ウィノ「龍真、お願い!!」

 

 

 

龍真「うむ」

 

 

龍真は敵のISにドラゴンハングを突き刺して、思っきり引っ張った

 

 

すると突き刺した相手の体制が崩れて防御が甘くなった

 

 

 

龍真「一夏、頼む!!」

 

 

一夏「任せろ!」

 

 

一夏のデスティニーエピオンの光の翼が展開し、幻想的な光を放ちながら突撃した

 

 

 

 

「なっ!?ISが分身した!?」

 

 

 

彼女の目の前で起きているのは、幻想的な翼をはばたきながら超高速で接近する一夏のデスティニーエピオンだった

 

 

 

一夏「うおおおおおおっ!!」

 

 

 

 

「がっ!?ああああああっ!!」

 

 

 

胴体に強烈な突きを喰らった敵のISは加速エネルギーを加えた零落白夜の強力な一撃受けて一撃で撃破した

 

 

 

「隊長ぉおおっ!!」

 

 

「おのれぇええええ!!」

 

 

隊長機を撃破された敵の残ったISはレーザーライフルを一夏に向けて乱射したが、淕のケルディムサンドロックのシールドビットで防がれた

 

 

淕「今です!!ウィノさん!!龍真さん!!」

 

 

 

ウィノ「オッケー!!」

 

龍真「承知!!」

 

 

 

敵ISの左右から高速格闘モードのエクシアピクシーとドラゴンハングを射出したアルトロンデュエルがいた

 

 

 

 

「なっ!?」

 

「しまっ…うわあああああっ!?」

 

 

 

敵の一機がウィノのピクシー・ブレイドの一閃によって撃破された

 

 

 

またもう一機も龍真のドラゴンハングに捕まってしまった

 

 

「ええい!!放せ!」

 

 

もがいて脱出しようとするが、装甲に食い込んだドラゴンハングは簡単には放してくれなかった

 

 

 

だが敵ISの搭乗者はあるものを見て戦慄した

 

 

それはアルトロンデュエルのバックパックのビームランチャーが既に発射体勢であった

 

 

 

龍真「チェック・メイトだ…」

 

 

 

強力なビームランチャーに呑まれた敵ISはシールドエネルギーが尽き、勝負が決まった

 

 

 

デルタ・フォースの圧勝である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IS学園 食堂大型モニター前

 

 

食堂の大型モニターで1年の専用機持ちと、囲むテーブルの上に0がいた

 

 

 

セシリア「ああ…ああも簡単に…」

 

 

 

シャルロット「なんか……ドンマイ…」

 

 

 

母国の精鋭部隊のISが撃破されてショックを隠せないセシリア、今回戦ったイギリスの部隊は、女王陛下直属の部隊で、まさにエリートのみでしか編成しないイギリスの最強部隊なのだ

 

 

 

0「まあ…一夏のあの『ミラージュコロイド』相手じゃ歯が立たないね」

 

 

箒「ミラージュコロイド…?」

 

 

鈴「何なのよ、そのミラージュコロイドって?」

 

 

聞き慣れない単語にその場の皆が0に説明を求めた

 

 

0「ミラージュコロイドってのは、一夏のIS、デスティニー・エピオンの特殊兵装よ、背部の翼から特殊な粒子を放出する事で、光学残像が生まれ、まるで分身してる様に見えるの、更に背部の翼にはヴォアチュール・リュミエール展開ウイングスラスターの超高機動と相まって、多重分身が発生して、ハイパーセンサーでも実体を見切る事が難しくなるっぽいよ」

 

 

 

その恐ろしい性能に絶句する専用機持ち達

 

 

簪「なんか…カズマより一夏のISが強いかも…」

 

 

0「そんなこと無いっぽいよ、カズマの機体だってかなり特殊だもん。ハイマットモードによる高速機動、あれにもヴォアチュール・リュミエール展開スラスターが搭載されてるもん。まあ…その分かかるGも大きいぽいね」

 

 

シャル「なんか別次元の人みたいだなぁ…デルタ・フォースの人達って…」

 

 

春香「同感…激しく同感」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カズマ「ほう…俺らは化け物とでも言いたいのか?」

 

 

 

 

 

「「「!?」」」

 

 

 

なんと専用機持ちのテーブルにカズマがやって来た

 

 

鈴「か、カズマ!?何でここにいるのよ!」

 

 

カズマ「居ては悪いのか?一応生徒だぞ俺は…それと篠ノ乃…」

 

 

箒「む?何の事だ?」

 

 

 

 

突然箒に話しかけたカズマ、そして頭を下げた

 

 

カズマ「ありがとうな、付き合ってくれて」

 

 

箒「べつに構わん」

 

 

 

 

 

 

 

「「「へ!?付き合うぅぅっ!?」」」

 

 

 

これにはその場にいた皆が驚いた

 

 

鈴「カズマ!!あんたもしかして浮気してんじゃないでしょうね!?」

 

 

カズマ「は?」

 

 

鈴がカズマの浮気を疑った

 

しかしカズマは首をかしげる

 

 

 

 

セシリア「惚ける気ですの!?貴方は誠実で実直な方だと思いましたが堂々とそんな事を…」

 

 

セシリアが追い討ちをかける

 

 

カズマ「だから…何を言って…」

 

 

 

シャルロット「幻滅だよ…カズマ…ウィノ一筋だと思ってたのになぁ…」

 

春香「サイテー!」

 

 

カズマ「てめぇら……まずは話を聞け!!」

 

 

箒「そうだ!!ただ剣術を教えていただけだ!!」

 

 

 

 

「「「「へ?剣術!?」」」」

 

 

二人の弁明はこうである

 

 

 

 

 

 

 

回想

 

 

 

カズマ達デルタ・フォースが中国軍と戦う数日前、カズマは剣道部に訪れていた

 

 

カズマ「篠ノ乃…」

 

箒「む?カズマ!?どうしてここに…?」

 

 

 

カズマは箒に会いに来たのだった

 

 

 

 

カズマ「箒…俺に剣術を教えてくれないか…?」

 

 

箒「な…何をいきなり…別に剣道をせずとも、お前は充分近接戦闘は強いではないか」

 

 

カズマ「違う、剣道ではない…お前の…篠ノ乃流剣術の事だ」

 

箒「!?」

 

 

箒は目を見開き、驚いた

 

 

箒「何故それを…」

 

 

カズマ「篠ノ乃流剣術を知ったのは夏休みに篠ノ乃神社の祭りにとある建物に篠ノ乃剣術道場って看板があった…そしてお前がその剣術を習得している、または習っていると思ったんだが…」

 

 

箒「そうだ…私は篠ノ乃流剣術を習っていた…だが…私の剣術をどうする気だ?」

 

 

カズマ「見て、体感して参考にしたい、俺の近接戦闘はがむしゃらに振っているだけ、日本風で言うならば精彩を欠けた剣だ…だが日本には古くから伝わる剣術の動きを見ていると素晴らしくてな、見様見真似でやってみたが上手く行かなくてな…」

 

 

箒「その…お前が見様見真似した剣術の構えを見せてくれないか?」

 

 

 

箒はバッグから鞘に納められた刀を取り出した

 

 

カズマ「おい、銃刀法違反だぞ」

 

箒「な!?そこを突っ込むか!?これは模造刀だ!とにかく構えてくれ!」

 

 

カズマは模造刀を受け取ると、剣道でいう正眼の構えをした

 

それを見た箒は

 

箒「隙のない構えだな…」

 

 

カズマ「後は…名前はわからないが…」

 

 

カズマは次に刀を鞘に納め、中腰になり、左手に持っている刀を腰の位置に置き、右手を刀の持ち手に置いた

 

 

箒「なるほど…抜刀か」

 

カズマ「バットウ?どんな漢字だ?」

 

 

箒「選抜の『抜』という字に刀だ…解るのか?」

 

 

カズマ「こう見えても漢検一級だ」

 

 

箒「な!?お前も漢検一級だと!?私と同じではないか!」

 

 

 

カズマ「篠ノ乃は取って当たり前だろう…俺は二回目で受かったからな」

 

 

箒「二回目で!?私は五回目だぞ!」

 

 

箒は改めてカズマの賢さに驚いた

 

 

 

カズマ「で逸脱したが…どうだ?」

 

 

漢字の方に逸脱した話を戻して箒に自分の構えの感想を求めた

 

 

 

箒「うむ…抜刀はぎこちないな…構えが固すぎる…だったら簡単な篠ノ乃流の剣術を教えよう」

 

 

カズマ「そうか…助かる」

 

 

 

 

 

 

 

回想終了

 

 

 

 

カズマ「と言うわけだ」

 

 

 

 

 

シャルロット「いや…回想で説明?小説なんだと思ってるの…」

 

 

カズマ「面倒じゃないか?こう言うのって」

 

 

鈴「じゃあ、鈴花の最後の一撃を受けた時って」

 

 

 

箒「そう、篠ノ乃剣術、受流(うけながし)、簡単な受け技だ」

 

 

セシリア「そうでしたの…御免なさいカズマさん…酷い事を言ってしまって」

 

 

鈴「あたしも早とちりして…ごめんね…」

 

春香「あたしも御免なさい!!」

 

シャルロット「僕もごめんね…」

 

簪「御免なさい…」

 

 

全員がカズマに謝った

 

 

カズマ「別にいいさ、ややこしかった俺が悪かった」

 

 

 

 

 

と、そこに

 

 

ラウラ「おお、カズマか」

 

 

ラウラ率いるシュバルツェア・ハーゼ(黒兎隊)がやって来た

 

 

 

カズマ「ラウラか…おっと…ラウラ隊長だったか?」

 

 

 

 

ラウラ「ああ…お前はどうした?オフじゃないのか?」

 

 

カズマ「オフ過ぎて暇だから散歩だ」

 

 

ラウラ「お前らしいな…」

 

 

「隊長、そろそろ訓練の時間です」

 

 

 

ラウラ「む、そうか…またなカズマ、これから隊の訓練に行かなければ…」

 

 

 

カズマ「良いさ、頑張れよ…確か次の相手は…」

 

 

ラウラ「アメリカ統合軍、『エコーズ』だ」

 

 

カズマ「!?…そうか…彼らは手強いぞ…」

 

ラウラ達シュバルツェア・ハーゼの相手はアメリカ最強と言われ、レオンがいるエコーズだった

 

ラウラ「ああ、だが全力で当たってみるさ…それではなカズマ、後皆も」

 

 

そう言ってラウラは隊員達と共に食堂を後にした

 

 

 

それからカズマは食堂で食事をした後、散策して気分転換した


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