インフィニット・ストラトスΔ(デルタ)   作:Empire

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読者の皆さん、ブラックコーヒーの用意を


第三十五話 あー!!夏休みー!! 前編

夏休み

 

 

地獄とも言える期末試験を終えて、生徒達は夏休みと言う楽園に入ったのだ

 

海に行く、夏祭りに行く等と…カップルが出来てる奴等は仲を深める絶好の機会だろうな…

 

 

 

そんなカップル……いやバカップルと言っておこう……とあるバカップルの話である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カズマの旅館 カズマの部屋 AM 8:00

 

 

シングルベッドを二人で寝ている少年少女

 

 

カズマとウィノである

 

二人は臨海学校で遂に一線を越えた関係となった…ウィノの親、デルタ・フォース司令官のダン・マクガバン大佐は喜んでいたと言う…それにカズマに娘を頼むと言ってもう嫁に行かせる準備も出来ているらしい…

 

 

 

そんな二人はベッドで抱き合って眠っていた

 

 

カズマ「……ぅ……ん……」

 

窓から射し込む朝日によって目を覚ましたカズマ

 

 

その上に乗っかる様にウィノが抱き着く様に眠っていた

 

 

夏休みに入ってからデルタ・フォースのメンバーはそれぞれの実家に帰省した

 

 

ウィノはカズマの実家に住む事となり、エミリアは一夏の実家に住むらしい

 

 

リディアは寮で過ごすらしい

 

 

 

 

上に乗っかって寝ているウィノの頭を優しく撫でて

 

 

 

ウィノ「ぅん…カズマ…おはよ…」

 

 

カズマ「ああ…おはよ」

 

そして二人はキスをした

 

 

やがてキスが終わってしばらく抱き合っている二人……突然部屋のドアがノックされた

 

 

ユカ「お兄ちゃん!ウィノお姉ちゃん!朝御飯出来たよ!」

 

 

妹のユカが朝食だと知らせてきた

 

 

カズマ「わかった………そろそろ起きるか?」

 

ウィノ「うん、キスしてたらお腹空いちゃった…」

 

 

二人はそれぞれ私服に着替えて旅館の賄い飯を食べた

 

 

 

 

 

そして二人はエプロンを着けて旅館の手伝いをした

 

 

 

今までカズマが手伝いをしていたが、居候しているウィノが将来お嫁さんに行くなら旅館の手伝い位出来ないと失礼だと言って手伝っているのである

 

 

 

宴会場で食事を二人で運んで分けた際に、お客さんからカズマとウィノの二人を見て夫婦か?と言われ、赤面したのだ

 

 

事実カズマとウィノの二人の仲は最早夫婦と言われても違和感が無いのである

 

 

 

 

 

 

 

 

 

織斑家 一夏の部屋

 

一方の一夏はエミリアを連れて実家へと帰省した

 

 

一夏は日本政府から日本の戸籍を再収得して自分の居場所を取り戻した

 

それでも一夏はデルタ・フォースを抜ける気は無い、彼には護りたい人がいるからだ

 

 

 

 

エミリア「うにゅう……すぅ……」

 

エミリアは一夏の自宅のベッドで眠っていた

 

 

そこに一夏がエプロン姿で現れてエミリアを揺さぶって起こした

 

 

一夏「ほら起きてエミリア…朝御飯作ったぞ」

 

 

エミリア「ふにゅう…一夏様ぁ…良い臭いですぅ……くんくん…」

 

 

エミリアは一夏から良い臭いを感じたのかその腹に顔を押し付けて臭いを嗅いだ

 

 

エミリアはどうやら寝惚けている…らしい

 

 

一夏「エミリア…まったく…」

 

一夏はエミリアにキスをした

 

 

エミリア「んむっ……ぷはっ……ふぇっ!?一夏様!?」

 

一夏「おはよう、エミリア」

 

 

エミリア「おはよう…ございます……ってはわっ!!」

 

今のエミリアの体勢はエプロン姿の一夏に抱き着いており、更にパジャマが着崩れして下着が見えていたのだ

 

 

エミリア「はぅああっ!!は……恥ずかしいですぅ…」

 

 

 

赤面しながらエミリアは再び布団の中に潜った

 

 

一夏「おーいエミリア…朝御飯出来たんだけど…」

 

エミリア「恥ずかしいですぅ……一夏様にあんな姿…」

 

 

一夏「いや…俺が起きた時もそんな感じだったぞ」

 

エミリア「はぅああっ!?」

 

 

 

一夏が起きた時もエミリアはとんでもない事になっていたらしい

 

 

 

一夏「まあ…可愛かったからな…ついそのままにしちゃったけど…ほら起きて、朝御飯冷めるよ」

 

 

 

エミリア「わかりました……うぅぅぅ…恥ずかしい…」

 

 

 

エミリアは私服に着替えて一回のキッチンへと降りた

 

 

そこには美味しそうな朝食が並べられていた

 

 

春香「エミリアおっそーい!先に食べちゃうよ!」

 

エミリア「ごめんなさい…ちょっと寝惚けてしまって…」

 

 

一夏「ささ、これでラスト」

 

 

一夏が最後の料理をテーブルの中央に置いて朝食が完成した

 

 

エミリアは一夏が作った料理を一口食べた

 

エミリア「美味しいですっ!!」

 

 

眼を輝かせて美味しいと叫ぶエミリア

 

 

一夏「良かったぜ、味付けは良いみたいだな」

 

エミリア「とても美味しいです!!学食よりも美味しいです!」

 

 

 

嬉しそうにバクバクと食べるエミリア

 

 

エミリア(一夏様…良い旦那様になりそう……はわっ!?だ…旦那様って…)

 

 

春香「エミリア?何赤くなってるの?」

 

 

エミリア「ひゃぅわぅ!!?べべべべ別に赤くなどなっていません!!」

 

そう否定するがエミリアの顔は熟れたトマトの如く真っ赤である

 

 

春香「もしかしてさ…お兄ちゃんの事良い旦那様になるって思ったんじゃない?」

 

ニヤニヤしながら詰め寄る春香

 

 

エミリア「はぅぅ…一夏様の料理や、家事を見ていると…つい…」

 

 

 

春香「まぁ…お兄ちゃんは小学校に上がってからずっと炊事洗濯をしてたから」

 

一夏「千冬姉は炊事洗濯しないからな…」

 

春香「そーそー…本当にぐうたらな…ゴファッ!!?」

 

 

 

突然春香がテーブルに突っ伏した

 

その頭には特大のたんこぶが乗っかっていた

 

 

千冬「誰がぐうたらだ?」

 

 

ななななななんと、世界最強どころか宇宙最強…はたまた怪獣をも素手で倒しそうな迫力を持つお陰で年齢=彼氏いない歴の…ぐぼぁあっ!?

 

 

千冬「肩書きが増えてないか?作者」

 

 

そう言って指を鳴らす千冬

 

 

すみません…

 

 

 

閑話休題

 

 

 

 

一夏「千冬姉…どうしたんだ?」

 

千冬「忘れ物をな…」

 

 

一夏「たぶん書類でしょ?リビングのテーブルの上にあるから」

 

 

千冬「うむ…すまないな…」

 

千冬はテーブルの上にある何枚かの書類を鞄に入れて出掛けようとした

 

 

エミリア「織斑先生は夏休みでも仕事なんですね…」

 

千冬「まあ教師だからな…二学期のスケジュールや授業の構築などしなければならない……ところでリィンフォース……おっと今はエミリアと言っておこう…どうだ?我が家は」

 

エミリア「はい!夏休みから一緒に住んでとても楽しいです!」

 

 

千冬はニヤリと笑い

 

千冬「一夏、この際だ一線を越えてみたらどうだ?」

 

 

一夏「ちょ!?何言ってるんだよ!」

 

エミリア「い…一夏様と…一線を……はうぅう…///」

 

 

盛大に顔から湯気を出すエミリア

 

 

千冬「どうせお前達の事だ…卒業したら結婚するのだろう?その指輪…」

 

 

エミリアと一夏の薬指には白のフレームの指輪と淡い翠のフレームの指輪が填められていた

 

 

一夏・エミリア「はい!」

 

千冬「はやく甥の顔が見たい物だな、ハハッ…」

 

 

そう言って出掛けた千冬であった

 

 

 

 

春香「あたしもお兄ちゃんとエミリアの子供見てみたいかも!」

 

 

エミリア「ちょっと!」

 

 

一夏「お前も淕と上手くやってるのか?」

 

 

春香「当然でしょ?淕君はあたし命!って豪語してるもん」

 

 

そう言って牛乳を飲む春香

 

 

 

 

 

 

 

一夏「そう言えば今日だっけな…篠ノ之神社のお祭り」

 

 

春香「あ!忘れてた!」

 

 

ふと思い出した様に言う一夏

 

 

 

エミリア「今日お祭りなんですか?」

 

一夏「ああ、箒の実家の祭りなんだ」

 

エミリア「そうだったんですか…是非行ってみたいです!」

 

 

眼を輝かせるエミリア

 

 

 

 

日本の祭りに興味を持っていたエミリアにとっては絶好の機会だ

 

 

春香「だったら浴衣着ていかないとね!」

 

 

エミリア「ユカタ?何ですかそれ?」

 

 

春香はソファーにあったファッション雑誌を手に浴衣のページを見せた

 

 

エミリア「わぁ…綺麗な柄ですね…」

 

春香「夏でお祭りって言えばやっぱり浴衣よ!これ重要!」

 

エミリア「はいです!」

 

 

一夏「学校とは逆の立場になってるな…」

 

 

何時もはエミリアが春香を教える立場なのだが…何故か逆になってたのだ…

 

 

 

一夏「そうだ…あいつらにも…」

 

 

そう言って一夏は携帯を取り出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更識家

 

 

 

龍真「……」

 

簪「……」

 

 

「……」

 

 

とある一室にて龍真と簪、そして簪の父親が正座で座っていた

 

 

その雰囲気はとても重苦しく…普通の人なら逃げ出してしまいそうな重圧が漂っていた

 

 

 

 

「神崎・R・龍真よ…」

 

龍真「はい…」

 

 

簪の父親が口を開いた

 

 

「まだ…簪の事を想っているのか?」

 

 

龍真「はい…アメリカにいる際、片時も忘れた事はありません!」

 

簪「お願いお父さん!私龍真の事が好きなの!!」

 

 

 

「……」

 

 

また暫くの沈黙が漂う

 

 

「良いだろう…龍真、浮気をした時は命は無いと思え」

 

 

龍真「はい!」

 

 

簪「お父さん…ありがとう…」

 

 

 

そうして二人は部屋を出た

 

 

部屋を出てすぐに本音と拓巳に会った

 

 

 

拓巳「どうだった?」

 

龍真「許可を得た…俺と簪は正式に付き合うことになった」

 

 

本音「おー!良かったねーかんちゃん!」

 

 

簪「うん!これで今日の祭りに行けるね龍真」

 

龍真「ああ…そうだな…」

 

 

二人の雰囲気が更に桃色になる…

 

 

拓巳「ちくしょぉおおおおおっ!俺だって……」

 

 

本音「仕方無いよー…お姉ちゃん気になる男の子いるって…諦めなー」

 

 

 

拓巳は本音の姉、虚にもう一度アタックしたのだが…お見事にフラれてしまったのだ…

 

 

気になる男の子がいると言う理由である(年下)

 

 

 

龍真「お前は速く次を見つけろ」

 

 

簪「きっと近くにいる筈だよ?」

 

 

拓巳「のわああっ…甘い…甘すぎるぅううう!!ブラック飲んで来ァアア!!」

 

 

そう言って猛ダッシュで何処かへ行ってしまった拓巳

 

 

本音「おーい!ブラックコーヒーはキッチンにあるよー」

 

 

だがその声は拓巳に届かず、拓巳はキッチンとは逆方向の方向へ行ってしまった…

 

 

 

 

 

「♪泪の~ムコウが見えるの…」

 

 

龍真「もしもし?…一夏か?」

 

 

電話の相手は一夏だった

 

一夏『お、龍真!お前…篠ノ之神社の祭りって知ってるか?』

 

龍真「ああ…知っている」

 

 

一夏『だったら簪と一緒にどうだ?あと拓巳と淕も…特に淕は絶対来いよ?』

 

 

龍真「ああ、あいつにそう伝えておく…」

 

 

 

そうして電話を切った龍真だった

 

 

 

簪「もしかしてお祭りの誘い?」

 

 

龍真「ああ…勿論簪と一緒さ」

 

 

本音「じゃああたしはしずねんときよちゃんと一緒に行こうかなー…あ、かんちゃん!浴衣の用意しないと!」

 

簪「あ、うん!ごめんね龍真、ちょっと待ってね」

 

 

簪は本音と一緒に浴衣の準備に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カズマの実家

 

 

「♪今にも~飛び抜ける…」

 

 

カズマ「なんだ?」

 

一夏『カズマ、お前篠ノ之神社って知ってるか?』

 

 

今度はカズマの携帯に電話をした一夏

 

カズマ「ああ…何回か行った事あるが…何かあるのか?」

 

 

一夏『そこで祭りやるんだよ!ウィノと一緒に来なよ!』

 

 

カズマ「そうだな…わかった、じゃあ…」

 

ウィノ「はいはーい!あたし行く行く!」

 

 

カズマの後ろに抱き着いて叫んだ

 

 

一夏『決まりみたいだな、じゃあ向こうで待ってるぞ!』

 

 

 

そして電話を切った一夏

 

 

 

ウィノ「じゃああたし浴衣用意してもらおーっと」

 

 

そう言ってウィノも何処かへ行ってしまった

 

 

 

カズマ(日本の祭りか…十年ぶりだな…)

 

 

そう思ったカズマの口は少しはにかんでいた

 

 

 

 




次回 後編

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