インフィニット・ストラトスΔ(デルタ)   作:Empire

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皆さん…お待たせしました…


あのウサギの登場でーす


第二十八話 臨海学校二日目 講義

カズマ「Zzz…」

 

臨海学校二日目朝…十年ぶりに寝る実家のベットで寝るカズマ…とても寝心地良さそうで熟睡中である

 

桃ハロ『オキロ!オキロ!』

 

 

桃ハロの目覚ましで意識が覚醒したカズマ、その隣ではカズマに抱き着いて熟睡中であるウィノがいた

 

 

 

カズマ「ウィノ…ほら、朝だぞ」

 

ウィノ「うぅぅん……カズマぁ…キスしてぇ……」

 

 

寝言なのか起きて言っているのかわからないが…とりあえずウィノにキスをするカズマ

 

 

その唇の感触に意識が覚醒したのかウィノが目を覚ました

 

 

カズマのキスが終わるとウィノは体を起こした

 

ウィノ「えへへ…王子様のキスで起こされちゃった…」

 

カズマ「俺はそんな柄じゃないさ…」

 

 

二人はデルタ・フォースの制服に着替えて生徒達と朝食を取った

 

 

 

 

ブライス「あー…食事の最中ですまんな…今回の臨海学校で特別講師となるデルタ・フォースの技術顧問と戦術予報士の二人を紹介する」

 

ブライスから今日の講義の講師となる人物を紹介した

 

一人はデルタ・フォース専属技術長ゲイリー・マードックでもう一人は女性だった

 

マードック「デルタ・フォース専属技術長のゲイリー・マードックだ…今回はISの追加パッケージについて教えるからな」

 

 

マードックの次はスタイルの良い女性が紹介した

 

「デルタ・フォース専属の戦術予報士、リーサ・ブライスよ…今回は敵の戦術…並びにその戦術に対しての対策を教えるわ」

(モデルとしてはガンダム00のスメラギ・李・ノリエガ)

 

 

「「「「ブライス!?」」」」

 

 

ここにいる生徒達全員が疑問に思っただろう…

 

何故ブライスと同じ姓なのか…

 

 

リーサ「ふふっ…ここにいるジュード・ブライス大尉は私の夫です」

 

 

「「「「ええええええええええええっ!?そんな馬鹿なァアアアアアッ!!」」」」

 

 

これにはIS学園の生徒も…デルタ・フォースメンバーもビックリ仰天…まさかあのブライス隊長に奥さんがいたとは…しかも美人…

 

 

拓巳「あ…あり得ねぇ…あのブライス隊長にあんな美人の奥さんがいるなんて…」

 

淕「一体どういう経緯で結婚したんだろう…」

 

龍真「人は見かけによらない…と言うがな…」

 

一夏「ずっと独身だと思ってたぜ…」

 

ウィノ「へぇ~ブライス隊長もやるじゃん!!」

 

カズマ「ある意味最強のコンビかもな…」

 

エミリア「わ…私もあと数年もすれば……あんな胸に……」

 

 

デルタ・フォースのメンバーはブライスの意外な秘密に驚き、また嫉妬した

 

 

そして朝食が終わると一組、三組、二組・四組の二手に別れてそれぞれの講義を受けた

 

 

 

 

 

二組・四組 リーサ・ブライスの講義

 

 

 

リーサはこの周辺の地形を模したフィールドをホログラムで投影して敵機アイコン、味方アイコンを使って講義をしていた

 

 

リーサ「じゃあまず、この地形に置いてどんな戦術が考えられる?」

 

 

リーサはまず、味方の5機のISを配置して、敵も同じく5機という条件の中の敵戦術を予測させた

 

 

鈴「やっぱり強行突破じゃないの?」

 

簪「鈴…それは単純すぎるよ……私は三機がまず先頭を飛んで敵機を海上に誘い込んで…その瞬間に潜水艦の空母で残りの二機で奇襲攻撃を仕掛けると思います」

 

 

その後も様々な生徒達の戦術予想が出たが…何れもリーサの納得の行く答えが出なかった

 

 

リーサ「まぁ…皆目先に囚われ過ぎてるわね…」

 

鈴「どういうことですか?」

 

 

リーサ「私はこう予測するわ」

 

 

リーサが端末を操作するとなんと味方5機の真後ろに敵5機が展開しているという危ない状況であった

 

 

鈴「な!?なんでこうなるのよ!?」

 

 

リーサ「いい?皆もわかっている通り…人ってのは後ろからの奇襲に弱い…さっき更識さんの言った戦術も良い線…要は敵は少ないリスクで大きな戦果をあげられる戦術をしてくるのよ……潜水艦などで移動させたら海に設置してあるソナーでわかっちゃうからね」

 

 

簪「でも…なんでこんな後ろに…海から来るのにどうやって…」

 

 

リーサ「更識さん?…私は一言も海から来るとは言ってないわよ?」

 

そうリーサはこの配置で考えられる敵の戦術を予測せよと言っただけで、海から来るとは一言も言ってないのだ

 

つまり彼女が言いたいのは敵は何処から…そしてどのような戦術で来るのかはわからない…だからこそ地形と自軍の状態を把握して予測しなければならないのだ

 

 

リーサ「さて、こう来ると予測したが…それに対しての戦術はどうする?」

 

 

 

彼女の戦術講義はまだ続く…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一組・三組 ゲイリー・マードックの講義

 

マードック「よし、これからはISパッケージの構造、並びに着けた時の性能の上がり幅、そして取り付けの実技を行う…まず…」

 

 

マードックは最初に8を通して大型ディスプレイに追加パッケージの構造…並びに種類を映した

 

 

マードック「追加パッケージには様々な種類がある…一般的に武装の強化や…」

 

 

それからマードックの講義が続く、時折実技を入れて接続の確認をする

 

 

もちろんカズマ達も実技で接続テストがてらΔ-ラインの強化パッケージの接続テストをしていた

 

今回はカズマのフリーダムウイングと一夏のデスティニーエピオンの強化パッケージであった

 

 

 

細かい微調整や専門的な事は8やハロ達に任せて、カズマ達はOSを組み立てていた

 

 

 

カズマ「だいたい80%は組み立てられたな…」

 

一夏「こっちもそろそろ終わりそうだ!楽しみだぜ…こいつを使うのが」

 

 

 

二人の強化パッケージは強化と高機動の両方を兼ね揃えた『ミーティア』と言われるパッケージである

 

 

全長2mの砲身を持つ強力なビーム砲が2門、両側のコンテナには多数のマイクロミサイルを登載、後部には大型ブースターを取り付けて、巨大な外見から想像出来ない高機動を誇る

 

現在はカズマと一夏のみ、友谷から試験運用の依頼がある

 

 

 

 

Ppppppp!

 

8の警報が鳴り響いた

 

 

カズマ「8!敵襲か?」

 

 

8『いや……上空から何か接近してくるぞ!!』

 

 

 

ドゴォオオオオオオン!!

 

 

突然上空からニンジンの様なフォルムの物体が墜落…いや…着地の方が良いだろう……

 

 

カズマ「なんだ!?一体…」

 

一夏「ま…まさか……」

 

 

「ヤッホー!!皆のアイドル、束さんだよー!!」

 

 

一夏「やっぱり束さん!!」

 

なんと…ニンジンの様な物体からウサ耳を着けた変なテンションの女…ISの生みの親である篠ノ之束が現れた

 

 

カズマ(こ…こいつがあの篠ノ之束……だと!?)

 

束が辺りを見渡してとある人物を見ると…

 

 

束「ちーちゃーーーん!!」

 

目にも止まらない速度で千冬に抱き付こうとしたが…

 

千冬「うるさいぞ!」

 

 

千冬はその頭を鷲掴みにした

 

 

束の頭蓋骨が軋む音がするが…

 

束「相変わらず容赦ないアイアンクローだねー」

 

効いているのか効いてないのかわからない声色でコメントする束

 

 

千冬「で…何しに来た?」

 

千冬はアイアンクローを解いて束を自由にした

 

 

束「あたしは、箒ちゃんに誕生日プレゼントを渡しに来たんだよー!」

 

 

箒「え?私の…誕生日…?」

 

記憶を失っている箒は自分の誕生日すら覚えていない…

 

 

束「ヤッホー!箒ちゃーーーん!!しばらく見ない間に大きくなったねー特にこの…」

 

束が箒の胸に触ろうとした瞬間

 

 

箒「や…やめてください!!何なのですか!?あなたは!?」

 

 

 

束「へ!?…箒…ちゃん……どうしたの?」

 

 

束は箒の異変に気付いた…何時もと違う事に

 

 

束「もしかして…あたし…わからないの?箒ちゃん?」

 

 

箒「…ごめんなさい……」

 

 

束「うわあああん!!……ま、こんな事もあろうかと…じゃじゃーん!!記憶復活薬!!」

 

 

「「「「!?」」」」

 

この言葉を聞いてデルタ・フォースの全員が顔を強ばらせた

 

 

束「それじゃ行くよー!!」

 

カズマ「させるかよ!!」

 

カズマはコートに忍ばせてあるコンバットマグナムをぶっ放した

 

見事記憶復活薬に命中、粉々に砕け散った

 

 

束「ああーん…酷いなぁ!……成る程ねぇ…君達が奪ったのかなぁ…?箒ちゃんの記憶」

 

そう言ってカズマを睨む束

 

カズマ「奪ったんじゃない…彼奴の自業自得だ…」

 

 

束「知ってるよ…女性権利団体の奴等が箒ちゃんに接触したんでしょ?」

 

 

一夏「何だって!?」

 

突然の束の言葉に驚くデルタ・フォースメンバー

 

 

束「箒ちゃんの乗っていた打鉄に盗まれていたあたしの開発していた特殊なコアが登載していたんだよねぇ…」

 

 

ウィノ「あんたの…特殊なコア!?」

 

束「まぁ…不完全なコアで…廃棄処分のコアだったから盗まれても良かったかなー何て思ったけど…まさか打鉄に登載させるなんて馬鹿だよねぇ…」

 

 

エミリア「それじゃ…打鉄のあの異様なオーラは…」

 

束「そう、そのコアの特殊能力……と言っても…」

 

 

 

友谷「最早ウィルスに近い物ですよねあれは」

 

 

友谷が束の前に行き…

 

 

友谷「あれには機体とその登場者のシンクロ率を上げる一種の初心者用ISのコアを製作していたと思いますが…それが副作用として脳細胞に強烈なダメージを与える事がわかった…そこで貴女はそのコアを廃棄しようとしたら盗まれた…と捉えても良いですか?束先生?」

 

 

「「「「せ…先生ィィィ!?」」」」

 

 

突然友谷の先生発言に驚く全員

 

 

束「さっすが友ちゃん!いやー私の一番弟子だねー!そして流石ISを男女共用にしたΔ-シリーズの生みの親!!」

 

 

「「「「え…ええええええええええええっ!?」」」」

 

 

これにはデルタ・フォースメンバーもそうだが、整備士のマードックも隊長のブライスも驚いていた

 

 

 

友谷「意外に簡単でしたよ、貴女のISの欠点を克服させるのも…でも僕は…敢えてリィンフォース社に使いましたけどね……他の企業は女性権利が薄れると歪んだ事しか言わないですからね…唯一リィンフォース社は歓迎してくれて良かったですよ」

 

 

拓巳「…マジかよ…お前昔から頭良かったけどよ……そこまで進化してるのか?」

 

淕「と言うことは…エミリアさんは知っていたんですか?」

 

 

エミリア「はい、何時も友谷さんの設計した武装を私がテストしていましたから…あ、カズマさんが元々使っていたビームライフルショーティー、一夏様のH.V.Sも友谷さんの設計です」

 

 

改めて友谷の秘密を知ったデルタ・フォースメンバーであった

 

 

 

 

 

束「さてさてそれはさておき、箒ちゃんの記憶復活薬を…」

 

 

「「「「だから待てって言ってるだろ!!」」」」

 

 

再び何処から取り出したのか記憶復活薬を箒に射とうとする束

 

 

束「発射!!」

 

 

箒の首にその薬の注射が刺さり、薬剤が注入される

 

 

 

箒「っ…………って姉さん!?それになんだここは!?」

 

 

束「おー戻ったねー箒ちゃん!んじゃあ…」

 

 

束は箒に自分の名前…家族の名前等を聞いてみる…

 

 

全て覚えている…どうやら記憶が戻ってしまったらしい…

 

 

だが……

 

 

箒「一夏に彼女……そうなのか…」

 

 

一夏の事になると意外に突っ掛かって来ない…

 

 

何時もなら一夏に突っ掛かって…一夏を自分の物にしようとする筈だが…それをしてこない…

 

 

友谷「成る程…その記憶復活薬…箒さんの記憶を完全に戻した訳じゃ無いんですね」

 

束「そう言うこと!また箒ちゃんがいっくんとエミちゃんの仲を壊さないようにする為には、いっくんとの記憶を少し改竄する必要があったんだよね~って事で、箒ちゃんの中でいっくんとはただの幼馴染みって事になったの」

 

これで本当に脅威が去ったと思いたいが…箒のあの粘着テープ並みのしつこさはカズマ達の脳裏に焼き付いているので安心な気分に慣れない…

 

 

 

束「さてさて、それじゃ箒ちゃんの誕生日プレゼントを…ご覧あれ!!」

 

 

 

コンテナの戸が開いて中から赤いISが現れた

 

 

束「これが箒ちゃんの専用機、『赤椿』だよ!」

 

 

箒「赤椿…」

 

 

束「さてさて、早速最適化を始めるよ!乗った乗った!」

 

 

箒は赤椿に乗って束の協力で最適化を終らせた

 

 

 

カズマ「どう見る…あの赤椿…」

 

カズマは隣で一緒に見ていた一夏に赤椿の印象を聞いてみた

 

 

一夏「束さんの設計だから、多分とんでもないISだと思うな…それに武装は箒が扱い易い刀状にしている…正に箒専用だな」

 

 

そう話していると一夏の服を引っ張る春香がいた

 

 

一夏「どうした?」

 

春香「なんかあたしやだよ…あの箒に専用機なんて…」

 

一夏「落ち着け…さっきの状態を見ただろ?箒は大丈夫だ」

 

 

春香「わかったよ…お兄ちゃん…」

 

 

どうやら春香は以前の箒の印象が強く残っており…未だに信用出来ないのである

 

 

とそこに…

 

 

Ppppppp!

 

いきなりブライスの携帯が鳴り始めた

 

 

ブライス「ブライスだ……なんだ…リーサか…どうした……」

 

 

電話の相手は妻のリーサだった…

 

 

ブライス「ふむ…わかった、直ぐにデルタ・フォースと専用機持ちを集めさせる!」

 

 

ブライスは携帯をしまって

 

 

ブライス「お前ら!緊急任務だ!今すぐにデルタ・フォースと専用機持ちは旅館内、デルタ・フォースのブリーフィングルームに集合しろ!!」

 

 

 

この時…IS学園に最大の危機が迫っていたのだ




リーサ・ブライスの声優は 本名陽子です…

そういや友谷のフルネームは倉石友谷、声優は 神谷浩史です


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