今日、二回目の投稿です。
貯めておくのもいいんですけど、なんか投稿したくて。
もしかしたら、今日にもう一回投稿するかも?貯めるかもしれませんが。
「なあ、折本」
「何?」
「お菓子ってそんなにいるものなのか?」
「さあ?」
「さあって……」
クリスマス会の会議に行く途中のコンビニに立ち寄っている。
平塚先生曰く、お菓子などは持っていた方がいいそうだ。
「あ、これも欲しい」
「まだ買うのか……」
「いいじゃん、経費もらってるんだからさ」
「余るだろ」
「余ったら持って帰るし」
いくら経費を貰っているとはいえ、使い切る必要はない。それに、もうすごい量だ。カゴいっぱいいっぱいだ。
「って言うか、余るの期待してるだろ?」
「あー、バレた?」
「さっきから自分の好きなものばかり選んでるみたいだしな」
「別にいいでしょ、比企谷にもあげるし」
「いらん、ってか太るぞ?」
「女子に体重の話振るとかマジなくない」
女子に体重の話したら駄目みたいなのってなんなの? 1キロとか全然変わんねえだろ? 女子は1キロぐらいでうるさい。
まあ、折本が太ろうが俺には関係ない。
「そろそろ行くぞ、早くしないと遅れる」
「もう、そんな時間?」
「だから、さっさと決めろ」
「じゃあ、はい」
カゴを渡される。
重っ、こいつどんだけ入れてるんだよ。
「お会計は4860円です」
「うわ、ギリギリかよ」
俺は平塚先生から渡された五千円札を店員に渡す。
「お釣りは140円になります」
「ありがとうございましたー」
俺と折本はコンビニから出る。
「お金ギリギリだったねー」
「お前が買いすぎるからだ」
「それに重いし……」
無駄に重量のありそうなやつもあるし……。
「私も半分持つよ」
「いや、いい」
「遠慮しないでさー」
「こうゆう、力仕事は男に任せとけ」
「い、意外と頼りになるー」
「意外は余計だ」
というか、大きい袋にまとめて入れられたので、二人で持つとなると、取っ手の部分を一つずつ持たなくてはならない。それは恥ずかしいから嫌だ。
「すぐそこだから早く行くぞ」
「早くなーい」
「総武高校の生徒会長の一色いろはって言います。よろしくおねがいします」
周りから拍手が起こる。
「ねえねえ、比企谷」
「なんだ?」
「あの子、ちょー可愛くない?」
「まあ、可愛んじゃあないの?」
「あれ、お気に召さない感じ?」
「別にそんなんじゃねえよ」
なんて言うか、一色いろはは本物ではない。そんな感じがする。あの可愛さはデフォルトではないオプションだ。あいつは好かれるために可愛い自分を演じている。そんな気がする。
「ふぅん……次比企谷だよ」
「ああ」
生徒会長として、自己紹介をしなければならない。
俺が立った瞬間、総武高の連中、えっって顔してた。何?庶務とかだと思った? 残念、生徒会長だ。
「海浜高の生徒会長の比企谷八幡だ。まあ、なんだ、よろしく頼む」
部屋が静まり返った。
えっ、何これ? パチっの一つも聞こえてこないんだけど……。
一色いろはだけが、かろうじで拍手しようとしたが周りを見てやめた。
一色、いい奴なんだな……。
一色の好感度上がりまくりである。
仕方なく、静かに席につく。
「拍手の一つもされないとかウケる」
「いや、ほんと黙って下さい、マジで」
あれ、可笑しいな、目から汗が……。
「それじゃあ、始めますねー」
一色いろはのもと会議は行われた。
「えっと、あー、生徒会長の先輩!」
「……なんだ?」
何? 名前覚えてないの? 生徒会長の先輩って……。
「今日はありがとうございました」
「いや、全然」
「折本先輩もありがとうございました」
「ううん、全然大丈夫だよ? いろはちゃん」
あれ? 一色さん? 折本の名前は覚えてて僕の名前は覚えてないんですか? 別にいいんですけどね、別に。
「このあと、食事でもどうですか?」
「いいねー、それ」
「どこにします?」
二人が俺に視線を向けてくる。
あれ、俺も行くの?
「サイゼとかな……」
「さ、サイゼ……」
折本は笑いを必死に抑えている。
えっ、駄目なの? サイゼ、サイゼは千葉発祥だよ? みんなでサイゼ。
「ま、まあ、近いですし、私はいいですけど」
「いろはちゃんもサイゼ賛成? なら、サイゼでいいよ」
やっぱり、サイゼだよね。一色が気を使った? 気のせいだろ。