新機動闘争記ガンダムW LIBERTY   作:さじたりうす

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セカンド・オペレーション
エピソード 27「ラプラスの箱」


宇宙世紀0097 4月。

 

これまでの常識を覆す異質たるガンダムを保有し、連邦やOZに脅威を与えたメテオ・ブレイクス・ヘル。

 

彼らがOZとECHOESの殲滅作戦で壊滅してより一年と四ヶ月が経過した。

 

メテオ・ブレイクス・ヘルのガンダムはテロの象徴とされ、彼らのこれまでの行為も批判と意味嫌いの対象となり、事実上地球圏の悪とまで扱われていた。

 

OZ統治による偽りの秩序が地球圏を覆い、大半の大衆がその最中に暮らす中、OZは連邦政府の画策で滅ぼされ占領されていたサンクキングダムを復興支援し、より好印象を大衆に与えた。

 

サンクキングダムの国の中心ともいえる城の周囲には、完全平和主義国に似つかわしくないリーオーやリーオーキャノン、エアリーズの部隊が展開している。

 

無論、名目上は復興支援を兼ねた自衛・防衛の為であるが、本国王女・リリーナ・ピースクラフトはこれを良くは考えてはいなかった。

 

広大な景色が見渡せるベランダで、リリーナは旋回飛行をするエアリーズの編隊を見ながらその不満を吐露する。

 

「やはり……この状況……この国に似つかわしくない。完全平和主義の国に兵器だなんて……私はやはり不愉快です」

 

「それは何度も聞いているさ、リリーナ。確かにこの国は完全平和主義国家だ。本来なら兵器は存在してはならない。だが、冷静に状況を見てみてくれ……」

 

リリーナに意見するのはヒイロと瓜二つのボディーガードの少年、ライト・グリューンフルス。

 

リリーナの居るベランダの欄干に手を置きながらリリーナの瞳に視線を合わせて説得するように言う。

 

「外には連邦やジオン残存勢力が展開しているし、まだ復興したばかりでOZの支援無しにはまだとても国としては機能できていない……今は防衛力と国家基盤が必要な時なんだ。ミリアルドさんもそれ故に……」

 

ライトがそう言いかけた時、二人の上空に巨大な機影が飛び去る。

 

サンクキングダムに帰郷したゼクスことミリアルド駆るトールギスだった。

 

機体は完全に修理され、その勇姿をサンクキングダムの空に舞わせる。

 

今やゼクスは、サンクキングダム親善大使兼近衛兵団長としてミリアルドの身に戻っていた。

 

OZを離れたが故に、象徴とも言えた仮面を外しており、その素顔の眼差しでモニターに映ったリリーナ達を見る。

 

「……相変わらずか……ふっ……これからは復興したサンクキングダムとリリーナ達が必要となる時代が来る。だから私はミリアルドに戻ったのだ……今は同盟を結んでいる仲にあるトレーズに感謝だな。トレーズとの根回しが無ければ今はない」

ミリアルドはトレーズへの礼の想いをレバーに籠めるように押し込み、機体を加速させた。

 

それに続く近衛兵団のエアリーズの機影達の中にミスズのリゼル・トーラスの機影があった。

 

彼女もまた、上目線ながらミリアルドを想っている事もあり、OZからサンクキングダムへと身を置いていた。

 

「仮面を外し、ゼクスはミリアルドに戻った。これもまた在るべきかたちだな。この際私もお前に付き合ってやると決めた……復興に協力していくぞ……」

 

亡国の復興、ミスズと共に近衛兵団の働き、リリーナ達との再会と再生活……ミリアルドにとってもそれは非常に報われた状況だった。

 

だが、ミリアルドはその祖国を取り戻した今を噛み締める反面、ヒイロとの決着が相討ちの痛み分けのままであることが精神の足枷となっていた。

 

ゼクスの否、ミリアルドの中で相討ちの瞬間がフィードバックする。

 

「私の中でやはりあの勝負に対する未練が消えない。相討ちでは真の決着にはならない。ヒイロ・ユイ……今何処にいる?奴の事だ……必ず世界に対して抗っているだろう……」

 

ミリアルドいわく、ヒイロの消息はトールギスと相討ちの後に消息不明となっていた。

 

無論今もOZ宇宙軍はその消息を追っている最中である。

 

ミリアルドの複雑な心境を乗せながらバーニアを唸らせて過ぎ去るトールギスを見ながら、ライトはリリーナへの言葉を続けた。

 

「……それ故に戻って来てくれたんじゃないか?平和へのプロセスの一環が正に今だと俺は思う。リリーナ、今の現状を受け入れて耐えるときだ。受け入れていく心も大事なこともあるさ」

 

「ライト……解りました。時に強い主義主張は争いの原因にもなりかねます。私の主義も今の時点では無力です。耐える事に致します。ですが……心髄は変わりは致しません……」

 

「リリーナ……」

 

リリーナは髪が風に吹かれるなびく中で、完全平和主義はあくまで曲げないという意志の眼差しを景色に向けた。

 

 

その頃、ルクセンブルグのOZ総本部の総帥室にてトレーズは、現在の情勢を閲覧しながら独自の言葉を心中で述べていた。

 

(世界は我がOZに統治されていく。だが、いつの時代も新たな統治をよく思わぬモノ達が出てくる。そしてそれは新たな戦争・紛抗争を招く。争いの歴史は繰り返されるのだ。まだまだ犠牲は増えていく。そして、この流れが「彼ら」に創られている事を忘れてはならない。故に将来……サンクキングダムは今後の人類の歴史を先導していく国家となる必然がある。私は敢えて悪となり、その為に必要な相応の犠牲を生み出す役に回ろう……同時にサンクキングダムを支援させて頂こう。我が友、ミリアルドよ……)

 

トレーズの意向により、OZはサンクキングダムと同盟を結び、更なる支援の姿勢を示していた。

 

だが、その一方の裏では反抗勢力やその関係民間施設に対して人権無視の圧制をしており、水面下で世界情勢は更なる混迷の一途を突き進んでいた。

 

OZの後ろ楯である超大規模財団・ロームフェラ財団は直属の超法規的組織・OZプライズを発足。

 

OZプライズによる反抗勢力への圧制弾圧体制促進、それに伴う連邦残存勢力及びネオジオン、ジオン残存勢力の掃討、世論に対する情報操作、新たなMD開発……更に地球においてもOZと連邦残存勢力の戦闘と各地にて火種の爆発が勃発していた。

 

これに伴い、リーオーやエアリーズの近代化改修も実施され、ジェネレータ出力、装甲、武装もマイナーチューンが行き届く体制を拡げ、更にプライズ仕様のリーオーには、やや深めの紫のカラーリングの施しと伴い、リゼル・トーラスと同タイプの擬似GNDドライヴが搭載された。

 

 

 

とあるコロニーにおいて巻き起こる戦闘。

 

ジェガンやリゼルといった連邦残存MSが、コロニー内部を巻き込みながらビーム射撃を慣行する。

 

襲い来るはOZプライズ所属の3機のリゼル・トーラス。

 

リゼルの性能をリミッターカットしたに等しきマリオネットは、瞬時にジェガンやリゼルを捉え、慈悲無きメガビームランチャーの射撃を撃ち放つ。

 

瞬く間にジェガンやリゼル数機が抉り溶かされるように破砕。

 

更に貫通したビームが都市部に直撃し、コロニーの壁層を貫通。

 

爆発と共に民間人を巻き込みながら悲惨な被害を拡大させていく。

 

「くっそ!!!MDリゼルめぇ!!!人間を舐めるな!!!」

 

連邦兵士は自機であるジェガンをリゼル・トーラスに突っ込ませながらビームサーベルに装備を切り替える。

 

しかし、突き出して向かい来るジェガンに対し、直ぐにMDがレフトアームのビームキャノンでの攻撃へ切り替えて攻撃を加えた。

 

「速過ぎるっっ……!!!がはぁがぁっ!!!」

 

速過ぎる弾速と正確過ぎる狙いに、瞬時にジェガンは射抜かれて爆砕。

 

4機のジェガンと3機のリゼルが一分以内で壊滅する。

 

カメラアイを点滅発光させたリゼル・トーラスは、次なる標的を感知し、機体を変形させて追撃を開始。

 

その遠方距離のポイントではスタークジェガンとジェガンの部隊がコロニーの外を目指しながら加速する。

 

だが、瞬く間にリゼル・トーラス部隊は追い付き、メガビームランチャーを各機が放つ。

 

スタークジェガン1機とジェガン2機は一瞬で破砕。

 

もう1機のスタークジェガンとジェガン2機は、逃亡を断念して反撃に移る。

 

撃ち放たれるビームバズーカとビームライフル。

 

これに対してリゼル・トーラスは一瞬にして回避運動を展開し、直ぐ様MSに変形しながら更なる反撃のビームを放った。

 

メガビームランチャーは、かわす余地さえ与えずジェガン達を爆砕して葬った。

また別の宙域エリアにおいてもOZプライズがネオジオン勢力弾圧の動きを見せていた。

 

ネオジオン残存勢力が展開する最中、OZプライズのワインレッドカラーのリーオーが、ドーバーバスターを駆使してネオジオンサイドに弾圧のビーム渦流を撃ち込む。

 

ギラドーガやガザD、ズサ、ガ・ゾウム等の機体が次々と標的になり、えげつないまでの猛撃に爆砕していく。

 

バウやリゲルグ、シュツルム・ディアスの機体群が増援して、資源衛星より出撃していく。

 

機動性を活かして攻撃をかわし、ビームライフルを構えるバウ。

 

しかし横槍のごとくリゼル・トーラスの放つメガビームランチャーのビーム渦流がバウを撃ち潰す。

 

シュツルム・ディアスもまた、メガビームランチャーに狙い撃ちにされて爆砕していく。

 

戦闘力は長けているリゲルグには集中してドーバーバスターが撃ち込まれ、機体を破砕に追いやった。

 

更に攻め入るリーオー部隊に果敢にもガザC、ガザDが防衛の為に攻め込む。

 

ナックルバスターのビーム射撃がリーオー部隊に向かうが、OZプライズの精鋭が動かすリーオーは回避を駆使して反撃に移った。

 

接近してレフトアームでビームサーベルを引き抜き、薙ぎ斬撃を見舞う。

 

無惨にガザDはリーオーの背後で爆砕。

 

繋げてドーバーバスターを近距離で撃ち、2機のガザCを破砕させる。

 

そして、リーオー部隊は並列に並んだフォーメーションを組み、一斉にドーバーバスターを放った。

 

この攻撃にギラドーガやガザC、ガザD、ズサ、ドラッツェ各機が破砕され、更に資源衛星内部にリゼル・トーラス部隊がメガビームランチャーを放ち、難民が居る区画を巻き込みながらこれを崩壊させる。

 

爆発崩壊していく資源衛星を見ながら、OZプライズのパイロットはあたかも遊び半分のように言った。

 

「これが我々の秩序だ。ふふふっ……では次の古い時代の獲物をハンティングする……むっ?!」

 

リーオー部隊にリゼル・トーラスが続いて宙域を離脱していく最中、爆発を免れたネオジオンの船舶が姿を見せる。

 

ガランシェールと同じタイプの船舶だが、内部には女性や子供、老人等民間区画の人々が乗船しており、常に死の恐怖と隣合わせにあった。

 

「くくく……確定した獲物は何であろうと……ハンティングする……!!!」

 

不敵な薄ら笑いをすると、OZプライズのパイロットはガランシェール級に対しドーバーバスターをロック・オンした。

 

撃ち放つビーム渦流はガランシェール級の機関部を抉り飛ばし、船体を大爆砕に導いた。

 

非情なその所業にはOZ本来の騎士道を明らかに逸脱する狂気めいたものを感じさせた。

 

そして、OZ宇宙軍の宇宙要塞・バルジの存在までもがOZプライズの管轄となり、コロニー全ての脅威として君臨していた。

 

実際に連邦勢力やネオジオン勢力が潜む疑いのある一部のコロニーと資源衛星が一斉に消滅させられる事件も起きていた。

 

地上においても、リーオーやリーオーキャノン、エアリーズによる連邦残存勢力の掃討が行われ、日夜各地の戦場で戦闘が重なる。

 

ビームマシンガンやドーバーガン、ビームキャノン、レーザーチェーンガン、ミサイルランチャーのハープーン・マグナ等による爆撃……これらの攻撃が連邦に属していたジムⅢやジムⅡ、ネモの群を撃ち潰していく。

 

メテオ・ブレイクス・ヘル壊滅後、大半のリーオーとエアリーズには前述したマイナーチューンが一斉規模に施される運びとなり、機動性や火力は従来型よりも上のレベルにあった。

 

故に、ジェガンやリゼルと互角以上の性能を見せつけ、各地の戦闘でその力を示していた。

 

今やかつての連邦と同等なまでに拡大したOZに対し、連邦残存勢力はネオジオンの勢力規模に等しかった。

 

テロリスト規模の扱いになり、元連邦勢力のその行動もまた民間施設を無視したテロ行為に他ならなかった。

 

オペレーション・プレアデスによる一斉同時多発クーデターが強力な影響を与えた結果だ。

 

それでも尚、ジオン残存勢力同様に反抗を止めていなかった。

 

 

 

小惑星要塞・ペズン

 

 

 

かつて、ティターンズ残存勢力「ニューディサイズ」が占拠・決起した場所に連邦の残存勢力が身を寄せていた。

 

正に追いやられた者達がこの小惑星の因縁に吸い寄せられているかのようでもあった。

 

クラップ級やサラミス改の艦船の姿も見受けられ、その占拠規模はかつてのニューディサイズ同様の規模であり、展開するMSは、ジェガンやスタークジェガン、ジムⅢ、ネモ、ジムⅡと多機に渡る機種が集結している。

 

しかし、今の彼らは決起として集結したわけではなく、行き場を失ったが故に居場所たる拠点を求めて、ペズンに赴いていたのだ。

 

だが、この光景は決起をする前段階と捉えることもできた。

 

無論、OZ宇宙軍はこれを見逃す事なく、OZプライズを派遣する動きを見せた。

 

だが、寄り集めの集結機群とはいえ、当時のペズンの反乱の規模を上回る機数に対して、OZプライズは高速戦闘艦と補給メンテナンス役にMS輸送船2隻のみであった。

 

通常の軍事行動ではないのは明らかであった。

 

その高速戦闘艦のカタパルトからMSの出撃する光が順に打ち出される。

 

その光を放つMSが次々と高速で姿を見せ、アスクレプオス、ヴァイエイト、メリクリウスがペズンを目指して機を飛ばす。

 

ヴァイエイトとメリクリウスには若干の増設改修が施されており、共通したフェイスガードに加え、ヴァイエイトのレフトマニピュレーターにはブルバップマシンガンと同形状のレーザーガンが、メリクリウスには左右双方のマニピュレーターにクラッシュ・シールドが装備されていた。

 

前者は近距離戦闘の死角を補う為、後者は搭乗者であるアレックスの要望からである。

 

それに加え、トラント、ミューラ、アレックス達はここに至る迄にOZプライズへと所属を移しており、より一層の蹂躙劇を我が物顔としていた。

「お前達……これは久しぶりに暴れ放題だぞ。駆逐し甲斐がある連中ばかりだ……!!!」

 

「ひゃはははは!!!いーっすねぇ!!!粛正、粛正!!!」

 

「選り取り緑とはこの事!!トラント特尉、景気よくいきましょう!!!」

 

「無論だ……今回は同プライズのトールギスも同行しているからな」

 

高速戦闘艦のカタパルトから純白の鳥のような翼を持ったトールギスが加速して飛び立つ。

 

サイドスカートアーマーから上半身を赤いカラーリングにしたトールギスのその印象はゼクスその人を連想させる。

 

だが、それを操るはゼクスと酷似した軍服を着たOZプライズの青年士官であった。

 

「ハンティングの開始だ……このロッシェ・ナトゥーノ、新たな愛機、トールギス・フリューゲルと共に参る!!!」

 

巨大かつ雄々しくウィングバインダーを羽ばたかせながらトールギス・フリューゲルがペズンへと我先にの勢いで突入していく。

 

右手には本格的な騎士仕様のビームサーベル、左手にはバスターシューターを装備しており、多角軌道を描きながら連邦残存勢力のMSに襲いかかる。

 

手始めにネモ3機とリゼル、ジェガンを連続斬りで仕留め上げ、構えたバスターシューターでリゼル3機、ジェガン2機、ジムⅢ4機を次々に射撃。

 

小規模のビーム渦流がMS群を穿ち、爆炎の華を咲き乱れさせた。

 

「連邦残存勢力……笑わせる!!!」

 

次なるバスターシューターの射撃は、スタークジェガンを撃ち仕留め、続けてにジェガン3機、ジムⅡ3機を撃ち仕留めた。

 

 

高速のビームサーベルの突きが、ジムⅢ2機、ジェガンを連続で仕留め上げ、更に多角軌道を描きながらジェガン2機、ネモ3機、スタークジェガンを華麗な斬撃で破砕されていく。

 

「余計な勢力は排除に限る……!!!我が愛機の戦闘データの糧となれ……!!!」

 

レフトアームの出力を上げながら次の獲物たるプロトスタークジェガンにビームサーベルを突き上げると、その突き刺した状態からクラップ級の機関部付近目掛けて突き進んだ。

 

超高速に等しい加速でプロトスタークジェガンを突き刺したまま狙いを定めたクラップ級に激突。

 

直後に誘爆を巻き起こして爆砕に爆砕を重ねて轟沈する。

 

トールギス・フリューゲルは高速離脱しながらジェガンやジムⅢ、リゼルを斬り飛ばし、更にペズンを駆け抜ける。

 

ロッシェはバスターシューターを再びスタンバイさせ、狙いを高速ロックしたジェガン2機、リゼル3機、ジムⅢ4機を順に高速射撃を慣行した。

 

直撃する中出力のビーム渦流が、狙い定めた敵を破砕。

 

次々に撃ち放つバスターシューターが一気に9機のMSを撃墜させる。

 

鮮やかな軌道で羽ばたき、ビームサーベルの斬撃とバスターショットの射撃を巧みに組合せ、ロッシェはハンティングに身を投じた。

 

トールギス・フリューゲルの華麗なる攻めに感化されたトラント達もまた猛撃に打って出た。

 

「流石『レッドスターダスト・ナイト』ロッシェ・ナトゥーノ……退役したゼクスが、かつての赤い彗星なら、ロッシェは紅い稲妻か……よし、我々もいくぞ……!!!」

 

「了解!!!」

 

その空間の場所から瞬発加速しながら3機はペズンへ向かった。

 

アスクレプオスが加速の勢いのまま、パイソンクローをかざしてジムⅢ3機、ジェガン3機、リゼル2機をパイソンビームランチャーで撃ち仕留め続ける。

 

機群が爆発する中を駆け抜けながら更にパイソンビームランチャーを乱れ撃ち、周囲の連邦残存勢力機群を破砕しながら接近戦へと切り替える。

 

パイソンクローの爪にGNDエネルギーを発動させると、ジェガン2機、リゼル2機へと攻めかかり、斬り、穿ち、砕きながら高速で駆け抜ける。

 

その加速のまま狙い定めたスタークジェガンに突っ込み、その機体を穿ち砕いて爆砕させた後に更にペズンの奥面に機を投じた。

 

一方でメリクリウスとヴァイエイトが対を成しながら攻め込む。

 

メリクリウスが展開させているプラネイトディフェンサーと二基のクラッシュ・シールドで抵抗射撃を遮断し続けると同時に、ヴァイエイトのビームカノンと連発するレーザーガンによる射撃で圧倒、更にメリクリウスのクラッシュ・シールドからも時折ビームキャノンが放たれていた。

 

対峙していくジェガンやジムⅢ、リゼル、スタークジェガン、ネモ、希少機のネロの抵抗する機影達を次々に破砕、爆破する。

 

ビーム渦流が機体群を一斉に吹き飛ばし、青白いレーザー火線が敵機直撃部を円形熔解あるいは一線切断、クラッシュ・シールドからのビームも狂い無き直撃を浴びせていった。

 

 

 

2機の猛撃は射撃は意味を成さないと判断したのか、連邦残存勢力のMS達が接近戦闘を仕掛け始める。

 

だが、二基のクラッシュシールドのビームサーベルを発動させたメリクリウスの連続斬撃により、瞬時に斬り砕かれていく。

 

 

 

ザザギャイッッ、ディガガジュアッッ、ディディッガイィイイイ!!!

 

ズズザガギャバンッ、ジュガドォダァアアアアアンッッ!!!

 

 

 

「はっはー!!!こいつはいい!!!やっぱり斬り刻むのは俺の性に合ってるぜぇ!!!おらおら、どうだぁ?!!連邦のムシケラ共ぉっっ!!?」

 

 

 

ディディッガギャンッ、ザシュダァンッ、ザギャイッ、ズバダァアアアンッ………ギャギャガァッッ、ザシュザガギャンッッ!!!

 

 

 

「ヒャッハー!!!」

 

 

 

ザディガンッ、ディガギャンッ、ザギャイッ、ズバシュンッ、ディディッガイィイイインッッ!!!

 

 

 

狂喜の感情をのせながらのメリクリウスによる斬撃無双乱舞は、最早アレックスの趣味的感性の世界の領域に入っていた。

 

更に猛威を奮って駆け抜けるメリクリウスは、左右交互の斬撃を叩き込み続け、幾多のジェガンやリゼル、ジムⅢ達を連続破壊。

 

ビームサーベルを穿とうと攻め込んだスタークジェガンの突きを一瞬で捌き、斬撃乱舞を浴びせて激しく斬り刻んだ。

 

そのスタークジェガンの爆発から飛び出すようにして次なる敵機に斬撃を打ち込んだ。

 

ミューラもまた狂喜を浮かべ、ビームカノンと共に、実装されたけレーザーガンを駆使してジェガンやリゼル、ジムⅢを悉く駆逐する。

 

「おー、おー、おー……いやがる、いやがるぅ!!!ムシケラターゲット君達がよっっ!!!」

 

 

 

ディシュダァ、ディシュダァ、ディシュダァアアッ……ヴゥゥッ…ヴァズダァアアアアアアッ!!!

 

ドォズオオゥッ、ドズゥゴォォオオッ、ドォゴバァアアアアァッ……ゴォヴァドドドドガァガァアアァ!!!

 

 

 

「今回から実装だ……粛清に磨きをかけるぜぇ……!!!」

 

 

ヴィギュイッッ!!! ヴィギュイ、ヴィギュイッ、ヴィギュイィッ、ヴィギュイッ、ヴィギュイイイイッ!!!

 

ジュギィドッッ、ジュギィヴィッッ、ギィパギャッ、ギィドォオオゥッ、ギィズゥドッッ、ジュズカァアアッッ……ドドドォオッゴォッガァガァアアァアアアア!!!

 

 

「まさしくヒャッハーだぜっ!!!へっ、どんどん来いよ……!!!」

 

更に攻め駆け抜けるヴァイエイトは、左右上下より接近する連邦残存勢力機達にレーザーガンをより巧みな銃捌きで撃ち墜として破砕爆発を拡げた。

 

どの機体もが斬り溶かしたかのような弾痕を浴びせられ爆発している。

 

そして左側よりビームサーベルを振りかざし迫ったリゼルに、レーザーガンをほぼ零距離の射程で撃ち、直撃部を円形熔解させて破砕させた。

 

その後も抵抗は止むことはなく、リゼル、ジェガン、スタークジェガンが、果敢に攻め続ける。

 

メリクリウスの斬撃とヴァイエイトの至近距離のレーザーガン、更には放たれるビームカノンのビーム渦流に瞬間連続破砕されていき、無惨に塵塊と化す。

 

そして、ヴァイエイトが大型GNDジェネレータで出力を増大させたビームカノンのビーム渦流を放った。

 

ペズンに向けてはしるビーム渦流が幾多のMSやクラップ級、サラミス級改の艦船を凄まじき勢いで吹き飛ばし、ペズンに到達。

 

岩塊部を溶解・破砕、爆砕させながらビームカノンの砲身を旋回させペズンを抉り飛ばしていく。

 

その間にも多数のMSや艦船を破砕、爆破させていき、やがてペズンそのものをビーム渦流エネルギーで爆破・分断させた。

 

ペズンに集結していた連邦残存勢力は短時間で鎮圧された。

 

最早メテオ・ブレイクス・ヘルのガンダム達の勢い、戦法そのものであった。

 

 

 

更にOZに寝返ったマッドサイエンティスト、ベントナと同じくOZに寝返ったドクターペルゲが結託して誕生した強化人間特殊部隊・バーナムも展開し、キルヴァのΞガンダムを筆頭に反抗戦闘エリアに導入されていく。

 

紫のカラーに変更された強化ジェガン部隊を引き連れ、新たなガンダムが連邦残存勢力やネオジオン、ジオン残存勢力を襲う。

 

高エネルギー火力を特化したカラミティーガンダム。

 

格闘や特殊装備を特化したフォビドゥンガンダム。

 

同じく格闘や特殊装備に加え、機動性を特化したレイダーガンダム。

 

更にサイコガンダムMk-Ⅲの投入により、一層の圧力を強いた勢力弾圧が進行する。

 

 

 

アフリカエリアのとある激戦地区

 

 

 

連邦のジェガン、ジムⅡ、ジムⅢ、ネモの部隊とOZのリーオー、エアリーズ部隊との戦闘が巻き起こり絶える事のないビームやミサイルの一斉射撃が飛び交う。

 

その最中、上空より重火器を引っ提げたガンダムが飛来した。

 

新たな脅威のガンダム、カラミティガンダム。

 

カメラアイを光らせ、トーデスブロック(プラズマバズーカ)、スキュラ(胸部メガ粒子バスター)、シュラーク(バスターキャノン)、ケーファー・ツヴァイ(シールド二連ビームキャノン)を全面に向け、カラミティガンダムは一斉に重火力を放つ。

 

 

ヴァズゥルゥダァアアアアアアアッ!!!

 

ズゥヴォゴゴゴゴズバァッババドバガァアアアアアアアアッ!!!

 

 

 

幾つものビーム渦流群が、連邦残存サイドのMS達を

消し潰す。

 

カラミティガンダムはゴリ押しで持つ重火器を断続的に放ち続けた後に、別方向から接近するジェガン3機にトーデスブロックの銃口を向けた。

 

「うぜーなぁ……消えろよっっ!!!」

 

 

 

ヴィズゥダァアアアアアアッッ!!!

 

ドドドゴゴバァアアアアアア!!!

 

 

 

強化人間・オルガ・サブナックの苛立ちにも似た狂気と共にトーデスブロックのプラズマ渦流がジェガンを撃ち飛ばして圧倒した。

 

更にビームジャベリンで突貫してくるジムⅡの胸部にケーファー・ツヴァイのシールドの切っ先を突き穿つ。

 

「死ねや、らぁあっ!!!」

 

 

 

ビシュドォッッッ!!!

 

ズグゥアアアアアアッッ!!!

 

 

 

至近距離からのビームキャノンの連発を食らったジムⅡはえげつないまでに爆砕した。

 

「あぁっっ堪らねぇなっっ……殺して、殺して、殺してやらぁ!!!砕け散りなぁっっ!!!」

 

カラミティガンダムは再びオールウェポンの破砕攻撃を連邦残存サイドへぶつけた。

 

 

 

ドォヴァルダァアアアアアアアアアッッ!!!

 

ドドドドドゴゴゴゴゴゴバァガァアアアア!!!

 

 

 

爆砕に爆砕を重ねて砕け散る連邦残存勢力のMS達。

 

残るは残骸と黒煙のみ。

 

オルガはそれをにやりと見つめた。

 

またある紛争地域では、ネモⅢやガンキャノンD、ガンタンクⅡを後方支援にしたジェガンやジムⅢ達がビーム射撃で徹底抗戦に出る中、リーオー部隊が手を焼いていた。

 

その銃撃戦の最中、異形のMSが舞い降りる。

 

そのMSはガンダムデスサイズよろしく、鎌を掲げていた。

 

無論そのMSにもビーム射撃が加えられ一斉にビームが直進する。

 

同時にそのMSも両端のシールドを展開させた。

 

「ばーか」

 

強化人間・シャニ・アンドラスが小馬鹿にしたような口調で呟いた直後、数々のビームの軌道が曲がりに曲がった。

 

「ゲシュマイディッヒ・パンツァーにビームなんか効かねーよ……死んじゃえ、死んじゃえ……!!!」

ビームを曲げながら低空飛行してホバリングすると、前方に突き出した二連エネルギーレールガン・アクツァーンを撃ち放つ。

 

 

 

ヴィギディィィィンッ!!! ヴィギディィッ、ヴィギディッッ、ヴィギディ、ヴィギディ、ヴィギディィン!!!

 

 

 

ヴァガラッッ、ゴズバァッ、バガラァンッ、バガラァン、ゴズバァッ、バガラァン!!!

 

 

連邦残存サイドのMSがプラモデルのように粉砕されていく最中、口にもあたるような中央のバスターユニット・フレスベルグも撃ち放ち、ビーム渦流をはしらせる。

 

 

 

ヴィズゥヴァアアアアアアッ!!!

 

ドドドドドズゴゴバァアアアアアア!!!

 

 

 

一直線に突き進むビーム渦流によって、一斉にMS達は破砕された。

 

残された後方支援組にゆっくりと近づく異形のMSは、機体上半身を変形させた。

 

フォビドゥンガンダム。

 

ごついガンダムデスサイズのようなシルエットのそれは、巨釜・ニーズヘッグを振りかざして突き進む。

 

「ひゃはははは!!!楽しい、楽しい……!!!」

 

襲いかかるフォビドゥンガンダムはニーズヘッグを振りかざしに振りかざす。

 

ガンダニュウム性の実体剣の巨鎌が、後方支援組MS達の装甲を容易く斬り潰す。

 

 

 

ディッギャイィィィィン!!! ディッギャイ、ディッギャイ、ディッギャイ、ディッギャイィィン!!!

 

 

 

「ひゃはははは!!!」

 

 

ディッギャズゥバァアアアアアンッ!!!

 

 

最後の止めの一撃が、シャニの狂喜と共にネモⅢを重く斬り飛ばした。

 

斬り飛ぶネモⅢの分断面の隙間からフォビドゥンガンダムの悪魔然とした表情が覗いた。

 

 

 

旧・連邦軍ダカール基地

 

 

 

ジムⅢ、ジムⅡ、ネモ達が占拠し、一斉蜂起の行動を起こす最中に、空中より二本の鮮やかなビームがはしる。

 

直撃を受けたジムⅡ2機が爆砕に散る。

 

その攻撃を皮切りにビームが注がれ、撃破、大破する機体が続出する。

 

そのビームを放つモノが滑空しながら飛来し、機体を変形させた。

 

それはウィングガンダムの要素を取り入れたサイコガンダムのような印象を受けるガンダムであった。

 

ライトアームの二連ビームキャノン・フレイアを突き出し、連続射撃を慣行。

 

ヴィズゥダァアアアア!!! ヴィズゥダッ、ヴィズゥダッッ、ヴィズゥダッッ、ヴィズゥダァアアアア!!!

 

ズゴァアッ、ディッギャイ、ドシュオッ、バガラァン、ゴズバァアアアアッ!!!

 

高出力ビームの直撃で吹き飛ぶように爆砕していくジムⅡやネモ。

 

更なるフレイアの連射撃が、ダカール基地跡に立つネモやジムⅢを爆砕に導く中、レイダーガンダムは頭部マスクに装備されたメガ粒子バスター・ツォーンを撃ち放ち、ビーム渦流を放ったまま一瞬の頭部旋回をした。

 

 

 

ヴァズォオオオオオオオオオオッッ……!!!

 

ドッッッゴバァアアアアアアアアアアッッ!!!

 

 

 

ツォーンの一撃は連邦残存サイドのMS達を一瞬で焼き尽くされ、爆炎の華を咲き乱れさせた。

 

「脆い……脆過ぎだぜ!!!キャヒハハハ!!!」

 

強化人間・クロト・ブエルは二重三重にツォーンを浴びせると、より狂気に狂喜を重ねて1機のジェガン改に狙いを定めた。

 

ガンダニュウム合金の塊である破砕球・ニョルミルをかざしてレイダーガンダムは飛び掛かる。

 

「ひゃはははは、ひゃはははは!!!滅殺っっ!!!」

 

 

 

ディゴォガァアアアアッ!!!

 

 

 

強大なパワーとガンダニュウム合金の超高硬度が合わさり、ジェガン改は一瞬で胸部を潰され文字通りにコックピット諸とも破砕した。

 

眼前のレイダーガンダムの狂気に対して、スタークジェガンとジムⅢがビーム出力を最大にしたビームサーベルをもって突貫する。

 

だが、レイダーガンダムは容易くフレイアのシールドで捌き、ニョルミルのカウンターをスタークジェガンへ浴びせる。

 

 

 

ガァッゴォガァアアアァッ!!! ヴァズドォアアアアアアアアッ!!!

 

 

 

そして急接近するジムⅢへ振り向き、ツォーンを浴びせ爆砕に散らせた。

 

 

 

ドッヴァガラアアアアアア!!!

 

 

 

連邦残存勢力のMS達は、各地における抵抗も虚しく破砕され、斬られ、潰され、また破砕され続けていった。

 

無論、OZサイドのガンダム達はジオン残存勢力も問答無用に殺戮していく。

 

 

 

中東・アフガニスタン ジオン残存勢力野戦キャンプ地

 

 

ザクキャノンやデザートゲルググ、ドム・トローペンといったジオン特有のMS達が集結し、決死の抵抗に火器を唸らせる。

 

だが、その唸る火器の先にいるのは正に巨人たるガンダム、サイコガンダムMk-Ⅲであった。

 

その巨大に着弾するキャノン砲やビーム、マシンガン、ミサイルも全く歯が立たない。

 

ただただゆっくりと歩を進め来る巨大だけですら絶望を行き轟かせる。

 

野戦キャンプ地を守らんと攻撃の手は更に手厚くなる。

 

その攻撃の中、進めていた歩を止めたサイコガンダムMk-Ⅲは不気味に止まり続けた。

 

サイコガンダムMk-Ⅲの中で何かを呟き続けるパイロットの少女。

 

「……さい……うるさい……うるさい……うるさい……うるさい、うるさい……!!!」

 

歯ぎしりをし、うつむいた顔を上げたその少女はロニであった。

 

次の瞬間、ロニは発叫しながら胸部の三連装メガ粒子バスターを撃ち放つ。

 

「うるさぁああああああああああああいっっ!!!」

 

 

 

ヴァヴゥダアアアアアアアアアアアアアッッ!!!

 

 

 

唸り放たれた巨大なビーム渦流は一瞬にジオン残存勢力のMSと野戦キャンプ地を蒸発破砕させ、一気に押し寄せるように吹き飛ばす。

 

「ああああっっ!!!あぁああああああっっ!!!」

 

更に両肩左右の三連ショルダービームキャノンや五指先端のフィンガーメガ粒子バスターも同時に放ち、更なる破壊を拡がらせていった。

 

全ての面前のモノが吹き飛び、砕け散り、破砕されていく。

 

残るは業火の上に立ち聳えるサイコガンダムMk-Ⅲと、精神が錯乱し、更に放心状態に陥って呟き続けるロニだけに留まった。

 

「………ジーク、ジオン……ジーク……ジオン……ふふふふふっ……!!!」

 

ベントナのより過剰な人体実験により、狂ってしまったロニ。

 

彼女をそうさせた元凶であるベントナは、オーガスタ研究施設からOZ月面基地のペルゲと今回のガンダム投入についての話を通信していた。

「くくくっ……!!!早速今回のガンダムの戦果が知らされた!!いやはやワシが新たに開発したガンダムと博士のモルモット達の組合せがよかったのでしょうなぁ!!!」

 

「ひひひ……違いありませんな!!!何はともあれ、これで戦災孤児が最もガンダムの生態CPUパイロットに適していることが証明された!!下手に遺伝子から創っても生ゴミになるだけですよ!!」

 

ペルゲもベントナも、オルガ達をモルモット扱いしかしていなかった。

 

更にベントナはオルガ達三人の強化人間の前にマリーダの遺伝子サンプルからプルサーティーンを誕生させていた。

 

だが、生態成長促進の実験に失敗し、短期間で衰弱死させてしまっていた。

 

それが幾度もなく反復され、結果キルヴァ同様に孤児を組織ぐるみで拉致・人体実験させるに至ったのだ。

 

「くくく……生ゴミとはまた面白い比喩ですな。その生ゴミを免れたモルモット君三体のガンダムには無論、PXを搭載させてあるが、新たな試みとしてトランス・フェイズ装甲を実装させた」

 

「ほう……」

 

「トランスバッテリーを作動させ、特殊な電子装甲を発動させて機体に纏う。効力は実弾兵器の無効化とビーム兵器のダメージ半減ですな。あくまで実戦を兼ねた実験なんでな……作動の成功保証はない」

 

「代わりは一緒です。替えはまた拉致すればいい……そう拉致すれば……!!!」

 

相変わらずの非人道な感性を露にするベントナの発言。

 

ベントナは水面下で更なる野心をマーサと抱いていた。

 

マーサは要らない妖艶を滲ませながらデータベース上で強化人間の情報や計画等をまとめていた。

 

そこには資源衛生・パラオや出入りする艦船の情報も載せられていた。

 

「プルサーティーン、プルシリーズの早期量産は失敗……ならば取り戻すまで……私にとってラプラスの箱の開示を歴史裏で排除するには必要なの……ユニコーンの力を捩じ伏せる力が…」

 

マーサは再びマリーダを拉致することに行動を起こし、かつキルヴァをより更なる強化人間に仕上げようとしていた。

 

キルヴァは強化カプセルで眠り続け、再び狂気の役割に控える。

 

「私は全てを手に入れて見せるわ……全てをね……!!!」

 

 

 

 

過剰なまでに圧倒的な力がいたずらに振りかざされ、反抗する存在はまた成す術なく標的にされていく……これらのような各地の抗争が、更なる混迷を掘り下げていき、地球圏規模の混迷を深くするに至らせていった。

 

その世界情勢の最中、地球圏のある特定の範囲の人々にはある種の都市伝説めいた存在が認知され、それを探す者達も現れ始めていた。

 

その存在……その名は「ラプラスの箱」。

 

ビスト財団のカーディアスとサイアム、そしてカーディアスの妹であるマーサが口にしていた存在である。

 

かつての連邦政府を根底から覆す存在とも言われており、それが何かはビスト財団の関係者以外は認知できるモノではなかった。

 

その存在を知る者達、知った者達は進み行く歴史の中で探し続けていた。

 

無論ながらOZも認知しており、対策としてメテオ・ブレイクス・ヘル殲滅攻撃時の戦闘の影響で小規模となったECHOESをOZ宇宙軍の隠密偵察部隊に位置付け、その調査へと動いていた。

 

それ以外にも、フロンタル派ネオジオン、講和派ネオジオン、連邦残存勢力もまたラプラスの箱の捜索に乗り出していった……。

 

 

 

L1コロニー群コロニー・インダストリアル7

 

 

 

コロニーとして稼働しながらも区画建造最中の新型コロニー、インダストリアル7。

 

ビスト財団の拠点たるビスト邸はこのコロニーにあった。

 

そのビスト邸の最も深い部屋では半球ドーム型の中に映し出される幾つもの映像や情報をサイアムとカーディアスが閲覧していた。

 

どの映像情報も地球圏の世界情勢に関するものばかりだ。

 

必然的に二人はラプラスの箱を意識した会話を始めていた。

 

「カーディアス……世界は予想を超えて破滅の道を進んでいるようだ……一年戦争勃発からシャアの反乱までにも多くの過ちが重ねられてはきたが……」

 

共にカーディアスはサイアムに紅茶を入れて差し出すとその言葉に答える。

 

「えぇ……今日のOZによる統治……否、OZプライズの圧制にはこれまでのティターンズの所業さえも甘く感じてしまう程です……バルジによるコロニーへの圧力……こればかりは考えモノです」

 

「ふぅ……ユニコーンガンダムを……ラプラスの箱の鍵を彼らに託すのか?」

 

「はい……無論、実際に面会して見定めた上でですがね……」

カーディアス達は、ラプラスの箱に関してある者達が接触してきた事に対応の姿勢を示していた。

 

ビスト財団が直々に対応するという事は滅多にない事であった。

 

現時点のビスト財団党首・カーディアスがそこに踏み切るにも理由があった。

 

「そして……まだ疑いの範囲を出ませんが……彼らのメンバーにいるニュータイプなる者が我々との接触をすることを薦めたと言って来た。もしかしたらラプラスの箱を託すに相応しい存在の可能性もあります」

 

カーディアスはそう言うと、その場を後にしながら歩き出す。

 

それを呼び止めるかのようにサイアムは天井モニターを見ながら言葉を漏らした。

 

「カーディアス……裏付けは……確信はあるか?」

 

カーディアスは足を止めず、そのまま歩きながら答えた。

 

「いえ……ただそう感じる……とだけしか今は言えません……」

 

 

 

同コロニーの市街地を歩く一人の少女。

 

それは白いパーカーとショートパンツ、スパッツを着こなすプルだった。

 

少しばかりイメチェンした印象を与える彼女は、コロニーの天井を見ながら歩く。

 

「やっぱり何度みてもコロニーの空間ってなんか不思議!!これだけの空間が宇宙で造られてて……あれだってまだ造ってるんでしょ?」

 

コロニー内部の遥か向こう側で、コロニー建造ユニット・ロクロが稼働しているのを指差して尋ねるプル。

 

尋ねた相手は再びガランシェールと合流できたアディンだった。

 

「あぁ。まだまだこのコロニーの世界は拡がるぜ」

 

今やボディーガードを兼ねてガランシェールチームの一員として行動してる身だ。

 

無論、ジンネマンが信頼を押しての役目である。

 

そしてその環境下は今のアディンにとっても貴重な居場所であり、特にプルの存在はオデルを失った傷を癒してくれる存在であった。

 

プル自身が彼を慕い、惹かれていることも幸いしていた。

そんなプルがコロニー・ロクロを見て疑問符を溢す。

 

「みんな、こうして宇宙の中で頑張って生きようとしてるのに……どうして争いが続くんだろうね?」

 

「……だから俺達はラプラスってのを探し始めたんだろ?なんなのかはわかんねーのに探してるってのも何だかなってとこだけどさ……」

 

確かにラプラスの箱がなんなのかは現時点ビスト財団に身を置く重要人物以外は誰もがわからなかった。

 

だが、それがマイナスファクターではないという感覚をプルは感じていた。

 

ジンネマン達は、ニュータイプであるプルのその感覚からラプラスの箱で情勢の打開を見出だそうとしていたのだ。

 

「ラプラスの箱がなんなのかはわからないけど、あたしには陽な……あったかな存在感を感じるよ。けど……今は息抜きに出掛けてるんでしょ?どっか美味しいお店リサーチしてよぉ!」

 

「あーっ……はいはい!リサーチシマスヨ!」

 

プルの尻に敷かれるがごとくアディンはインダストリアル7のカフェを携帯データベースでリサーチし、そこでカフェタイムの息抜きと行き着いた。

 

プルは出されたパフェに目を輝かせて見入る。

 

「わぁ~……このパフェ超美味しそう~!いただきまーす!」

 

「このインダストリアル7で一番のパフェなんだってよ!クチコミが保証する!アクセス経路調べるのに苦労したぜ……ず……おー、深い苦みだぜ!いい仕事してんな~」

 

アディンはブラックコーヒーを啜りながら一人で味に納得する。

 

「なに一人で味に納得してんの?アディーン……クスクス、変なの!それから色々道とか調べながらきたもんね!マップとうまく照らし合わせれなくて、迷って、引き返してまた出発して……探して」

 

「ちょっと時間かかっちまったよなぁ……てか、ニュータイプの勘で何とかなったんじゃねーのか?」

 

「あ~……ニュータイプ利用しようとしてる~……わるものー」

 

「いや、違うしよ!」

 

「クスクス!確かに勘でできたよ!でもアディンと色々してここまで来たかったんだぁ~……だってそっちの方が楽しいんだもん☆」

 

そう言いながらアディンに上目遣いでパフェを掬いながら食べるプル。

 

どこか小悪魔的なその仕草にアディンはやや頬を赤くしてしまう。

 

「あ!アディン、今ドキドキしたぁ~」

「し、してねーっ!」

 

「ニュータイプにはまるわかりでーす」

 

「こーゆーときにニュータイプを主張すんなよな!」

 

「んふふ……まくっ……おいひー!」

 

プルはアディンをからかうように掬ったパフェを一口口に運んだ。

 

アディンは頭に手を当てながら調子を狂わされる事に表面的に落胆するが、表情は穏やかだった。

 

更にプルは、掬った一口のパフェをアディンへ差し出した。

 

「はい!アディンも食べてみる?あーんして!」

 

「いい?!更に何やりはじめんだよ!?いーから!プルが食えばいーから!」

 

プルに「あーん」を催促され、ドギマギし始めるアディン。

 

あからさまに動揺しているアディンにプルはお構い無く小悪魔的にパフェを押し付ける。

 

アディンはやむ得ず一口あーんを受け入れた。

 

確かに旨かったようで、内心もほっこりしている様子だ。

 

するとプルは止めとも言うような言葉をかけた。

 

「ふふふ♪あたし達、恋人同士に見えるかな?」

 

「……んぐ……いやいや……兄妹だろって!」

 

「髪の毛からして兄妹じゃないよー?認めてよ~」

 

「はぁ?!おかしーって!あ、ボディーガード!!ボディーガードだ!!」

 

「けち」

 

「いやいや、いやいや……けち違う!」

 

そんなこんななやり取りの後、インダストリアル7の街を歩きながら二人はジンネマン達との合流場所を目指していた。

 

その中でアディンはオデルと死に別れてからカフェタイムまでを振り返っていた。

 

心境が解るプルは、カフェの感想から始めたトークをしながらアディンの心を気遣い、普段のワガママや無茶ぶり要求はしなかった。

 

「……プル。サンキューな。突然だけどさ。俺……兄さんやイリアさん達を失って、ヒイロ達が消息不明になってから今の今まで……ガランシェールに世話になってる。特にプルには……」

 

「そ、そう?」

 

「プル達が……プルがいなかったら、今頃俺はなんの希望も持てず絶望に暮れて、それこそ自爆していた。プルがいてくれたから今こうしていられる。さっきのカフェで兄さんを失った絶望と今の希望を比較して感じた」

 

「あたし、アディンの希望なんだね?へへへ……なんか直接言われると恥ずかしいな……」

 

「話す俺はもっとだ……とにかく!プルがいなかったらここまで立ち直れなかった!!改めてありがとな!!」

 

プルは嬉しげに顔を赤くしたあと、アディンの腕を取りアディンの腕に抱きつく。

 

「……もっと癒してあげる!」

 

「おわ!?プルっ!!」

 

「あたしからもありがと!!嬉しい☆」

 

「……プルは、マリーダさんを大切にな。たった一人の妹なんだろ?まだまだ療養必要なんだろ?」

 

「まだ会ってないもう一人の妹、プルツーもいるけどね。マリーダのコトは……マリーダ自身も治るまで来ないでって言ってたから……寂しいけどマリーダが自分の苦しみをあたしに味わってもらいたくないから……でもいつか必ず完治できるって信じてる……」

 

マリーダはベントナによる非人道な人体実験の後遺症により、全身に狂ったような激痛の発作をおこす「シナプス・シンドローム」を患っていた。

 

ニュータイプ性質同士に起こる感覚の過敏感受性が陰側に働いてしまい、プル自身がマリーダの激痛を味わってしまうのだ。

 

故に一緒には暮らせない現実の隔たりが姉妹の間に存在していた。

 

パラオの居住区にあるギルボアの自宅で療養するマリーダは、窓を開けて変わらぬ景色を眺めていた。

 

「変わらない景色……療養中とはいえ同じ景色を見続けるのは退屈に尽きてしまうな……未だ身体に重さが残っている」

 

手をかざしながら自らの手を眺めるマリーダ。

 

「このままでは……戦闘を忘れてしまいそうだ。私が戦えれば……このパラオの防衛にもっと協力できるのだが……」

 

マリーダ自身、戦う事に存在意義を見出だしているが故に、修理が完了したクシャトリヤを戦闘ブランク上、乗りこなせるかという不安に駈られていた。

 

いっそMSのコックピットでの模擬戦トレーニングから踏み出そうかと躊躇する。

 

「マリーダ姉ちゃん!!アイスクリーム買ってきたー!!」

 

「!!」

 

マリーダが模擬戦に踏み切ろうとベッドから下りたその時、ギルボアの息子、娘達が兄妹揃ってマリーダの部屋に入って来る。

 

はっとなりながら年が離れた弟や妹の存在感の彼らに応じた。

 

「そうか。ありがとう」

 

「へへっ、マリーダ姉ちゃんアイスクリーム好きだから母ちゃんの買い物手伝いながら買ってきたんだ!一緒に食べよーよ!」

 

「あぁ……そうだな。頂く」

 

マリーダはギルボアの息子達とアイスクリームを共に食べながら、いつしかヒイロとパラオのアイスクリーム屋へ行く約束を交わした事を思い出していた。

 

マリーダの記憶に甦る約束。

 

何度もヒイロとの日々が去来していた。

 

「……ヒイロ……」

 

「へ?!ヒイロって誰?!」

 

ヒイロを想う余り、思わずヒイロの名を溢してしまったマリーダに直ぐに長男のティクバが食いついた。

 

「い、いや……」

 

「あー!彼氏、彼氏!?マリーダ姉ちゃんやるー!」

 

「こ、こら!ティクバ!!大人の女性をからかうな!私だって女性だ!好きな男性がいたって……って私は何をいってるんだ……ふふふっ、以前にアイスクリームを食べに行こうと約束した相手だ……今はどこで何をしているかもわからないがな」

 

「じゃ、ダメじゃん!」

 

「いや……いつか必ず私の所へ来る。『約束した任務』だからな……『任務』を必ず守ろうとする男だ。ふふふ、こういう話はティクバ達にはまだ早いな」

 

マリーダはティクバの頭を撫でながら微笑むと再びアイスクリームを口に運んだ。

 

ティクバ達が部屋を去り、外の雑踏だけが聞こえるようになると、マリーダはパラオ内の人口夜風にあたりながら一息をつく。

 

ベッドシーツを半分被りながら考えるコトは、ヒイロのコトばかりであった。

 

この込み上げる想いに、マリーダ自身も戸惑いを不思議ながら感じていた。

 

(ヒイロ……本当に今どこにいる?生きているなら……この宇宙をさ迷っているならパラオを頼っていい。人は一人では不安定な生き物だ。今の私では何もできないが、せめて……これまでに負ったと思う闘いのキズは癒せるはずだ。一緒に居るコトだけでも……ヒイロ……)

 

 

マリーダがヒイロを想う頃、ヒイロは闘いにその身を投じ続けていた。

 

とある資源衛星宙域で展開するOZプライズのリーオー部隊とリゼル・トーラス部隊。

 

ここでもまた、脱出をしようとする民間船に攻撃が加えられていた。

 

守らんとするギラドーガやズサ、ガザD達が防衛に回るが、展開するMDリゼル・トーラスのロングレンジのメガビームランチャーがこれらを抉り飛ばす。

 

精密かつ正確なビーム渦流が立て続けに撃ち込まれ、民間船もそれを被弾し、一部が炎上した。

 

更にMDは一気に距離を詰め、斬撃の攻撃を判断した。

完全なる絶対絶命の民間船のこの状況に、文字通りの光が射した。

 

横殴りのごとくはしるビーム渦流が、1機のリゼル・トーラスを消し潰す。

 

爆砕する爆炎に照らされたリゼル・トーラスのカメラアイが連続して点滅する。

 

熱源基を感知したリゼル・トーラス部隊は一斉に標的をそちらに選択して飛び立った。

 

「た、隊長!!リゼル・トーラスが!!!」

 

「今の攻撃は、まさか……!!!各機、私に続け!!」

 

戦闘指揮をしていたリーオー部隊もまたリゼル・トーラス部隊が目指した先に機体を飛ばした。

 

先行するリゼル・トーラス4機は接近する機影を捕捉し、メガビームランチャーを構える。

 

「……敵機、リゼル・トーラス4機、リーオー3機、MS輸送艦1隻か……脱出する民間船からは離れたか。破壊する」

 

ロック・オンアラートが鳴り響くコックピットで、ヒイロが呟いた。

 

ヒイロが座るそのコックピットこそが、ウィングガンダムリベイクのコックピットであった。

 

モニター画面上から向かい来るビーム渦流に対してずば抜けた反応でかわしてみせるヒイロ。

 

頭部の半分が半壊し、レフトアームを失ったままの状態ではあるが、ヒイロ達のガンダムとしての能力は失っていなかった。

 

プロトバスターライフルをかざし、ビーム渦流を撃ち放つ。

 

 

 

ヴゥゥッッ……ヴァズァアアアアアアアアッッ!!!

 

ドォグヴァアアアアアアアアッッ、ゴォバァッッドォヴァガァアアアアアアッッ!!!

 

 

 

4機のリゼル・トーラス目掛けて突き進んだビーム渦が、リゼル・トーラスの1機を完全に呑み込み、爆砕。

 

ギリギリをかわした機体もまた、巻き起こる超高エネルギーのプラズマ奔流を浴びて爆散した。

 

2機のリゼル・トーラスが連続でウィングガンダムリベイクを狙い撃つ。

 

始めは回避していたが、四発目から翼と胸部、脚部と被弾し始め、バランスを崩した。

 

ダメージアラートが鳴り響くウィングガンダムリベイクのコックピットで、ヒイロは動じることなく機体コントロールに集中する。

 

そして機体を翻しながら一気にリゼル・トーラスに接近し、プロトバスターライフルの銃口を突き出した。

 

 

 

ジャギャンッッ……ヴゥヴァダァアアアアアア!!!

 

ドォグヴァバァアアアアアアアッッ

 

 

 

至近距離から唸り放たれたビーム渦流が、リゼル・トーラスをダイレクトに破砕させた。

 

更に突き進むビーム渦流は、もう1機のリゼル・トーラスとOZMS輸送艦を直撃し、ビーム渦流域で発生するプラズマ奔流が3機のリーオーを誘爆させた。

 

ヒイロはネオジオンの民間船の辛うじての安全を見送ると、ディスプレイ操作を始めた。

 

そしてそのディスプレイモニター画面にはインダストリアル7の情報が表示されていた。

 

「インダストリアル7……もうすぐか……情報が確かならばECHOESはここで展開している。次こそECHOESを叩く。闘い続ける事が最善の抵抗だ……!!!そして、OZプライズ……やつらはOZ以上に危険な組織だ。必ず壊滅させてみせる…………!!!」

 

ヒイロは如何なる状況下になっても絶えない闘いの姿勢を貫いていた。

 

この間にも、OZプライズの戦艦と成り果てたラー・カイラム級戦艦・ヨークタウンに潜入しており、艦内の要の箇所に爆破装置を設置させていた。

 

爆破装置が航行するヨークタウンの中で静かにヒイロからのリモート指示を待つ。

 

その静かな闘志の眼差しが、インダストリアル7方面に展開しようとしていたECHOESに向けられた。

 

 

 

 

 

To Be Next Eepisode

 




OZは捕らえたデュオ達やウィングゼロを使った実験に目を付け日々新たな機体のテストや実験、開発計画を企てる。

一方、アディンとプル、ガランシェール一行は、L1コロニー・インダストリアル7に入り、ラプラスの箱を管理するビスト財団と接触に事を進めていた。

だが、OZの隠密部隊と成り下がったECHOESもまたラプラスの箱を狙い、インダストリアル7で展開していた。

ヒイロは一人そのECHOESと孤独な闘いを挑み続ける。

やがてECHOESの暴の力はビスト財団に及び、その最中、再会を果たしたヒイロとアディン達はプルの望みを貫くべく、保管されたユニコーンガンダムを目指すのだった。




次回、新機動闘争記 ガンダムW LIBERTY セカンド・オペレーション

エピソード 28 「覚醒のユニコーン」



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