とある製薬会社に務めていた研究員のヤケクソ日記   作:色々残念

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後日談その8

 月 日

ラクーン事件の後に建てられた慰霊碑に元UBCSの部下が友人だったというマーフィー・シーカーや世話になったらしいミハイル・ヴィクトールに花を捧げていた。色々と思い出して落ち込んでいた部下を誘い酒場に行き高い酒を飲ませて酔わせて思いの丈を残らず吐き出させる。本音で語る部下はアンブレラが消えてくれて良かったと本心から言っていた。それから数時間は部下の不満や困っていることを聞いていき改善ができそうなところは改善しようと約束する。酔い潰れた部下を背負って家まで送り届けて二日酔いに効果がある薬を手の届く位置に書き置きと共に置いておく。落ち込んでいた気分の転換にはなったと思うので酒場に連れていったことは悪いことじゃない。酔い潰れさせるまで飲ませるつもりはなかったが部下はそこまで飲みたい気分だったのだろう。マーフィー・シーカーは狙撃の名手でミハイル・ヴィクトールは優秀な部隊長だった筈だ。ラクーン事件で2人とも亡くなったが、地獄と化したラクーンシティから脱出できたのは総人口からすればほんの一握りの数でしかない。ラクーン事件から生き残れたものは幸運だったと言える。生還者達は私を除いて皆心に傷を抱えているようだ。部下の心を労るのも上司の務め、できる範囲でケアをしていくとしよう。

 

 月 日

大口径拳銃L・ホークの狙いを定めて引き金を引き絞る。弾丸は寸分の狂いもなく狙いを穿つ。人の形をした的の頭部を連続で撃ち抜いていく。拠点の地下室にある射撃場で銃の試し撃ちを行っている真っ最中だ。右隣ではアレクシアがゴールドルガーを用いて射撃を行っている。左隣ではエヴリンが私が貸し与えたサムライエッジで正確に的を射ぬいていた。最初に比べれば随分と腕が上達したエヴリンを褒めているとエヴリンの更に隣で投げナイフを的に投げていた息子が人の形をした的の眉間、喉、心臓に一瞬で投げナイフを当てるという技を披露してくれた。息子の頭を撫でながら褒めているとそれを見ていたアレクシアが腕を振り抜くようにして撃った5発の弾丸が、それぞれ別の的の頭部に正確に命中する。そしてアレクシアも此方に頭を差し出してきたので頭を撫でて褒めておく。嬉しそうに微笑むアレクシアがいるのでこの対応で正解だったようだ。その後はL・ホークから別の拳銃に切り替えて射撃を行い性能を確かめておく。いざというときに使えない代物であると困るので日頃から使って性能を知っておかなくてはいけない。それが新しいものであるなら尚更だ。火薬を増量して威力を高めた強装弾を装填して放たれた銃弾は問題なく的の一部分を撃ち抜いていく。この拳銃に問題はないようだ。次々に品を替えて性能を確かめていったが、転がった薬莢で足元が埋め尽くされる頃にはようやく全ての銃器を確かめることができた。最後まで付き合ってくれた家族達が腹を空かしている。今日は私が腕を振るうことにしようか。

 

 月 日

食料品を買い込んだ帰り道、日光に照らされた男が1人自らに支配種プラーガを投与した。男が着ていたスーツの背を突き破り現れた長大な数本の触手を躱して変形した左腕義手の装備「P.R.L.412」を発射する。背から生やした触手をバネの様に用いて瞬時に天高く跳ね上がり放たれた「P.R.L.412」の特殊な放射線を回避した男が鞭の如く振り回してきた触手を避けて掴み取り勢い良く引き付けて、避けられない程の至近距離から「P.R.L.412」を発射すると流石に息絶えた男。これで終わりかと思えば支配種プラーガを解放した男が2人ほど現れて連携して襲いかかってくる。1人の背を踏み台に飛び上がり頭上から刃と化した腕を振り下ろしてくる男の攻撃を躱し「P.R.L.412」を向けると踏み台にされた男が、先端に鎌状の刃がついた触手を高速で振るってくるので回避しながら「P.R.L.412」を発射した。避けきれなかった踏み台の男は倒せたがもう1人はまだ生きている。刃と化した腕を突き出して突進突きを繰り出してくる男の腕を潜り抜けて息がかかるほどの至近距離で「P.R.L.412」を発射しておく。追加の2人を倒してようやく終わりとなった帰り道。予定していた時間よりも少し遅れたが許容範囲内だ。これぐらいなら問題はない。それにしても支配種プラーガを使った刺客が送られてくるとは此方の情報には余り詳しくない者が送り込んできたようだ。私が「P.R.L.412」を持っていることを知っていれば支配種プラーガを使うなんてことは有り得ない。情報収集が杜撰な辺り新興組織の可能性が高いな。だからといって容赦をしてやる必要はない。見つけ出して処理しなくてはいけないな。

 

 月 日

その身に不相応な力を手にした者は総じて間違いを侵すようだ。支配種プラーガという誰にでも人間を越えた力を与える代物を手にして自分達が誰よりも優れた存在であると彼等は勘違いしてしまったらしく。多くの敵を作ってしまった。その敵の1人が私ということになるが、私がいなくても自然に淘汰されていたのかもしれない。集められた裏社会の連合。纏め役を何故か私が任されたので戦意を煽り戦いに赴かせる言葉を発して支配種プラーガを用いる新興組織死すべしと全員の意思を纏めた後は、先陣を切って敵対組織の拠点へと足を踏み入れた。戦いは圧倒的なまでに此方が有利で敵対組織の構成員は皆支配種プラーガを身に宿していたが、容赦なく全員が装備している「P.R.L.412」を発射していき始末していく。全ての構成員を始末して最後に現れた首領には全員で「P.R.L.412」を発射した。一仕事終わった全員が帰り支度を整えている時に私へ、いい演説だったと言ってくるのが複数人。礼を言っておきながら彼等の姿を覚えておく。今回は味方だったが敵となる可能性は0ではない。彼等の動きを見ることができたのはいい経験だ。彼等が各組織の戦闘要員であることは間違いない。全員動きは悪くなく連携もしっかりできていたので対BOW用の訓練も積んでいるようだ。中でも一番良い動きをしていた彼には要注意をしておこう。私の部下にも勝るとも劣らない動きをしていた彼が敵となれば並みのBOWよりも厄介な存在だ。鍛え上げられた人間は下手なBOWよりも優れている。油断も慢心もなく磨き上げられた五体と使い慣れた銃器を持った人間は油断できない相手となるのだ。それを忘れなければ此方の勝ちは揺るがない。油断も慢心もなく敵対者を始末するだけだ。

 

 月 日

敵対組織の始末も完了したので久しぶりに家族全員で出かけることにした。息子を片手で抱き抱えて空いているもう片方の手でエヴリンを中心に手を繋ぎ散歩をしていく。日光を浴びた息子とアレクシアの金髪が煌めくように輝いていた。楽しそうなエヴリンと息子を見ながらアレクシアと顔を見合わせて笑う。今日もとても良い天気だ。満天の青空が広がっている晴れの日。いい散歩日和だった。息子やエヴリンとアレクシアとも会話しながら歩いていくと、途中でお腹が空いた様子の息子とエヴリン。公園のベンチで並んで座りアレクシアが用意していたサンドイッチを息子とエヴリンに食べさせておく。息子とエヴリンから「パパ、口開けて」と言われたので開けていると「一口上げる」とサンドイッチを差し込まれた。お腹は空いていなかったが口をつけてしまったので一口食べておいたらアレクシアまでもが「ジョン、口を開けて」と言ってくる。仕方なく口を開けているとアレクシアが楽しそうにサンドイッチを差し込んできた。口を閉じてサンドイッチを噛みちぎり咀嚼して呑み込んだ。笑顔で「美味しい?」と聞いてくるので「とても美味しい」と答えておくと「誰に食べさせてもらったのが一番美味しかったのかしら?」と意地悪な質問をしてくるアレクシア。

 

期待のこもった目で此方を見てくる息子とエヴリン。困っている私を見てとても幸せそうなアレクシア。私は「一番は内緒だ」と答えておくと不満そうな息子とエヴリンを抱きしめて持ち上げて耳元で「2人が一番だ」と囁いておくと機嫌を治してくれた。それが聞こえていたのか「パパは大変ね」と微笑むアレクシア。アレクシアの質問のせいだったと思うが気にしても仕方がない。散歩は終わりで帰路につく。今日の昼はサンドイッチで終わりだったから夕食は確りとしたものにしようか。キッチンにアレクシアと一緒に立ち2人で料理をしていく。作業が2人でやっているとあっという間に終わる。アレクシアはとても手際が良い。出来上がった料理をテーブルに並べていく。全員が一緒にテーブル席に座ると食事が始まる。食事が終わり食器をアレクシアと一緒に洗っていると「何か手伝えることはある?」と聞いてくる息子とエヴリン。2人に「洗い終わった食器を拭いてくれると助かる」と言ってキッチンペーパーを渡しておく。息子に踏み台を用意してからエヴリンと並んで洗い終わった食器を拭いてもらった。洗い物が終わり食器を拭いてくれた2人の頭を撫でて「ありがとう」とお礼を言っておく。2人はとても嬉しそうに笑った。

 

 月 日

穏やかな日々はとても大切なもので、かけがえのない家族と過ごすそれはとても幸せなものだ。平穏な生活を過ごせていることがこんなにも素晴らしいことだと思えるのは、敵だらけで争いばかりの日々を覚えているからだろう。エヴリンとアレクシアも敵であった筈だが、共に生活している内に一緒にいることが自然な関係にまでなってしまった。家族として愛する関係になっていなかったらどうなっていたんだろうな。今となってはもう解らない。愛する家族と敵対したいとは思わないからな。そんなことは考えたくもない。今の幸せが壊れてしまわないように守っていこう。あらゆる魔の手から愛する家族を守っていかなくてはいけない。父親として夫として愛する家族を狙うものには容赦なく、息の根を止めてやるとしよう。始末することには慣れている。どんな相手であろうと負けるつもりはない。この世に滅せぬものなど存在しないのだから、生きているなら殺せる筈だ。動いているなら動きを止めてやればいい。死体も残らず焼却してしまえば憂いもなく決着だ。あらゆる手段を使って敵対者を処理していくとしよう。もしも家族を狙う敵が現れたとすればの話だがね。私個人だけが狙われる場合が多いが、家族を狙う敵が現れることがないとは言い切れない。アレクシアの敵対組織は始末したが、この前のように個人で狙う敵がいるかもしれないのだ。事前に察知できるならいいが、そうでないなら問題となるのは間違いない。気を配っておくとしよう。

 

 月 日

世界各地で規模は違えど何度も起こされるバイオテロ。生物兵器を用いたものや単純にウィルスを撒き散らすものなどバイオテロの手段は様々だ。BSAAが対抗しているからこそ被害が深刻化することもなく世界の人々は日々を過ごせている。世界中を狙ったバイオテロと言うと2009年にアルバート・ウェスカーが計画したものは、ウロボロス・ウィルスを搭載したミサイルを成層圏と対流圏の界面付近から射出し、大気中にばら撒いて偏西風に乗せて地球上の広範囲を汚染するというウロボロス計画だったが、クリス君達の活躍により阻止されることになった。それ以降の世界規模のバイオテロはカーラ・ラダメスが計画したものぐらいだろう。カーラ・ラダメスの計画は全て私が対処した。巨大BOWハオスも人間をゾンビ化させるガスが詰まったミサイルも全て私1人で対処することになったが、事態に対応できるのが私しかいなかったのが問題だったな。ミサイルは発射ができないように解体するだけとはいえ万が一ゾンビ化させるガスが漏れ出したりした時に異物を受け入れない私の身体ならば問題はないが、私の部下達ならゾンビ化してしまっていた筈だ。部下に危険な橋を渡らせるぐらいなら自分で動いた方がいいと決めて動いたが、1人でこなすには大変な重労働だったな。

 

あの頃は私も進化はしておらず人間の身体能力のままだったから、よく動けたものだと自分でも思う。巨大BOWハオスに関してはアンチCがあったから問題なく処理できたが、巨大過ぎて効力を発揮するまでアンチCを投与しなければいけなかったのが手間だったことは覚えている。ハオスにも人間をゾンビ化させるガスが備わっていたようだが、それを使用してくることはなかった。地上に出て分裂してから使用するようにプログラムされていたからだろうな。そうした計画的なものとは違い散発的に巻き起こされる厄介なバイオテロの数々を対処するBSAAには感謝の気持ちとして資金を提供しているが、少しでも助けになっていればいいのだがな。こうして日記を書いている最中にも世界中の何処かでバイオテロが巻き起こされているのだろう。終わることのない戦いに駆り出されるBSAAには休息が必要だ。バイオテロのない世界を目指して戦いを続けている彼等にいずれ戦いが終わる時が訪れればいいとは思うが、そんな日がくるのは遥か遠い未来の話になりそうだな。

 

 月 日

依頼を引き受け向かった先の拠点内で現れたハンターの群れの体内には爆薬が仕掛けられていた。此方へ近付いてきたハンターが遠隔操作で起爆されるが、爆発の範囲内から跳躍して瞬時に距離を取り、爆発に巻き込まれることを避ける。近付いてこようとするハンターの頭部をL・ホークで撃ち抜いていきながら此方の様子を伺っている監視カメラを破壊していく。全ての監視カメラを破壊すると死体も含めた全てのハンターが一斉に起爆された。それは予想通りだったので爆発の範囲外まで事前に避難しておいたが、爆発によって周囲はだいぶ破壊されていた。爆薬を仕込んだハンターはこれが全てだったようだが、進んだ先から出現したキメラにも爆薬は仕込まれており爆発が絶えることはなく、拠点内部は次々と破壊されていく。どれだけの生物兵器に爆薬を仕込んだのか数えるだけで時間がかかりそうなほどだった。ようやく生物兵器が品切れになった時には爆発によって破壊されていない場所がないというような状態で、瓦礫が至るところに散乱している。監視カメラの映像を確認できるところに散々爆破してきた輩がいることは間違いない。辿り着いた最奥の部屋がどうやらそうらしいな。扉を開いた瞬間に放られた爆弾を瞬時に投げ返すと起爆装置を押していた輩が爆発に巻き込まれて死亡する。散々爆破してきた奴が爆発で死ぬとは何とも皮肉なものだ。部屋の内部にはモニターが幾つもあったが画面には何も映っていない。道中の監視カメラは全て破壊しながら進んできたからだろうな。依頼された敵対組織の戦力調査は成功したので良しとしておこう。爆薬を仕込んだハンターやキメラが主な戦力であることを依頼主に確りと伝えておかなくてはな。拠点の1つもこうして潰しておいたので追加報酬も期待できる。構成員は1人しかいなかったが戦力となる爆薬が仕込まれたハンターとキメラの数は減らしておいたので十分な働きはしたと言える筈だ。

 

 月 日

依頼された仕事も終わり帰宅した私を出迎えてくれる子供達。飛び付いてきた息子とエヴリンを抱き止めて抱き上げながら拠点内へ入っていく。抱き上げていた息子とエヴリンを部屋の中で降ろして、買ってきていた土産の本を2人に渡すことにする。息子には植物学の薬効をもつ植物について詳細が描かれた本、エヴリンには家族の大切さをより深く感じることができるという本をそれぞれ手渡しておく。2人とも本に興味津々で早速読み始めていたが、座った方がいいと思ったので2人に椅子を用意しておくと座って読むことにしたようだ。2人が本に夢中になっている間にアレクシアの元に行くと部屋の掃除をしている真っ最中だった。手伝いをかってでて2人で作業をしていると懐かしい写真が出てきたので少し手を止めて写真を眺めていると、写真に気付いたアレクシアがまだとっておいたのと笑う。子供の頃のアルフレッド君と並ぶアレクシア、2人の後ろに素顔の私がいて3人が写されている写真。3人で撮ったのはこれ1枚きりだから大事にとっておいたんだが、今となっては良い思い出だ。兄が写されているところだけ切り取ってもいいかしらとアレクシアが言うので写真ぐらいは許してやりなさいと説得する。説得は成功。写真は残されることになった。

 

手が止まっていた掃除を再開してアレクシアと2人で片付けていくと、整理整頓されていく品々。部屋を移動して掃除を行い。息子とエヴリンの部屋も掃除をしていく。どこにどれをしまったのかは確りと覚えているので息子とエヴリンに聞かれたら直ぐに答えられる。ものが無くなったと言われることはないだろう。全ての部屋の掃除が終わりとなり、アレクシアと2人で子供達の様子を見に行くと、まだ本に集中しているようだったのでアレクシアと2人で過ごすことにした。紅茶を用意してテーブル席で並んで座り一緒に飲みながら話をしていく。息子が順調に成長していることやエヴリンの成長が止まるまであと2年と数ヶ月になるとか子供達のことを重点的に話してから、アレクシアに困っていることはないか聞いてみる。特に困っていることはないらしく逆に貴方は困っていることはないのと聞かれたので特にないと答えておく。お互い特に問題はないようなので、それはいいことだと判断する。落ち着いてアレクシアと2人だけの時間を過ごしていると不意に近付いてきたアレクシアの顔。熱烈なキスが行われた。ようやく離れたアレクシアの顔はとても幸せそうだったので満足している様子。2人きりでいる時はいつもキスをしているような気がするな。まあ、私も嫌いではないから受け入れている。たまには私からも反撃するとしよう。アレクシアを抱きしめて逃げられないようにしてからキスをしていく。アレクシアの顔が蕩けて完全に身体の力が抜けるまでキスをしていくことにした。キスが終わり身を任せてきたアレクシアの耳元で続きは夜にしようと言うと頷くアレクシア。今日の夜も長くなりそうだ。

 




ネタバレ注意
バイオハザード3の登場人物
マーフィー・シーカー
UBCSのA小隊A分隊所属
狙撃の名手で、内向的な性格ながらかつては米海兵隊の優秀な兵士だった
彼のUBCS入隊動機は、無期懲役の刑罰帳消し
兄弟をストリートギャングに惨殺されたため、狩猟用ライフルで組織のメンバー20人を射殺したというのが、彼の服役理由だった
海兵隊時代にその神業的な狙撃技術が高く評価されていたマーフィーは、UBCS入隊後も狙撃手を担当
しかし、部隊壊滅後にゾンビ化の兆候が見られたため、分岐によって変わるがカルロスかニコライの手により射殺された

ミハイル・ヴィクトール
UBCSデルタ小隊隊長
ロシア共和国サンクトペテルブルグの出身で、旧ソ連軍時代に大尉にまで昇進した軍歴を持つ
しかし、連邦崩壊とともに彼は退役
妻が所属するゲリラ組織に転身し、少数民族の独立を目指して数多くのテロ活動に参加した
持ち前の統率能力を発揮し、リーダーとしてさまざまな計画を成功へと導いたミハイル
しかし彼は仲間とともに国家軍に逮捕されたことをきっかけに、やがてアンブレラの一員となる
ミハイルは仲間の銃殺刑中止を条件に提示されたことで、やむなくUBCSへの入隊を承諾した
その後、30人の隊員で編成されたデルタ小隊の指揮を任されると、彼は即座に指揮官として優秀な働きを見せていく
そしてミハイルの反骨精神と高い指揮能力は、ならず者が集まる部隊を団結させ、各隊員の潜在能力を見事に引き出していったのである
ラクーンシティの市民救出作戦開始とともに、ミハイル率いるデルタ小隊はゾンビが群がる街の中心部に投入された
しかし圧倒的な数のゾンビに対抗し切れず、出動後わずかな時間で壊滅
ミハイルも重症を負ってしまう
からくも分隊長のニコライとともに路面電車の中に逃げ込んだ彼は、そこへ訪れたSTARS隊員ジルと出会い、脱出のチャンスを得る
路面電車に乗って街を出るというのが彼等の最終手段だったのだ
ジルとカルロスは路面電車の修理に奔走した
だが、その活躍も虚しくニコライは行方不明となり、彼等は追跡者ネメシス-T型の襲撃を受けてしまう
そして絶体絶命の状況下で、ミハイルはジル達を逃がすために追跡者もろとも自爆する道を選んだ

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