楽しんでいってください。
それは、トンガリの一言から始まった。
公園で遊ぼうといって、集まった僕達に、トランプみたいなカードを広げながら。
「遊戯王?」
「うん、こういうカードゲームさ。」
「へぇ、綺麗なカードが多いわね」
「おっ、このカード野菜か」
「はは、ブタゴリラはすぐ野菜に結び付けるナリね?」
「なんだと、コロ助!」
「やめろよブタゴリラ。それでこれはどういう風の吹き回し?」
「これは元々『遊戯王』という漫画で登場したカードゲームなんだよ」
「漫画に登場したカードゲーム?」
「それが人気を出して、実際に創り出されたのがこれなんだけど。」
「で、これで一体どうしようと?」
「この漫画にはデュエルディスク、というのが登場するんだけど、これ作れない?」
そういって、元となった漫画のページを開く。デュエルディスク、に関するものらしい。
最初はテーブルの上だったのが、大型の装置を。それから場所をとらないように小型化していく過程が描かれていた。
「えっと、カードから画像データを読み取り、光速処理してバーチャルシュミレーションで画像化する・・・ふんふん。
蜃気楼鏡(しんきろうきょう)をモチーフにすれば出来るかな?」
「本当かい!でもこれはちょっとお金がかかるんじゃない?」
「うん、画像データの読み込みが難しいな、だってカード自体は紙でしょ?そこからデータを読み取るのはちょっと難しいな」
「だったら、このお金を使ってよ」
「ええっ?!こ、こんなに沢山!」
「小遣いをためて用意したんだ。ねぇ、これで足りる?」
「うん。任せといてよ!コロ助、手伝ってね!」
「分かったナリ!ふふ、キテレツ、久しぶりの発明で気合が入って居るナリね。」
「でもいいの?もし失敗したらトンガリ君のお金無駄になっちゃうわよ?」
「キテレツ、失敗は許されねぇぞ!」
「わっ、ど、どうしたんだよ?失敗するつもりで発明した事なんて無いよ?」
「いいか、お前はお金を受け取ったんだ。だから責任がある」
「せ、責任?」
「らしくないナリ」
「俺は真剣だぞ、俺は八百屋でお金を受け取り野菜を売る、野菜が虫食いだったり腐っていたのを売ったら、お客さんは嫌な気分になる」
「キテレツだって、変な野菜を買わされたら嫌だろ?」
「う、うん」
「それが分かっているなら大丈夫だな。よしキテレツ。俺も出来る限り協力するぜ!」
「えっと、どういう感じに?」
「とりあえず完成するまでは掃除当番は代わってやるよ」
「そうね、私も協力するわ!漫画でしか見れない事が実際に出来るなんて面白いじゃない!」
「みんな、うん。僕頑張るよ!」
いかがでしたか?デュエルは次回以降となります。