鮮烈なのは構わないけど、俺を巻き込まないでください……   作:ふーあいあむ

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遅くなりました、申し訳ありません!
体調崩したり、スマホ壊れたり、単純に忙しかったりで……。

スマホを買い換えたため、書式等に変化があると思いますがご了承ください。

現在、ロシアよ永遠にさんの「ミッドチルダの英雄(ヒーロー)」にてコラボ中です。ありがとうございます!
なんか僕よりチヒロ書くの上手いんですけど……(笑
自分のキャラを別の人が書くって、なんかくすぐったいですね。でも見てて新鮮だし、キャラの新しい一面とかを発掘できそうで楽しい!

さて、今回で天使からの死刑宣告編(?)終了です。
次回は一回インターバル挟んでから「新たなるストーカー編」かなぁ……?



九十四話

そんなこんなで、やってきました高町家。

……さて、ここからどうするか。

 

「目下の問題は天使たるヴィヴィオたんの『きらい』発言……ではなく、高町家に住む高町じゃない奴がいないかどうかだ」

 

自称母親がいたら謝ることもできん。それどころじゃあなくなっちまうからな。

ま、そればっかりは運次第か。いないことを願おう。

 

「じゃあ……ヴィヴィオちゃんへの謝罪をどうするか、か」

 

とりあえずケーキを買ってきてみた。月並みだが、プレゼント作戦。これで心証は悪くないはず。

次に、いきなりヴィヴィオちゃんと喋るのは気まずい。直接『きらい』なんて言われたら……ショックで何しでかすか自分でもわからない。そこで、なのはさんを通して(ワンクッション置いて)の話し合いだ。

話し合いにおいて第三者がいるのといないのでは大きく違う。なのはさんにフォローしてもらえば間違いなくいける。

ましてやなのはさん(母親)の言葉ならヴィヴィオちゃんも言うことを聞きやすいはずだ。

完璧な作戦だ。いける。これならいける……! 

 

天国のベルを鳴らす(インターホンを押す)。さあ、いざ行かん、天使(ヴィヴィオちゃん)のもとへ────!

 

 

 

 

 

 

 

「……どうぞ。普通のジュースで申し訳ないですが」

「い、いや……ありがとね」

 

天国には天使しかいなかった。

 

「あのさ……な、なのはさんは?」

「……仕事です。なのはママに何かご用事が?」

「い、いや……」

 

なぜ来るとき確認しなかったんだ……!

ちなみに自称母親も仕事らしい。それが唯一の救いか。

 

「…………えっと」

 

どうしよう。ヴィヴィオちゃん無言でうつ向いちゃってるよ。

と、とりあえずケーキ渡そう。

 

「あ、そうだ。ケーキ買ってきたんだ。なのはさんたちと食べて」

「……ありがとうございます」

「あ……うん」

 

はい、会話終了……どうすりゃいいんだよぉぉぉ。

くっ、仕方ない。ここはストレートに切り出すか……!

 

「あの、さ……ヴィヴィオちゃん」

「……なんですか?」

「今日来たのはさ、その……このメッセージのことなんだけど……」

 

ヴィヴィオちゃんに件のメッセージを見せる。

 

「……ぁ」

「これって一体……ん? ヴィヴィオちゃん?」

 

なんかヴィヴィオちゃんの様子が……うつ向いたまま肩を震わせて……。

 

「うっ…………うえぇぇん……っ!」

「えっ!?」

 

なんか天使が泣き出した!

 

 

 

 

その後、泣き続けるヴィヴィオちゃんを抱っこしてナデナデするというご褒美タイムを得た。やったぜッ!

……じゃなくて、なんであんなメッセージを送ったのか訳を聞いた。

 

それは、俺が海鳴に飛ばされた日の朝のこと。色々あったからか忘れていたが、ヴィヴィオちゃんから直々にお誘いがあった。確かストラトスちゃんと試合をするから見に来てほしいとかなんとか。

試合が始まる直前まで待ったものの、俺は来ず。

 

『何かがあって遅れてるのだろう、きっと試合中に来てくれるはずだ。だって大事な……とても大事な一戦なのだから』

 

しかし、試合が終わっても俺の姿はない。

 

『そういえば、連絡いれた時、先輩眠そうにしてたなぁ。……もしかして、二度寝?』

 

勘違いしたヴィヴィオちゃんは激おこぷんぷん丸。感情のままに『きらい』とメッセージを送ったらしい。

そして後日(俺が海鳴から帰還した日の翌日)、なのはさんから事情──海鳴に次元漂流していたため行けなかったということを聞き呆然。どうしようどうしようとパニくってる間(数日)に俺氏来訪。

その結果、ヴィヴィオちゃん感情爆発。いまここ。

 

「ふぇぇ……せんぱい、きらいとかゆってごめんなざいぃ……!」

「あぁぁぁぁ、泣かないで! 大丈夫大丈夫気にしないで大丈夫だから! というか、むしろごめん! そんな大事な試合すっぽかしちゃって!」

「ぐすっ……せ、せんぱいはわるくないです……。勝手に勘違いしたわたしがわるいんです……」

 

どうしよう。むしろ罪悪感が湧くんだけど。

 

「だ、大丈夫だから! 本当にごめんねヴィヴィオちゃん!」

「ん……じゃあ、わたしもせんぱいもわるいです。だから、ごめんなさい。……これでおあいこ、です。」

 

ヴィヴィオちゃんが指で涙を拭いながら微笑む。

なにこれかわいい。

 

 

 

「えへへっ……せんぱい、だいすきっ!」

 

 

 

──ヴィヴィオちゃんがぐずり始めた辺りから録音していた俺は神だと思う。

 

 




おまけ
《新作?リメイク?における決定した設定・篠崎家の家族構成編》

・母:職業不明。
・父:職業不明。
・長女:次女と双子。社会人。
・次女:長女と双子。社会人。
・三女:大学生。
 
・チヒロ(長男):高校生。

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