鮮烈なのは構わないけど、俺を巻き込まないでください……   作:ふーあいあむ

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遅くなりました。
申し訳ありません。




七十四話

「そう言えば君とはジークたちと一緒に何度か会ってはいるがこうして話すのは初めてだね。私はミカヤ・シェベルだ」

「おー、篠崎チヒロっす。よろしくな、シャベル」

 

なんか穴とか掘れそうな名前だな。

 

「いや……シェベルなんだが……」

「無駄ですよ、ミカヤさん。この人、基本的に興味ない人は名前ちゃんと覚えない人ですから」

 

……あれ? 俺、有名人?

俺の個人情報だだ漏れじゃんか。

 

「ところで俺に詳しい君はいったい誰なんだい?」

「先輩のバカぁぁぁあああッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「♪~♪♪」

 

怒るプレスリーちゃん(と言うらしい。……あれ?)の頭を撫でること数分、本来の目的である探し物をすることとなった。

ヒストリーちゃんの周りには沢山の本が浮いている。

 

「すごいね、リオちゃん。見事な検索だよ」

「あはは~♪ うち実家にもすごい量の本とか資料がありまして……それを調べたいってうちにいつの間にか覚えちゃって」

「そうなんだ? たとえば……?」

「俺も気になるな。年上モノ? それとも年下モノとか?」

 

すごく大切なことだぞ。

 

「と、年上……? よく分からないですけどたぶん違います。うち、実家が何代か前から春光拳の道場をやってるんですけど……倉庫の中に技術書とか秘伝書とかそういうものがいっぱい死蔵されちゃってるんですよ~」

 

春光拳……何かの拳法か?

それとエロ本に何の関係があるんだろうか……?

 

「リオちゃんにはいつか春光拳の話を……」

「あ! もしよかったら……」

 

よくわかんないけど盛り上がっていた。

 

「ところでシャベル」

「……シェベルなんだが」

「アイツのふとももばっか見てんじゃねえよ。さっきからチラチラとよぉ」

「なっ!? みっ、見てないッ! い、言いがかりはよしてくれッ!」

 

嘘つけ。

ずっと見てたんだからな。

 

「ムッツリか、お前」

「違う……!」

 

パティスリーちゃんも鈍感というかまだそういうとこまで気にならない年頃なのかまったく気付いてねえし。

 

「……ん?」

 

シャベルがぎゃーぎゃー喚くなか、俺はあることに気付いた。

いつのまにか、俺たちのすぐ側に知らないガキンチョがいた。

 

「ウォーリーちゃん」

「……ウェズリーです。何ですか?」

「あれ……」

 

魔女のコスプレした幼女が本棚に垂直に立っている。

その周りには、なんかちまい変なのが三匹ほど浮かんでいた。魔女だから……使い魔とか?

 

「あれ? えーと……あなたはたしか……」

「……エレミアの手記は見つかった?」

 

魔女コスちゃんの言葉を聞き、シャベルとプリークリーちゃんがデバイスを構えた。

……え、何々? 何が始まるの?

 

「先輩……私たちの後ろに下がってください」

「クランベリーちゃん……?」

「そろそろ怒りますよ」

 

ベーカリーちゃんがこっちを向いた瞬間、魔女コスちゃんの使い魔(?)がビシッと指をさす。

すると、シャベルとほにゃららリーちゃんのデバイスが花束になった。

 

「おお~……!」

 

思わず拍手する。

 

「……どうもどうも」

 

スカートの端をつまんで俺にお辞儀をする魔女コスちゃん。

俺は感想を述べながらゆっくりと近付いていく。

 

「いや、素晴らしかったよ。いくら欲しい?」

「……おひねりは受け取らない。魔女の誇り」

 

……なるほど。

よくわかんないが変なプライドがあるのか。宴会芸好きな女神様みたい。

 

(彼は何を……!? 危険じゃ……)

(しっ! きっと先輩には)(何か考えが……)

 

手を差し出す。

 

「俺は篠崎チヒロ。君は?」

「……ファビア・クロゼルグ。よろしく、チヒロ」

「クロゼルグちゃんか。よろしく」

「……クロでいい。()()()()()()()()からそう呼んで欲しい」

「よくわかんないけど、わかった」

 

差し出した俺の手にクロが手を伸ばす。

……よし(ベネ)()()()()()()()

 

 

 

 

 

「ーーーーよぉし、行くぞクロ! 二人でアイツらブチのめすぜッ!」

「……プチデビルズもいるから、五人」

「せっ……先輩のバカぁぁぁぁぁぁあああああああッ!!!」

 

 

 

 

 

“強きを助け、弱きを憎む”。

俺が大好きなヒーローのキャッチフレーズだ。

 

 




《【THE INFINITY WAR】簡単に分かるおまけキャラ(と少しだけ本編キャラ)パワー表~もしもこの世界がゲームだったら~【更新】》

委員長:勇者
後輩ちゃん:天国の時は来た
デコ助:馬車


ひのきのぼう:何か……あれ


篠崎チヒロ:せかいのやみ
ヴィクトーリア・ダールグリュン:邪神様


ツンデレ幼馴染み(ヨメンジャーズ・アッセンブルド):テンプレ四天王
真・後輩(ASSにて後輩ちゃんを倒した娘):テンプレ四天王
先輩(未登場):テンプレ四天王
もう一人の妹(未登場):テンプレ四天王


パパン:かつてBIG GESSと呼ばれた伝説の英雄
クアットロ:DG(ダイアモンド・ゲッスズ)参謀


DIもうと:ラスボス


夜ノヴィクター:DLCボス
夜ノ篠崎四姉妹:DLC四天王


早読みちゃん:裏ボス
セフィロト・システム:家政婦ボス


???:???《THE INFINITY WAR登場》
???:???《THE INFINITY WAR登場》
???:???《THE INFINITY WAR登場》
※ある意味この三人は原作キャラ(?)


THE MOTHER御母様:このゲームの制作会社の存在する世界の神


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