鮮烈なのは構わないけど、俺を巻き込まないでください……   作:ふーあいあむ

64 / 96
忙しくて感想返信が遅くなったりします。申し訳ないです!





六十三話

「騎士カリムっ!?」

「なんでっ??」

 

部屋に入って聞いた第一声。……声は二つだけど。

部屋の中にいたのはアピニオンちゃんと水色の髪のシスターの二人だった。

 

「ていうか……騎士?」

「はい。あなたとあなたの家族を命を懸けて守る騎士です」

 

うわー……やっぱヤバイ人だよ、この人。

金髪にまともなヤツはいないのか……ただしヴィヴィオちゃんは除く。

 

《わ、私はまともですよっ!?》

 

存在自体がまともじゃねぇよ、お前(謎の声)は。

ていうか金髪なのかよ。

 

「ん? 騎士カリム、その子は?」

 

アピニオンちゃんに付き添っていた水色の髪のシスターが言った。

 

「この方は篠崎チヒロ様。我ら聖王教会がその全てを睹して守るべきお方です」

「は、はいぃっ……!?」

「………………篠崎、チヒロ……? ……あれ……?」

 

何言ってんのこの人。

カリムさんの言葉に固まる水色シスター。アピニオンちゃんは……何か俺の方見て固まってる。

 

「あぁ、あと彼のご家族もです」

「待ってください、騎士カリム! 意味がよく……!」

 

大丈夫だ、水色シスター。

俺にもまったくわからん。

 

(アイツ……間違いない、あの時の…………!)

「ん? 何か言ったかー、シャンテ?」

 

……やっぱりアピニオンちゃんは俺のことを見ている。

なんだよ?

 

「いいですか、セイン。我々は彼の一族を崇め奉るべきです。勿論、聖王様のこともありますが……」

「アンタ“聖王”教会だろうが。ウチじゃなくて聖王サマ敬えよ」

 

《う~ん……ある意味、あなたを敬うことは()()と同義になるかもしれませんね》

 

意味わからんわ。

どういうことだよ。

 

「あ、あー……チヒロって言ったっけ?」

「えっ、あ、はい。そうっス」

 

ワケわかんないことをのたまうカリムさん。

俺を見続ける……というかもはや睨むような領域にまでいってるアピニオンちゃん。

そんなカオスな状況を打破すべくか、水色シスターが話かけてきた。

 

「私はセイン。だいたい想像つくと思うけど、聖王教会のシスターだよ」

「あ、どうも。……変な髪の色ですね」

「……そ、そういうの、本人の前で言っちゃうかなぁ……普通」

 

最近やったゲームで水色の髪のキャラに『不自然な髪の色』って言ってるキャラがいたから、なんか影響されて俺もそんな風に感じるようになっちゃって……………………園原コラァ。

 

「で、チヒロはいったいなんでここに?」

「あー……さっきアピニオンちゃ……彼女の試合を見まして。ちょっと喋ってみたいなぁと思って来ました」

 

そう言いながらアピニオンちゃんを指差す。

……嘘は言ってないぞ。

 

「あ、あたし……っ!?」

 

何で赤くなってんの?

 

「実は対戦相手のヤツと知り合いで」

「え? あのお嬢様?」

 

アピニオンちゃんに近付く。

 

「お前、面白いヤツだなぁ! 負けたけど、中々いい試合だったぜ!」

「おぉ! よかったな、シャンテ!」

「あ…………ぅう…………っ!」

 

さらに赤くなるアピニオンちゃん。

 

「……なぁ、チヒロ」

 

セインさんが小声で話かけてきた。

 

「ん? 何すか、セインさん」

「実はこいつさ、さっきまで拗ねてたんだよ。このまま一緒に褒めちぎって機嫌直してくれない?」

 

……まぁ、お友達になる(オモチャを手に入れる)には必要なことか。

 

「オッケーです。任せてくださいよ」

「恩に着るよっ!」

 

ーーーーこのあと、恥ずかしさで逃げ出すまでセインさんと二人でアピニオンちゃんを褒めちぎってやった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「えぇ、初めてあの方に出会ったときですか? 私の部屋の窓際に静かに立っていたんですよ。心の中心にしのびこんでくるような氷つく眼ざし、黄金色の頭髪、すきとおるような白いハダ、子供とは思えないような妖しい色気……」

「まだやってたのかよ、アンタ」

 

 

 




おまけ
《ヨメンジャーズ・アッセンブルド! ※委員長視点》

全てのガジェットを破壊した。
あとは……

「あなただけですよ、早読みちゃん!」

全員で構える。

「……キュルキュルキュル」

……な、何言ってるかわかんない!
わかんないけどとりあえず戦うながれなのはわかった!

「来ますっ!」





戦っているうちにだんだんとわかってきた気がする。
BL〇ACH読んでてよかった。

「……キュルキュル」

この娘は……寂しいんだ。
篠崎くんに作られて……けれど、その存在を忘れられてしまって。

「…………キュルキュルキュル」

早読みちゃんの攻撃を受けた篠崎くんの妹さんは気を失っている。ツインテールの娘も、タスミンさんも。
彼女を救えるのは私だけなんだ……!

「ねぇ…………私の話を聞いて!」



to be continued……
※早読みちゃんの説得は成功しました。




おまけ、今後の予定(現在決定しているもの)。

六十四話→ヨメンジャーズ・アッセンブルド! エピローグ
六十五話→アフターサイドストーリー1・『???』
六十六話→アフターサイドストーリー2・『篠崎チヒロ&ぐにゅ子』
六十七話→アフターサイドストーリー3・『後輩ちゃん&???』
六十八話→???

※あくまで予定です。変更があるかもしれません。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。