鮮烈なのは構わないけど、俺を巻き込まないでください……   作:ふーあいあむ

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次回は更新遅れるかも……。
そして本編、おまけともに滲み出る早足感……すいません。

あと、今さらながら夜ノヤッターマンにはまった。






次回から再び(?)過去編。




五十九話

あの後、デコ助はリングへと戻り激戦を繰り広げた。

射撃や砲撃で押しまくるハリーに対し、守備に回りながらも要所でダメージとクラッシュを狙うデコ助。

 

「この……しぶてーじゃねーか、デコメガネ……」

「まだまだ……余裕です……ッ!」

 

試合はすでに第三ラウンド。

 

《……体に蓄積しているダメージはエルス選手のが多いようですね》

 

謎の声は……もう解説者になればいいんじゃない?

俺にはよくわからないよ……。

 

『とらいべっかのみぎうではすでにふうさつされているが、ひだりうでだけでもなかなかのはかいりょくだからな……。あのめがねのむすめがかつには、ひだりうでをふうじるしかないだろう』

 

お前もか……。

と、その時、デコ助が動いた。

 

「いいかげんに…………落ちやがれェーっ!」

 

だがそれは、ハリーの左腕により放たれた魔法によりカウンターを受けてしまう。

完全に入ったろ、アレ。決まったか……?

 

《いえ、まだです!》

 

「パニッシャーッ!」

 

謎の声の言葉とほぼ同じタイミングでデコ助が再び手錠の魔法を繰り出し、ハリーを拘束した。

 

「おぉ!」

 

《ハリー選手の勝利への確信、その隙を上手くつきましたね。ですが……》

 

これはもしや?

と、思った直後にハリーは自らを拘束する手錠ーーーーそのチェーン部分を引っ張る。

 

「んんぎぃぃーっ!」

「えええっ!? うそぉーッ!?」

 

当然 、ハリーの方へとデコ助は引き寄せられる。

 

「ハデな砲撃でブチのめしてーが残念ながら弾切れだ! つうわけで……」

 

デコ助は無防備なままハリーの前へと飛んでいき、そしてーーーー。

 

 

 

「オレ式一撃必倒パンチーーーー!」

 

 

 

「……あんなセンスの欠片もない技にやられたデコ助には少し同情するわ」

 

こうして、デコ助の敗北が決定した。

 

 

 

 

 

 

 

「試合前にあんだけハリー挑発したくせに負けてやんの。だっせー!」

「うぐっ……!」

「ま、まぁまぁ……いいんちょも頑張ったんやから……」

 

現在、試合会場のエントランスにてたまたま観戦に来ていたジークと遭遇したところだ。

 

「お前なぁ、あんまそうエロゲ主人公みたいな甘いこと言ってるとーーーー」

「……チャンピオン! お願いがあります!」

「ーーーーほら、面倒くさいことになった」

 

バカかコイツ?

あぁ、バカか。

 

「私を……私をセコンドにしてください!」

「え……えぇっ!?」

 

土下座をするデコ助。

そこまでやるか。

 

「ち、チヒロぉ!」

「知らん。自分で巻いた種だろ」

「チャンピオン!」

 

さ、オレはぶりを買いにいかないとな!

 

「じゃーな、ジーク」

「えっ……えええぇぇぇっ!?」

「お願いします! チャンピオン!」

 

ぶりの照り焼き楽しみだぜー♪

 




おまけ
《襲い来る、新たなる試練 ※委員長視点》

次元運航艦に揺られ、数時間。
とある無人世界にたどり着いた。

「ここに……違法研究所が?」

ガサガサと音を立て、近くの茂みから数体のガジェットが出てくる。
……敵の本拠地だから警備も厳重ってことなの!?

「……コイツら……アタシたちを襲ってきた……」
「とにかく今はガジェットを!」
「そうだね……!」
「誰か……誰か説明を!」






ガジェット倒しながら進み続けるとある建物にたどり着いた。

「あれが……」
「見てください!」

研究所の周りにはガジェットが数えきれないほどいた。
すべてがこちらを向いている。

「気づかれてるわね」
「……行きましょう。隠れても無駄なようです」

ガジェットたちが引き、研究所入り口へと続く道を作る。
その道の半ばまで行った頃だろうか、研究所から一人の見知らぬ少女が出てきた。

「あれは……!?」

to be continued……













次回、本編『ジーク邂逅編』。


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