鮮烈なのは構わないけど、俺を巻き込まないでください……   作:ふーあいあむ

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読者さんが教えてくれたんだけど、どうやら僕はとっくにご乱心していたらしいです(´・ω・`)

さきに言っておきましょう。
今回の話はあまりツッコむところはごさいません。
次に(次回ではありません)繋がるお話なので……ご容赦ください。




四十八話

気まずい。

とにかく隣の席の人との空気が気まずい。

 

「あぐあぐ……ん~、おいしーぞー!」

 

俺の膝の上で能天気にうん……カレーを貪るコイツ(レヴィ)が羨ましい。

 

「あの……」

 

隣の席の人ーーーーハラオウンさんが話しかけてきた。

思わず身構えてしまう。

 

「……な、何ですか?」

「カレー……食べないんですか?」

 

実はさっき少しだけ喋った。

その時に気付いたのだが、どうもこの時代のこの人はまともらしい。

 

「あ、あぁ……食べます」

 

けれどやっぱりどうにも信用できない。

少しカマをかけてみるか。

 

「レヴィ」

「ん?」

「あーん」

「おー! ほい、あーん!」

 

わざと口の端にカレーが着くように食べる。

かつ、ハラオウンさんが気付くように……。

 

「あっ……」

 

食い付いた!

 

「ん? どうしました?」

「口……カレー、着いてますよ」

「え? 本当ですか?」

 

カレーが着いているのとは逆の場所を触る。

当然そこには何もついていない。

 

「あ、そっちじゃなくて……」

「あー……拭いてくれませんか?」

 

未来のあなたなら言わずともやるぞ。というか許可なく。

俺はあなたの「まともさ」を今1%信じることにした。だが、あと「100%」信じたい。

さぁ……俺を信じさせてみろッ!

 

「えっと……いい、ですけど」

 

困ったように、けれどどこか恥ずかしそうに拭いてくる。

この反応は……!

 

「……いける!」

「えっ……?」

 

 

 

 

 

 

 

「え、えと……その……あ、あーん……!」

「あーん」

 

いやぁ……!

未来で困らされている相手にこうしてもらうのは、相手を屈服した気分でいい気分だぜ……!

 

「あ、ハラオウンさん、ちょっと熱い」

「ご、ごめんなさい! ふー、ふー……」

 

ふははははははっ!

もはやハラオウンさんなど恐れるに足らずッ!

この時代で性格を改変……否、改善してやろうッ!

 

「あーん……これなら熱くないですか?」

「あむ……あ、らいじょぶれす」

 

ふっ……勝った。

やつ(ハラオウンさん)は未来、オレは過去。最初からやつに勝ち目はないのだ。

 

「ふー、ふー……」

 

ハラオウンさんが次の一口分を冷やしているのが視界の端に映る。

ククク……これが満足感か……!

 

「んー? ヒロヒロ、カレーついてるよ? ぺろっ」

「このクソガキッ! 正妻である私を差し置いてダーリンを舐めるなど万死に値するッ!」

「わわっ!? シュテるんどうしたのっ!?」

 

もう勝手にやってろ。

 

 

 

 

 

そうそう、改善と言えばもう1人。

とても気になっている人物がいる。

 

「でね、ユーノくん……」

「……なるほどね、なのは」

 

いったいどういうことだ……?

 

 




おまけ
《襲い来る、新たなる試練 ※委員長視点》

火球の飛んできた方角を見ると、同年代くらいのツインテールの女の子が立っていた。

「あなたは……!?」
「はぁ? 何よ、あんた、()()()()()()送ってきたくせに……アタシのこと知らないとは言わせないわよ!」
「メール……?」

いったい何のこと?

「……やっぱり」
「えっ? 何か知ってるの?」

篠崎くんの妹さんが何か知っているみたい。
小声で何かを伝えてくる……「逃げましょう」?

「ん? あんたーーーー」
「今ですッ!」
「えっ!? あっーーーー」

妹さんの合図で走り出す。
不意のことだったのか、ツインテールの女の子は反応が遅れた。

「まっ、待ちなさいーーーーッ!」
義姉様(ねえさま)、立ち止まらないでついてきてくださいッ!飛んでくる火球は私が叩き落としますッ!」

火球がいくつも飛来する中、私は妹さんの後を無我夢中で追った。

to be continued……

※ツインテはオリキャラです。

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