鮮烈なのは構わないけど、俺を巻き込まないでください…… 作:ふーあいあむ
さきに言っておきましょう。
今回の話はあまりツッコむところはごさいません。
次に(次回ではありません)繋がるお話なので……ご容赦ください。
気まずい。
とにかく隣の席の人との空気が気まずい。
「あぐあぐ……ん~、おいしーぞー!」
俺の膝の上で能天気にうん……カレーを貪る
「あの……」
隣の席の人ーーーーハラオウンさんが話しかけてきた。
思わず身構えてしまう。
「……な、何ですか?」
「カレー……食べないんですか?」
実はさっき少しだけ喋った。
その時に気付いたのだが、どうもこの時代のこの人はまともらしい。
「あ、あぁ……食べます」
けれどやっぱりどうにも信用できない。
少しカマをかけてみるか。
「レヴィ」
「ん?」
「あーん」
「おー! ほい、あーん!」
わざと口の端にカレーが着くように食べる。
かつ、ハラオウンさんが気付くように……。
「あっ……」
食い付いた!
「ん? どうしました?」
「口……カレー、着いてますよ」
「え? 本当ですか?」
カレーが着いているのとは逆の場所を触る。
当然そこには何もついていない。
「あ、そっちじゃなくて……」
「あー……拭いてくれませんか?」
未来のあなたなら言わずともやるぞ。というか許可なく。
俺はあなたの「まともさ」を今1%信じることにした。だが、あと「100%」信じたい。
さぁ……俺を信じさせてみろッ!
「えっと……いい、ですけど」
困ったように、けれどどこか恥ずかしそうに拭いてくる。
この反応は……!
「……いける!」
「えっ……?」
「え、えと……その……あ、あーん……!」
「あーん」
いやぁ……!
未来で困らされている相手にこうしてもらうのは、相手を屈服した気分でいい気分だぜ……!
「あ、ハラオウンさん、ちょっと熱い」
「ご、ごめんなさい! ふー、ふー……」
ふははははははっ!
もはやハラオウンさんなど恐れるに足らずッ!
この時代で性格を改変……否、改善してやろうッ!
「あーん……これなら熱くないですか?」
「あむ……あ、らいじょぶれす」
ふっ……勝った。
「ふー、ふー……」
ハラオウンさんが次の一口分を冷やしているのが視界の端に映る。
ククク……これが満足感か……!
「んー? ヒロヒロ、カレーついてるよ? ぺろっ」
「このクソガキッ! 正妻である私を差し置いてダーリンを舐めるなど万死に値するッ!」
「わわっ!? シュテるんどうしたのっ!?」
もう勝手にやってろ。
そうそう、改善と言えばもう1人。
とても気になっている人物がいる。
「でね、ユーノくん……」
「……なるほどね、なのは」
いったいどういうことだ……?
おまけ
《襲い来る、新たなる試練 ※委員長視点》
火球の飛んできた方角を見ると、同年代くらいのツインテールの女の子が立っていた。
「あなたは……!?」
「はぁ? 何よ、あんた、
「メール……?」
いったい何のこと?
「……やっぱり」
「えっ? 何か知ってるの?」
篠崎くんの妹さんが何か知っているみたい。
小声で何かを伝えてくる……「逃げましょう」?
「ん? あんたーーーー」
「今ですッ!」
「えっ!? あっーーーー」
妹さんの合図で走り出す。
不意のことだったのか、ツインテールの女の子は反応が遅れた。
「まっ、待ちなさいーーーーッ!」
「
火球がいくつも飛来する中、私は妹さんの後を無我夢中で追った。
to be continued……
※ツインテはオリキャラです。