鮮烈なのは構わないけど、俺を巻き込まないでください……   作:ふーあいあむ

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僕……修羅場書くの下手っぴだった……。

そして……今、明かされるチヒロの衝撃の真実。




三十八話

「ま、マジで言ってるのか!?」

「いいんちょが……チヒロに?」

「えぇ」

 

そう。

卒業式の後にデコ助に呼び出され、告白された。

 

「もともとOKが出ないのは分かっていましたが……まぁ、ワンチャンあるんじゃないかと」

 

なかったけどな。

 

「……な、何か悪いこと聞いちまったな」

「いえ、もう過ぎたことですから」

 

確か……断ったときは“ご縁がなかったということで”と言ったはずだ。

記憶が正しければ。

 

「その……フラれた時は何て言われたん?」

「“お前だけはない”と言われました」

「……(ウチ)、そんなこと言われたら泣くで……?」

 

……まあ、うん。

記憶って曖昧だからさ。

 

「……二人に一つ情報をあげましょう」

 

デコ助がジークとハリーを見据えて真剣な表情でそう切り出した。

なに言う気だ……?

 

 

「ーーーー二人とも、このままだとフラれますよ」

 

 

「それ本人()の前で言っちゃダメじゃね?」

「……あっ」

 

再びデコ助は強制連行されていった。

 

 

 

 

 

 

 

「篠崎くんが女の子の体で一番好きなところがどこだか知っていますか?」

 

腹を押さえながら帰ってきたデコ助は、何事もなかったかのようなすまし顔をしているジークとハリーにそう言った。

 

「それは……おっぱいやろ?」

 

ジークが答える。

……なんか他人に言われるのは釈然としないけど……確かに事実だ。

 

「はぁ……確かにそこもですが、もっと好きな別の部分があるんですよ。そして……その部分に魅力を感じられている女性(ひと)にしかチャンスはありません」

 

「な、なんや、その別の部分って!?」

「ど、どこだよ!?」

 

……どこだよ、本当に。

 

「お尻です」

「え……ええぇぇぇえっ!?」

 

……いやいやいや。

待てよ……確かに好きだけどさぁ……!

その理屈で行くと俺は……俺は……!

 

「そ……そんな……! ち、チヒロ……(ウチ)のお尻……好き……?」

「ぺっ!」

「唾吐かれた!」

 

ジークの尻なぞストラトスちゃんのに比べればーーーーぁぁぁぁぁぁぁああああああああ違う違う違う違う違う違う違う違うッ!

ストラトスちゃんの尻を“良い”なんて思ってないっ!

思ってなんかないんだからねっ!

温泉で見たのが目に焼き付いていて頭から離れないなんてことないんだからねっ!勘違いしないでよねっ!

 

「な……なぁ、俺のは……?」

「一昨日来やがれッ!」

「なん……ッ!?」

 

考えろ考えろ考えろ考えろ…………そうだ!

確か後輩にいい尻をした娘が……!

そうそう、あいつに比べればストラトスちゃんなんて別に……別に……!

 

「ね? 篠崎くんは胸に関してはチョロいですが、お尻になると途端に厳しくなりますよ」

 

負けず劣らずだよぉぉぉぉおおおおおっ!

ストラトスちゃんもあの後輩もいい尻してるよぉぉぉおおおっ!

お尻に嘘はつけないんだよぉぉぉぉォォォッ!

 

「つまりお尻を評価されてない時点で勝ち目は無いんです! ……まぁ一人だけ例外がいますが」

 

「いやぁぁぁああああああああああッッッ!!!」

 

「ーーーーって何で篠崎くんが逃げ出すんですか!?」

「ちょっ、チヒロ!?」

「おい、どこいくんだよチヒロ!」

 

通信端末を取り出す。

 

「ーーーーミウラァァァァァああああっ! 今すぐ来いぃぃぃいいいいっ!」

『ひっ……せ、せんせい……? あの、ボク、予選が……』

「じゃあ俺が行くッ! 今何処だ!」

『あ、えっと……!』

 

ミウラちゃんに告げられた場所に向かって全力で駆け出した。

 




チヒロは実はおっぱいよりお尻派だった。


おまけ
《絶対に勝てない・敵にしたくないと思う相手》

篠崎チヒロ:なのはさん(色んな意味で)

高町なのは:チヒロくん(色んな意味で)

ジーク:チヒロとヴィクター

ヴィクター:キレたジーク

デコ助:篠崎くんの妹(即答)

委員長:篠崎くんの妹さん(即答)

後輩ちゃん:先輩の妹(即答)

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