鮮烈なのは構わないけど、俺を巻き込まないでください……   作:ふーあいあむ

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まさかのおまけスタート(笑)

《チヒロの知り合いに聞いてみた》

同級生(男子)の場合
「篠崎? あぁ、いい友達だと思うぜ。あれで結構他のヤツらからの人望厚いし…………クズだけど」

同級生(女子)の場合
「篠崎くんか~……。面白い人だよね! 結構カッコいいし…………クズだけど」

先輩の場合
「むっ、篠崎のことか。うちの学校にアイツを知らないヤツなどいない。あぁ、悪い意味ではなくてな、みんなから好かれてるんだ…………クズだけど」

後輩の場合
「頼りになる先輩です! 何回も助けてもらってますし……え? あ、ちがっ、好きとかじゃなくて……いえ、そのぅ……気になってはいますけど……。ああ見えて先輩は結構競争率高いんです…………クズだけど」


※インタビュアー:アインハルト・ストラトス




二十四話

「……ぱい! 先輩! 起きてください!」

「…………ん……」

 

朝、ヴィヴィオちゃんに起こされる。

すばらしい目覚めだ。

 

「おはよう、ヴィヴィオちゃん」

「おはようございます! ……うなされてましたよ、大丈夫ですか?」

「あー……」

 

火に囲まれる夢見てたからなぁ……。

 

「火事、昨日だったし」

「あぁ……その、ごめんなさい」

「ん? あ、気にしないでくれ」

 

ヴィヴィオちゃんの頭を撫でる。

……ただなぁ……あの膝ついてるおっさん誰だったんだろ?

被害者?

 

「えへへ……」

 

まぁ、ヴィヴィオちゃんが可愛いからいいか。

 

 

 

 

 

「朝から天使と当校……フッ、ついに俺もリア充か」

「て、天使じゃないですよぉ!」

 

現在ヴィヴィオちゃんと並んで当校中。

 

「おてて繋ぐ?」

「繋ぎませんっ!」

「………………………………………………………………………………えぇぇ」

 

残念。

繋ぎたかった。

 

「にしても……フェイトさんいなくてよかった」

「フェイトママは仕事で朝早いですから……」

 

執務官さまだしなぁ……。

 

「ところで気になったんだけどさ、なのはさんとフェイトさんがママってどういうことなの? なのフェイの末に生まれたの?」

「なのふぇい……? それはよくわかりませんが、えっと……二人は本当のママじゃないんです」

 

……まさかフェイトさんが誘拐してきたのか?

 

「色々ありまして……ごめんなさい」

「そ、そっか……言いたくないこともあるさ……!」

 

言えないこともな。

まさかなのはさんも共犯だったとは。

……いや、親友相手で情が湧いて逮捕できないとか?

 

「ヴィヴィオちゃんはヴィヴィオちゃん。それでいいじゃないか」

「……先輩」

 

例え誘拐されてきたのだとしても、天使は天使だ。

それだけでいい。

 

「……ありがとうございます」

「ヴィヴィオちゃんは可愛い! それだけ分かってれば十分だ」

「も、もうっ! 何言ってるんですか! 」

 

ヴィヴィオちゃん顔真っ赤。

実に弄り甲斐がある。

 

「でも…………えへへ……!」

「んんっ!?」

 

ヴィヴィオちゃんが俺の手を握ってきた。

 

「……ヴィヴィオちゃん?」

「何ですか?」

「あ、いや……」

 

フラグ建った?

ねえフラグ建ったの?

 

「行きましょう、先輩!」

 

そう言ってヴィヴィオちゃんは俺の腕を引っ張って走り出した。

 

「ちょっ、いきなり走り出さな……はやっ!? えっ、ちょっ、ヴィヴィオちゃん早すぎだから!」

「鍛えてますから!」

「誇らしげですね。肩抜けちゃいそうなんですよ痛い痛い痛い早いってばあっ!」

 

最近の小学生って高校生より身体能力上なのか。

フラグはフラグでも建ったのは脱臼フラグだったってことか。

 

 

『きちくめ』

 

ーーーーきちくきちく~♪

 

《鬼畜ですね》

 

黙ってろ……ん?

最後の誰だ?

 

 

 




おまけ
《暇をもて余したクズどもの遊び~第二話~》

『……ということですの』
「ふーん……」

アパート全焼からしばらくして、ヴィクターから通信があった。
なんでもジークが俺を死んだと思ってるとか。

「お前はどうなんだよ? 死んだと思わなかったのか?」
『どうせ死んだところで再生するでしょう?』
「とりあえずお前が俺を人間だと思ってないことはわかった」

あとでコイツの家に放火してやる。
エドガー共々焼けろ。

「ジークは?」
『泣き疲れて眠っていますわ。相当なパニックを起こしていましたし、仕方がないでしょう』
「パニックか……。だから俺に通信するなりの安否確認せずに死んだと思ったのか」
『おそらく。起きて冷静になれば安否確認の通信を入れるでしょう』

なるほど。

『ですから端末は破棄してくださいな』
「おっ、遊ぶか?」
『当然。これを使わない手はありませんわ』
「だよな」

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