鮮烈なのは構わないけど、俺を巻き込まないでください……   作:ふーあいあむ

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いつもよりさらに短めです。



十八話

「そ、ぞれでざ……この三連きゅ、う……を利用……し、て……家族旅行に……行ぐんだ……げど…………待って待っで…………ジーク……ぞろぞろ……本、当に…………()んじゃうぅ……っ!」

「しねぇ……! 乙女の純情弄ぶヤツはしねぇ……!あんたが終わったら次はヴィクターや……!」

 

ジークさん首絞めなう。

やばい……意識が遠のいてきたぜ。

 

「まっ……ジーク…………ホントに……」

「なら選ばせたる。首絞めか、殲撃(ガイスト・ナーゲル)か」

 

どっちにしても死ぬじゃねえか。

 

「どうせ、なら…………ヴィクターの……おっぱ、い……で…………死に、たかった…………」

「ぶっ殺す」

 

待って待って待ってガイストと首絞め組み合わせるのはらめぇぇぇええええ!

 

 

 

 

 

 

「はぁ……死ぬかと思った」

「なんで(ウチ)はこんな奴を……」

 

お花畑が見えた辺りでジークが首絞めをやめた。

 

「首絞めの神髄……」

「次それ言うたらホンマに()るで」

 

今回は本当にもうダメだと思った。

もしもあの時、金髪の幼女が『まだ来ちゃダメだよ』って言ってくれなければ死んでいただろう。

ありがとう、名も知らぬ金髪の幼女よ。

 

閑話休題、本題に戻ろうか。

 

「改めて、今日はジークにお願いがあってきたんだよ」

「あんた……自分が数分前にしたこと忘れとらん?」

 

金髪幼女にセクハラしてたな。

 

「まぁまぁ。俺とジークの仲じゃないか!」

「……ハァ」

 

ジークは呆れ顔だ。

だが俺は気になんてしないんだぜ。

 

「改めて言うが、今日から三連休じゃん? それを使って家族旅行すんだと」

「……へぇ」

「あ、お土産は期待してろよ。でさ、うちに植木鉢があるんだけど俺がいない間、水をやって欲しいんだよ」

 

ポケットからあるものを出してジークに渡す。

訝しみながらもジークはそれを受け取った。

 

「ほれ」

「……なんや、これ?」

「うちの合鍵」

「……………………え?」

 

は?

 

「えっと……え? なんて?」

「だから合鍵」

「合鍵…………あいかぎ………………愛、鍵?」

「そう合鍵」

 

鍵ないと部屋入れないからな。

一般人は。

 

「で……頼めるか?」

「あいかぎ……あいかぎ…………えへへぇ……」

 

ジークはずっと鍵を見つめながらニヤけている。

聞いてる?

 

「あー……ジーク?」

「えへへぇ…………あいかぎやぁ……えへへへ……」

 

……なんかキモい。

さっさと離れよう。

 

「えっと……じゃあもう行くから。よろしくな」

「えへへへへへぇ…………!」

 

全然聞いちゃいない。

……最悪ヴィクターに頼むか。

まぁなんとかなるだろ。

 

「じゃあな、ジーク」

「えへへ……!」

 

 

さて。

面倒なことは忘れて楽しむか、家族旅行。

 

 




エレミアの神髄ってまだジークには制御不能じゃ……?

首絞めの神髄→首を絞めながらエレミアの神髄(イレイザー魔法)→即死……のはず


おまけ
《もしもチヒロが原作vividを見たとしたら》

「あっちでもこっちでもヴィヴィオちゃん可愛い」
「えへへ……そうですかぁ……?」
「あぁ! 可愛いよ。可愛いけど……」

(……もしもこっちをアニメ化したらヴィヴィオちゃんの声優さんは大変だろうな。何せ……)

『ハァ……ハァハァ…………なのはぁっ…………なのは……ハァハァ…………あぁぁぁ、なのはぁあっ…………!』

(アレもやるんでしょ?)

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