3エピソードぶりのオマケです。
・プラハ
チェコ共和国の首都。
ロンドン、サマルカンド(ウズベキスタン)と並ぶ三大魔術都市と呼ばれており(誰が言い出したんだろう)、実際に錬金術が非常に栄えた街。
藤田和日郎先生の大ヒットコミック「からくりサーカス」は錬金術がキーとなる設定になっていましたが、同作劇中の一部でもプラハが舞台になっていました。
劇中でも書きましたがプラハ城内の黄金小路には往年には錬金術師の工房が並んでおり、現在でもそれを再現した小屋が展示されています。
プラハ城の近所には錬金術博物館なんてものも存在します。
マリオネットもまたチェコの伝統芸能で、特にドイツに支配されていた16-19世紀に発達したそうです。
(チェコの国民作家フランツ・カフカがドイツ語で作品を書いていたのは有名かと)
プラハ歴史地区は保存状態がよく街全体が世界遺産になっています。
・チェコのビール
諸説あるようですが、黄金色に輝く炭酸の強いラガービールはチェコが発祥の地といわれています。
アメリカンビールのバドワイザーはチェコのブドヴァイゼルが原型。
チェコビールは種類も非常に豊富でどれも美味い。
しかも安い。
・幽霊病
幽霊病=ghost sickness
北米先住民族やポリネシアに伝わる民間伝承。
食欲不振、悪夢、呼吸困難、恐怖などが主な症状で幽霊の仕業とも魔女の仕業ともいわれる。
・エディンバラ
スコットランドが独立国だったころの首都。
現在は自治政府の議会がある中心地。
中世の街並みが保存された旧市街、19世紀の街並みが保存された新市街共にユネスコの世界遺産に登録されています。
「北のアテネ」と呼ばれていますが、街の全貌が見渡せる新市街側のカールトンヒルには建設途中で頓挫したパルテノン神殿の出来損なみたいなモニュメントがあります。
また、伝承好きの間では「アーサー王の玉座」と呼ばれる岩山でも有名で、キャメロットが存在した候補地の一つでもあります。
その中心地が旧市街を東西に延びるロイヤルマイル。
ロイヤルマイルはエジンバラ城からホリールードハウス宮殿を結ぶ、約1マイルの長さの石畳の1本道で、中世には王族が馬車で往来し、現在は通年を通して多くの観光客が訪れます。(平日の昼でも普通に混んでる)
エディンバラでは毎年8月にエディンバラフェスティバルという大規模な芸術イベントが開催されますが、フェスティバルシーズンになるとロイヤマイルでは多くの路上パフォーマンスが行われます。
グラハム・ベル、コナン・ドイル、トニー・ブレアなど多くの有名人がここの出身。
映画だとダニー・ボイル監督の傑作「トレインスポッティング」はこの街が舞台で、原作者のアーヴィン・ウェルシュはエディンバラ出身。
ちなみにロイヤルマイルにインフォメーションセンターはありません。
インフォメーションセンターがあるのは新市街側のウェイバリーブリッジ駅です。
・スコットランドの食文化
イングリッシュブレックファースト→スコティッシュブレックファスト
アフタヌーンティー→スコティッシュ・アフターヌーンティー
大体一緒ですが、スコティッシュ・ブレックファストにはスコットランド名物のハギスがついてくる場合が多いです。
「不味い」と言われるハギスですが、それは過去の話。
見た目が黒っぽくて美味しくなさそうなのは伝統的ハギスと同じですが、現代のハギスは衛生面でも味の面でも工夫されています。
エディンバラ新市街のカフェでスコティッシュ・ブレックファストを試しましたが普通に美味かったです。
ちょうどシーズンだったのでムール貝も試しましたが店選びがよかったのもあり、絶品でした。
多めにチップ渡しました。
・スコットランドの酒
まず言わずもがなはウィスキー。
ゲール語で「命の水」を意味するスコットランドの名産品です。
穀物を蒸留しピート(泥炭)で香りづけするこの酒はスコットランドとアイルランドがどちらが起源かで争いを続けています。
スコッチ(スコッチウイスキー)については日本でも色々な種類が売られていますので改めて書く必要もないでしょう。
スコットランドのビールも捨てがたいです。
IPA(インディアンペールエール)の名品、ベルヘイブンはスコットランドのメジャーブランドですが日本では入手困難。
イニスアンドガンはスコットランドのローカルなラガービールで、こちらは私の知る限り日本では入手不可。
なので行ったときに山ほど飲んでおきました。
・イギリスの法定飲酒年齢
イギリスの法定成人年齢は18歳ですが、1960年代の法改正まで21歳が成人だったので現代においても21歳という年齢は特別な意味があるらしいです。私は21歳の誕生日をイギリスのオックスフォードで迎えたのですが、現地の人が「21歳の誕生日は特別」と言っていました。
というのは前回の後書きで書いた通り。
まだ10代のライネスが酒豪という設定(原作準拠)に違和感を感じる方もいらっしゃるかもしれませんがイギリスは飲酒にはかなり寛容な国で、法定飲酒可能年齢は下記の通りに定められています。
-16歳(パブやレストランで大人が同伴で食べ物と共にワインやビールを注文した場合)
-16歳(リキュール入りチョコレート)
-5歳(自宅での飲酒の場合)
ライネスの祈りの言葉はヨハネの黙示録22章1-5節。プロテスタントの葬儀でよく使われます。
ヨハネの黙示録は新約聖書の黙示録でも最も内容は抽象的で、むやみに不穏でかっこいいです。
・猫と呪詛
『ロード・エルメロイ二世の事件簿』原作小説第一巻及びアニメ第0話で描写されているエピソードです。
後だしジャンケンじゃないですよ。同人誌なのでね。
今回は以上です。
次は何にするかちょっと考え中です。