東方紅魔記   作:ぐれにゃん

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月の技術

(ホムンクルス……月の技術。昔、八意・永琳(ヤゴコロ・エーリン)が成功させたが、人道的に良くないとされ、その技術は抹消されてたはず・・・・)

 

紫はパチュリーを見て

 

『貴方。成功する前に、精神が持たなくなって・・死ぬわよ?』

 

パチュリーは、気が立っていた。

 

『レミィが苦しんでいるのよ!?部外者は黙ってて!!早く!早く咲夜を!』

 

『パチュリー様!落ち着いてください!それに、これは生き返るじゃなく・』

 

パチュリーは美鈴の言葉を遮った

 

『じゃあ。貴方は出来るの!?レミィを救えるの?咲夜を生き返らせれるの?やってみせてよ!?』

 

・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・・なにも言えない美鈴・・・

 

・・・・

 

『はぁ、見てられないわね』

 

紫はそういうと、部屋中をスキマで埋めつくした。そして、上のスキマから、大量の咲夜、いや、ホムンクルスの実験体が出てきた。

 

上から、ひたすら出てきて、それを全て、下で回収

・・・・・・・

 

・・・・・・・

 

・・・・・・・

 

『あったわ。』

 

そういうと紫は、一体のホムンクルスを捕まえた。

『これが、成功体。No.1341398。・・貴方、あと1340687回も彼女を殺さなければ駄目だった。貴方はそこまでやれた?・・・・はあ・少しは目、醒めたかしら?』

 

パチュリーが、少しではあるが冷静になった。そして美鈴が

 

『でも、こんなもの作らなくても紫さんなら・・・』

 

というと、紫は呆れた顔をし

 

『だから、死者蘇生は無理。といったでしょう?』

 

といいながら、最初の失敗したホムンクルスをスキマで回収していた。

 

・・・・・・

 

そしてパチュリーに、言い聞かすように

 

『ホムンクルスは成功してもオリジナルの心はない、知識はあり、姿形、身体能力はオリジナルと同一に出来ても、思い出、記憶等、そういったものは写せれない。・・だから、成功しても決して、それは本人とはいえないわ』

 

愕然とするパチュリー

 

『それじゃあ、、私は一体、なにを・・・』

 

美鈴が懇願してきた

 

『紫さん!?どうにかならないんですか?貴女は、この世界の管理者なんですよね?お願いします!私でよければなんでもします!』

 

・・・・・・

 

・・・・・・

 

『記憶の移動なら、出来るわ。ただ、根本的な人格がどうなるかは運頼みになるわ。成功すれば、オリジナルとの違いは、人かホムンクルスか、ていうことだけになるわ』

 

『それでもいいわ!』

 

力強くいうパチュリーに、紫が問う

 

『失敗したら、容姿、言葉、記憶を持つ、ほぼオリジナルに近い、彼女が出来上がる。でも根本的な人格が破綻している。分かりやすく言えば、狂った彼女ね。その、狂った彼女を貴女達は殺せる?狂ったこと以外は全て本物よ?入れ物を除いて』

 

・・・・・・

 

パチュリーは覚悟した目で紫をみて頷いた。よほど、急いでいるのが分かる。

 

『分かったわ。じゃあ次は、成功したらの話ね。まあ、入れ物だけが違う、完璧な彼女が出来るわ。あと、ホムンクルスは寿命が短い、肌がボロボロ崩れだしたら、すぐに博霊神社にもってくること。替えを用意してあげるわ。・・・じゃあ、始めるわよ?』

 

パチュリーと美鈴は頷いた。そしてパチュリーはこのことを伏せるよう美鈴に言い、美鈴もこれを了承した

 

 

・・・・・・

 

・・・・・・

 

!!!!

 

ホムンクルス、いや、咲夜の目が開いた。ここで暴れたりしだしたら失敗だ。

 

 

(あれ?ここは?確か、私は、能力を使い・・・気を失っていたの?)

 

(パチュリー様と美鈴?パチュリー様痩せた?美鈴泣いてる?)

 

(で、あと一人・・・誰?)

ッ・・・・・!!

 

『きゃああああぁ!!』

 

 

『失敗なの!?』

 

パチュリーが魔法詠唱を始める。・・・紫がそれを手で止めた

 

『パチュリー様!なんで、私、裸なんですかあ!!』

咲夜は慌てて、近くの布を羽織る。

 

そのあと、美鈴に近寄り

 

バシッ。・・・なぜか叩かれた。

 

 

美鈴は、少し嬉しそうだった。

 

 

 

・・しかし、すぐに咲夜の肩にあるNo.を見て、表情が暗くなった。パチュリーと美鈴の表情は暗かった。それを見る咲夜

 

・・ッ!?

 

『お嬢様は!?お嬢様はどこにいるんですか!?』

 

・・・・・答えない二人

 

・・・・・業を煮やした紫が口を開き、パチュリーに問うた。

 

『貴方の望んだことが、早くなっただけよ?さあ、これからどうしたいの?・・腹をくくりなさい。』

 

・・・・

 

『咲夜。今からレミィの所へ案内するわ。貴方も覚悟しといてね?』

 

『・・・・』

 

咲夜は、なにかあったこということには気付き、小さく頷いた。そして、皆でレミリアのいる所へ向かった。・・道中、パチュリーは、再度、咲夜のことを伏せるように美鈴に言った。

 

 

 

そして・・・レミリアの自室の前についた・・・。

 

中から、明らかに異常が起きている雰囲気がでていた。咲夜は、ノックもせずに、慌ててドアを開けた。

 

『お嬢様!!・・・ッ!!?』

 

中には、なにもない空間に怯えながら怒りながら、ブンブン手を振り回して切り裂きながら、奇声を発しているレミリアがいた。・・・・それには、もう、あの頃の面影は全くない。完全な別物だった。

 

その別物は、咲夜をジッと見ると

 

『予知?咲夜?あああ?違う?・・・・違う!咲夜は死ぬ!皆、死ぬ!偽物!?あああ!!もうやめああああ!!出てくるなあああ!』

 

『え?』

 

ダッ

 

レミリアは咲夜に飛び掛かり。殺気の籠もった爪で咲夜を切り裂いた。

 

『咲夜さん!危ない!』

 

咄嗟に、美鈴が咲夜を庇った。

 

ザシュ!

 

美鈴は背中を斬られた。

 

『くっ・・・』

 

レミリアは美鈴を見て、パチュリー、紫にも狂気に満ちた目をやった

 

『美鈴?パチュリー?居ないはず?私をまた殺しに?死んだはず?誰?金髪?いらない。なんで?違う。また出てきた・のね・・・・殺すのね?・・なら・・・うん・・また殺さなきゃあああ!!』

 

レミリアが襲い掛かってくる。紫は、黙ってそれを避けながら様子を見ている。

 

パチュリー、咲夜、美鈴の三人は、ひたすら切り刻まれながらも、レミリアを説得していた。・・・・・・だが、その声は、彼女には届かなかった。

 

 

『あー、本当!来るんじゃなかった。』

 

イラついた様子で、紫が三人をスキマの中に入れた。三人が消えたことによりレミリアの動きも止まった

 

『あはははは!ほら?偽物!消えた!次はどんなの!?なんなの?誰なの?あはははは!死ぬのよ?私も!咲夜も!パチュリーも!美鈴も!あはははは!』

 

紫は、静かにレミリアを見つめ・・・

 

『ふぅ・・・・面倒臭いけど・・・・・・・貴方・・」

 

「・・・少しお仕置きが必要ね?』

 

といい。部屋中に、たくさんのスキマを出した

 


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