東方紅魔記   作:ぐれにゃん

22 / 41
狂い始める紅魔館

博麗神社

 

霊夢さんは、この神社の巫女さんらしい。

 

『紫ー?いるんでしょ?』

??…………!!

 

突然、隣の空間が切り裂かれ、その中から金髪のロングヘアーの妖艶な女の人が現れた。

 

『はいはいー。お帰りー霊夢』

 

(この人が、八雲・紫・・・・。とてもそんなすごい人には見えない。てか、こんな綺麗な人だったのか・・)

 

『紫ー?その人が用あるんだって。』

 

紫は、こちらを見て首を傾げる。

 

『お願いします!ある人を、あなたの力で生き返らせて欲しいんです!』

 

私は、土下座をした。

 

(・・こんなことで、咲夜さんが生き返るなら、私は何度でも・・・)

 

・・・・・

 

返事がない

 

『お願いします!』

 

私は再度、頭を下げた。

・・・・

 

『・・無理よ。一度死んだ人を生き返らせるのは、私には出来ないわ。それに、なんの関係もない、知らない人の為に動くなんて、面倒くさいだけだわ』

 

(・・・・・出来ない?そんな・・・馬鹿な?・・・じゃあ、もう、咲夜さんは?・・もう、話すことも出来ないのか?・・・)

 

『紫?私からもお願いするわ。生き返らせるのは無理でも、あなたならなんらかの方法があるんじゃない?見るだけでもいいから、いってやってくれない?』

 

霊夢が紫に言った。

 

 

なんていい人なんだろ。この人は。と思った時、霊夢が小声で言った

 

『別料金』

 

・・・・・・

 

・・・・・・

 

(ですよね・・・。)

 

でも、そのおかげで

 

『もー。仕方ないわねー。霊夢が、そんなにいうなら、見るだけ見に行ってあげるわ』

 

・・・・・!?

 

『本当ですか!?』

 

『えぇ。でも、見るだけよ?本当に蘇生は出来ないんだから』

 

『それでも、いいです!』

 

(よし!一応、望みは繋いだ!紫さん、ありがとうございます!霊夢さん、ありがとうございます!)

 

霊夢の方をチラリと見て、深々とお辞儀をした。・・顔を上げると、左の人差し指と親指をくっつけ、円の形を作り、ニッコリとしていた・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・・なんにせよ、希望は出来た。

 

『紫さん!此方です!』

 

『霊夢さん!ありがとうございました!』

 

紫を連れ、私は紅魔館へ急いだ。

 

 

 

 

 

611・・駄目ね・・グシャ!

 

612・・これも駄目・・・グシャ!

 

613・・・・・グシャ

 

 

 

 

 

美鈴は紫と共に紅魔館についた。

 

門番に小悪魔がいた。パチュリーに門番をするように言われたらしい。取り敢えずパチュリーに紫を会わそうと、美鈴は、図書館へ案内した。

 

 

 

そして、中に入った

 

ッ・・・・・!?

 

(物凄い鉄の匂い・・・いや、これは・・・・・血の匂い!パチュリー様は無事なのか!?)

 

 

・・・グシャ!

 

 

・・・・711・・グシャ!

 

蝋燭の灯りだけの部屋の中で、誰かがいた。

 

『パ、パチュリー様?』

 

 

『美鈴?』

 

物凄く、小さい声だったが、間違いなくパチュリーの声だった

 

『は、はい!美鈴です!』

 

美鈴は、声のしたほうに走っていった

 

『美鈴?』

 

 

『ねえ?美鈴?』

 

・・・・・・・

・・・・・・・

 

 

『私は、あと何人、咲夜を殺せばいいの!!何人殺せば咲夜は生き返るの!?』

 

ッ・・・・・・!?

 

美鈴はパチュリーの大声と共に足が止まり、周りを見渡せば、そこは、咲夜の死体の山だった。

 

ヴッ・・オエエエェェェ・・・

 

美鈴は、思わず吐いてしまった。

 

そして、パチュリーは泣きながら言った

 

『最初はね?動かないししゃべらないし、目がなかったりとかだったの?』

 

『だんだん、痛い。やめて。ていうのよ?不完全で体のどこかがおかしい咲夜が』

 

『そして、今は泣くのよ?不完全なのに!咲夜じゃないのに!咲夜の声で!』

 

『泣きながら、助けて。とかやめて。とかいうの・・・・咲夜の声で!・・・・何回も・・・何回も・・・』

 

『でも、これは咲夜じゃないの。失敗作なのよ?それでも、私には咲夜に・・・』

 

『それでも!それでも!それでも!!私はレミィの為にも咲夜を殺さないといけないの!!じゃないと、レミィが・・レミィが・・!!』

 

 

パチュリーは泣き崩れ、美鈴は唖然としたまま動かない

 

・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・

 

『ホムンクルスね・・・』

 

紫が、口を開いた


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。