美鈴は、村で賞金をかけた腕試しを開き、勝った後にその相手から、八雲紫の情報を聞き出していた
『はぁー、知ってる人、いませんねー・・』
座り込んでいると、人影が見えた
『ねぇ?今、賞金ていくらなの?』
顔を上げると、紅白衣装のおめでたい巫女がいた。
(・・・・はぁー、冷やかしかあ・・。)
賞金は、始めの手持ち50円から始め、後は勝つたびに倍になり、今は10万2400円になっていた。
『えーと、10万ちょいですね・・・』
そういって、また膝を抱え込んだ。
(負かした相手に、八雲紫の情報あれば、全てあげるとまで、いってきてるんだが、今まで全部ガセネタ・・まあ、お金は取り返しましたが)
・・・そう思っていると
『よし!乗ったわ!』
『ふぇ?』
私は聞き間違えかと思った。すると巫女は
『腕試しよ!?腕試し!』
(この人は、なにをいってるんだ?たかが人間、しかも、こんな華奢な体で・・)
『あのー?怪我?しますよ?死んじゃいますよ?私、無益なことしたくないんですよね・・それにあなた・・・お金あるんですか?』
おめでた巫女は、動揺し
『も、もちろん、あ、あ、あるわよ!?それに、負けなきゃいいんでしょ!?・・・ほら!看板に来るもの拒まず!て書いてんじゃん!腕試ししなさいよ!』
・・・絶対ない・・・確信した。
(まあ、今は人通り少ないし、少し遊んであげましょうかね。暇潰しに。)
『分かりましたよ。痛かったら、すぐ帰ってくださいね?』
ッ・・・・!?
そういった瞬間、おめでた巫女から、凄まじい気を感じた。・・・タダ者じゃない。・・・・!?
『・・先程の無礼、申し訳ありませんでした。・・・私は、紅・美鈴と申します。あなたのお名前は?』
『美鈴?でいいかしら?私は博麗・霊夢(ハクレイ・レイム)よ』
『霊夢さん・・・・では!宜しくお願いします!!』
ダッ・・シュッ・・バッ・・
ガッ・・ガッ・・・ダッ・
・ゴッ・・・
ゴッ・・シュッ・・
・・
激しい打ち合いだった。・・・でも、殴りあってるのに、愉しくなるような。この人には、変な魅力のようなものがあった
はあ・・はあ・・はあ。
はあ・はあ・・・・はあ。
互角だった。私は疲れ果て、
『霊夢さん、?もう、引き分けにしませんか?』
といった。彼女も限界のはずだ。なのに・・・・
『嫌よ!!どうしてもって、いうなら、賞金半分出しなさい!引き分けでしょ!?だから半分!』
(ええぇぇぇー・・・それだとおかしくないですか?霊夢さん・・・・・。でも、引く気なさそうだし、もうしんどいし、大人しく渡しておこう・・)
『わかりましたよ、・・はい』
といい、五万を手渡した。すると
『ちょいは?』
『はい?』
『10万ちょいっていったでしょ?ちょいの半分は?ていってんのよ?セコいやつねー。早く出しなさい?』
(霊夢さん・・・私は・・あなたに、ちょい、より、ブーメランという言葉を贈りたいです。)
そう思いながら、残り1200円手渡した。
(なんにせよ、私は、まだまだ修行不足のようです・・)
『あー!疲れたあ!』
バタン!
霊夢さんが、倒れ込んだ。金を受け取り緊張の糸が解れたのか?
(面白い人だ)
『今日はありがとうございました。自分の未熟さをしりました』
私は、そういうとその場を後にしようとした
『はあー、私もクタクタよ?あんたみたいな妖怪にはもう会いたくないわね。・・・やっぱこの世界にはなんらかのルールが必要よねぇ・・これじゃあ、体が持たないわ』
ッ・・・!?
(やっぱり、この人、私を妖怪だと分かって挑んで来たのか?何者なんだ?)
私は、少し様子を見るために、立ち止まった
『ルール・・・ルール・・・うーん、今度、紫に相談してみよ!』
・・・・?
ッ・・・・・・!?
(い、今、紫て?まさか?)
『れ、霊夢さん!!?』
『あら、まだいたの?お金ありがとねー?』
『お金なら、もう半分もあげます!ただ!一つ答えてください!』
『え?まじで?くれんの?なになにー?なんでも聞いてちょうだい?』
『さっきの紫て・・・八雲・紫・・ですか?』
真剣な私の顔を見て、霊夢さんも、ふざけるのをやめた。
『そうよ』
間髪入れずに聞いた
『あ、あ、会えるんですか!?』
『会えるわよ』
ッ・・・・・・!?
(夢なのか!?情報どころか、まさか会えるなんて!お嬢様、妹様、パチュリー様、フラン様!そして、咲夜さん!私はやりました!)
喜ぶ私を見て、霊夢さんが手を出してきた。・・私は笑顔で、握手をした。
・・・
・・バシン!
・・・???
手を払われた。私はなにかしてしまったのだろうか?そう疑問に思ってると
『ち、が、う、でしょ!?』
といい、再度、手を出してた。
???私がわからず、首を傾げると
霊夢さんは、笑顔でこういった
『タダで会わすわけないでしょ!?それに、さっきの残り半分もまだもらってない。ある分、全部出しなさい?会わせないわよ?』
・・・・・私は考えるのをやめた。・・・・・・・・そして、全てを出した。・・・
『よし!ついて来なさい!』
霊夢さんは、ご機嫌だった
・・・私は・・・・泣いた・・。