DOUBLE:violence 《二人の特典付き転生者が異世界でアテもなく暴れ続けるお話》   作:アルファるふぁ/保利滝良

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sceneGET 刃交えよ

「おいおい、いきなりかよ!」

イシカワが毒づいた瞬間、ゲッター3の胸部に魚雷が直撃した

丁度イシカワの乗るイーグル号がある場所であるため、イシカワは顔を覆った

「ゲッターミサイルッ!」

二発のミサイルが真っ直ぐ潜水艦型戦闘マシーンに向かう

しかしロボットは魚のように素早く泳ぎそれを楽々と避けてしまった

海岸にミサイルが弾けた

目標を見失ったミサイルがマシーンの後ろの海岸に命中、爆発したのである

「クソヤロウが!」

全速力でキャタピラを回し、一気に接近するゲッター

パンチの届く距離まで近付くつもりだ

が、ゲッター3が腕を伸ばすことができるとは言っても、敵は意外とスピードが速い

「一旦上へ・・・」

イシカワはオープンゲットした

三機に分離したゲットマシンが海面を突き破る

戦闘ロボットがそれを追い掛けてきた

「チェエエエエエンジッ!ゲッタァアアアアアアアアア・・・ワンッッ!!」

イーグル、ジャガー、ベアーの順番に連結

赤いゲッター1である

水面から浮かんできた敵に、先制攻撃

「ゲッタートマホークッ!」

肩から巨大な鉄球が飛び出した

そこから柄と刃が生え、ゲッターは乱暴にその柄を掴んだ

「ブゥウウウメランッ!」

掴んだ方の腕をしならせ、投げる

ぐるぐると回りながら、空飛ぶ刃となったゲッタートマホーク

それは潜水艦の鼻っ柱に刺さった

無防備に海中から飛び出した迂闊さが招いた結果である

「ざまみろい、トドメだ!」

ゲッター1の腹部から、多量の光が漏れ出てくる

それは、ゲッター線の奔流だ

「ゲッタァアアアアアアアアア・・・ビイイイイイイイイイイイイイムッ!」

目にも止まらぬ早さで伸びていく一条の光を、ゲッタートマホークが突き刺さったままの敵は水中に戻りかわした

水面を照らした緑の光は、たちまち海の水を蒸発させてしまう

「・・・チッ」

結果水蒸気が発生、イシカワの視界を埋めつくした

これでは逃げられてしまうだろう

海面スレスレを飛行してみるも、やはり敵の姿は視認できない

水蒸気が全て消えた頃には、ゲッタートマホークが海に浮いていただけであった

 

 

 

 

 

 

 

 

「野郎、次会ったらナマスにしちゃるぜ」

そっちから仕掛けてきたっつーのに、尻尾巻いて逃げるたぁどういうことだド畜生が

頭来たぜ、あんな逃げ腰でよくゲッターに喧嘩売ろうとしたもんだ

いや、ゲッター3の見た目が弱そうだって判断したのか?だったら向こうも同じようなもんだが・・・

だーっ、わかんねぇ!考えるのは得意じゃあねえんだよ!

取り合えず、今は上陸しよう・・・

それに

「ぐっ!・・・腹が減った・・・し、死ぬ」

す、少しくらい計画して海旅するんだったぜ

なんにも用意してねえぞ畜生・・・


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