次の日
雪華と深雪は、生徒会室に呼び出された。深雪は生徒会に雪華は風紀委員に入ってくれないか、という話だった。
「是非やらせてください。私は1科生と2科生の橋渡しになりたいと思っていたので、願ってもない話です。」
そんな話をしていると横槍を入れてくる男子生徒がいた。
「待ってください。渡部委員長」
「どうした?服部刑部少丞範蔵副会長」
「フルネームで呼ばないでください。ってそんな話は今はいいです。それより、そこの一年生と風紀委員に任命するのは反対です。過去2科生(ウィード)を風紀委員に任命した例は、ありません」
「2科生をウィードと呼ぶのは、禁止されている。私の前で使うとはいい度胸だな。」
「取り繕っても仕方ないでしょう。それとも全校生徒の3分の1を摘発するつもりですか?」
「風紀委員はルールを守らない生徒を実力で取り締まる役職です。実力で劣る2科生には、務まらない。」
「確かに風紀委員は実力主義だが、実力にもいろいろあってな……司波雪華には、起動式を直接読みとり、発動される魔法を正確に予測する目と頭脳がある。」
服部は勿論それに反論する。基礎単一工程の簡単な魔法でさえ3万桁の情報量があるからだ、常識的に考えてそんなことができるはずがない。
そうこう押し問答をしながら最後に、服部はこう言い放った。
「司波雪華の風紀委員就任を副会長として断固反対します。」
「そこまで仰るのであれば私と模擬戦をしませんか?1科生先輩がそこまで仰るのであれば私の実力がどれほど足りないのか、理解したいと思いまして。」
「思い上がるなよ補欠の分際で。いいだろう身の程をわきまえる必要があるのをたっぷり教えてやる」
討議室に二人は睨み合いながら所定の位置についた。
そして渡部がルール説明をする
「この試合はノータッチルールで行う、色分けされたエリアをでてはならない。相手のエリアに入るのも、赤のエリアを出るのも失格となる。
そして相手の身体に直接触れるのと、武器で触れるのは禁止だ。このルールを守れない物は、私が力ずくで止めるから覚悟しておけ。ちなみにこの試合が良い試合となれば、何かしたの授業に使うもしれないのでそのつもりでやってもらいたい。」
そして渡部は手をあげ振り下ろした。
「始め!」
「(基礎単一系移動魔法で終わらせてやる)」
「(この思い上がりを瞬殺するのもいいけれど、この試合はのちに公開されると聞いている。だから2科生でも頑張れば勝てるってギリギリの試合で勝たなくちゃいけないのよね)」
そんなことを思いながら雪華は、危なげなく風に服部の魔法を受け止め
服部に風槌(圧縮した空気を放つ魔法)を放つ。そんなやり取りを長い間続けていると服部が声をかけてきた。
「もうやめにしないか?俺には君を怪我させないように、魔法の威力を抑えているが君はそれでもギリギリじゃないか。」
そして一回くぎり深雪にも話しかける
「さっきは、司波さんの目が曇っている何ていってすまなかった。司波雪華さんの能力は高いとは言えないが、根性だけはある。やる気だけは認められるべきだ。」
雪華は思ったCADの準備などをしている時に二人が何かを話していたのは、そういう内容だったのかと。そして私の愛する妹の目が曇っているなどほざいたクズが目の前にいるということを
「(殺す)」
「1科生先輩、深雪にそんなことを言ってたんですね。それは聞き捨てなりませんね。そして私の怒りを買いました。そうですねもうやめにしましょうかこの模擬戦。勿論私の圧勝で」
そう言い放ち雪華は、精神干渉魔法コキュートスを頭だけ残すように放った。
「先輩動けますか?」
「な……なにをした」
「先輩の精神を凍らせました。もう戻ることはありません。私に服従し私をいえ2科生を貶める発言を撤回しなければ」
「断る、そんな魔法が2科生に使えるわけが」
「そうですか、では死んでください」
そう言って雪華がCADを服部にむけた。そして引き金を……
「ま、まってくれ」
「まってくれですか?」
そういって黒い笑みを浮かべると
「すいません、待ってください。私の負けです。2科生を侮辱する発言すいませんでした。許してください」
「いいでしょうわかりました。次はありませんからね」
そういい雪華は再生魔法を服部に放つ
この試合を見ていたみんなは固まっていた。そして数秒の沈黙後渡部は、復活しいった
「勝者、司波雪華」