危ない男が異世界から来るそうですよ   作:霞ヶ丘スペンサー恵

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第4話

所かわってジン、飛鳥、耀side

「すみません。本当は、黒ウサギが案内する予定でしたので、何処でも好きなところへいってよろしいですよ。」

「あら、太っ腹ね。じゃあこの喫茶店にはいりましょ」

 

そういって、一番近くにあったオープンテラスのある"六本傷"の旗を掲げるカフェテラスに入る。すると、店の奥から猫耳の女の子が注文を取りに素早くやってくる?

 

「いらっしゃいませ~。ご注文何にいたしましょう?」

「えーと紅茶2つと緑茶を1つ。あとはサンドウィッチ3つで」

『ネコマンマで!』

「は~い紅茶2つと緑茶とサンドウィッチ3つとネコマンマですね?」

 

そこで飛鳥とジンは‥‥ん? と疑問に思った。それもそのはず『ネコマンマで!』と頼んだのは、春日部耀と一緒にいる《三毛猫》と呼ばれている猫だからだ。

「三毛猫の言葉がわかるの?」

「当たり前ですよ~。だって私猫族ですもん。随分綺麗な毛並みの旦那さんですね~。ちょっとサービスしときますよ」

『ねーちゃんも随分可愛い鉤尻尾やな。今度機会があったら甘噛みしにいくわ。』

「やだも~お客さんお上手なんだから♪」

 

そう言いながら鉤尻尾をふりふりさせて戻っていく猫族の店員さん

 

「すごいね、三毛猫。私以外に三毛猫の言葉が分かる人がいるなんて。」

『来てよかったなお嬢』

「ちょ、ちょっとまって。あなた猫の言葉が出来るの?」

 

珍しく動揺する飛鳥に、コクリと頷く耀。ジンも興味をもったらしい

 

「も、もしかして他の種族の言語も理解できるのですか?」

「‥‥多分。水族館ではペンギンとも仲良くなった」

「「ペンギン!?」」

「そ、それはすごいです。この箱庭の世界では、あらゆる幻獣との『言葉の壁』がありますからね。重宝しますよ。」

「いいわね、春日部さんの能力。とても優しくて」

「‥‥飛鳥の能力は?」

「私?私の能力は酷いものよ」

「おんやぁ?誰かと思えば、東地区最弱コミュニティー"名無しの権兵衛"のリーダージン君ではありませんか」

 

下品な声がジン達の声を遮る。ジンはその声に聞き覚えがあり、振り替えるとそこには2mを越える巨体にピチピチのスーツを着ている男がいた。

 

「僕らのコミュニティーは"ノーネーム"です。"フォレス・ガロ"のガルド=ガスパー」

「黙れ、この名無しめ。聞けばこの方々を呼んだらしいではないか。コミュニティーの誇りである旗と名前を奪われてもまだコミュニティーの存続を未練がましく思えるものだな

ーそうは思いませんか?お嬢様方」

「いーえ全く思いませんわ」

「「「「!?」」」」

 

そこにはみたこともない美女が一人、平然と隣から椅子を持ってきて飛鳥と耀の間に座っていた

 

「そーいう明らかな嘘八百はやめておきなさいな」

「えーっととりあえず誰かしら?」

「おーっとっとコレは失礼。コレならどう?」

 

そこにはスーツを着たイケメンが

 

「えーっと誰かしら?」

「ひどいな‥‥伊織なんだけど‥‥」

「「!?」」

「う、うそでしょ‥‥あ、あの伊織君?」

「‥‥嘘」

『酷い嘘だな』

「おいおい酷すぎるだろ飛鳥に耀」

 

そうは言うが先程までの褌の伊織とは別人といっても良いほどの変わり様であった。

 

「で、だ。ガルドとやら。おまえとんでもねぇ事してるだろ?」

「!?」

「お、動揺したな。ビンゴか?まあ、あらかたの話はウサギちゃんから聞いた。おーい、だれかこいつの言うこと嘘言えないようにすることできる人いる?」

「‥‥ちょっと違うけど一応私は出来るわ」

「じゃあ頼むわ」

 

"いやその前になんで女になってたんだよ"と全員がツッコミたかったが、そんな雰囲気でなかったのでグッとこらえた

 

《伊織君の命令に従いなさい》

「ぐっ」

「おうおう、こいつはすげえなお嬢様♪」

「‥‥ありがとう」

「あんたは気に入ってないみたいだな。まあ、とりあえず聞くぜ?お前のコミュニティーはどうやって稼ぎを出しているか、だ。」

 

こうして伊織はガルドからあらかたの事情を聞き出した

 

「かっ、お嬢様もう命令解いていいぜ。」

「でも‥‥」

「大丈夫だって」

「‥‥わかったわ」

 

そういって命令を解く

 

「まー、そんなこと聞いて入りたいと思う訳がない。悪いがオレは黒ウサギともう約束してんだわ。だから諦めな雑魚」

「ちっ、なめんなぁぁぁ」

 

そういいながら伊織に飛びかかるガルド

 

「忠告だ。やめておけ」

「うおぉぉぉぉぉ」

 

伊織の忠告を無視し、飛びかかるガルドに

 

《そのまま自分のとこ戻って死んでな》

 

先程飛鳥がつかったギフト以上のギフトを伊織はつかった。ガルドは命令通り自分のコミュニティーに戻っていった

 

「いや~。疲れた疲れた。あ、店員さんメロンソーダ」

「やっと追い付きました。伊織さん勝手に行かないで下さい!!」

「いやーしょうがないやん?なんか面倒くさくなりそうだったし?」

「あ、黒ウサギこの方は?」

「あ、紹介します。加賀伊織さん。うちのコミュニティーに入って頂く方です。そして」

「逆廻十六夜だ。よろしくな」

「よろしくお願いします。伊織さん、十六夜さん。」

「さーて仕事も終わったし、とりあえずどうするんだ?ウサちゃん」

「なんかまたかわいらしくなっておりませんか!?黒ウサギです。そうですね‥‥とりあえず白夜叉様の所にでも行きましょうか」

 




いかがでしょうか?
皆さんは人前で褌はNGですよ

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