(昨日のやつの話によれば、忠告したそうじゃからな。心配はいらんじゃろう。)
「さってと、やりますか。」
「……夫婦の絆を見せる時。」
「夫婦はともかく絆を見せるときではあるな。」
「……"夫婦の力"を見せるとき。」
「いや、そもそも夫婦じゃ」
「……何か問題がある?」
アイアンクローをする耀。
「びびべばびぼごばびばべん。」
「……ならいい。」
(ひ、日に日に頭を掴む力が強くなってる)
「では、場所へ二チームを移動させる。両チームともお手を拝借」
四人ともてを叩く準備をする。
そして、バシンと手を叩くと木で囲まれた場所に出た。
「ふーん。ここが対戦場所か~」
「……けっこう広い」
「あんたらが対戦相手?」
「不満そうだな。」
不機嫌な目で見ているアーシャに問う伊織。
「ああ。不満で不満で仕方ねえ。」
「そっちのカボチャさんもか?」
「yahohohoho~」
「まあ、そっちは"ウィル・オ・ウィスプ"様に対してこっちは"ノーネーム"そりゃ不満で不満で仕方ないわ。」
わはははと笑う伊織。
「でもここまでこれた実力はみとめてるぜ。」
「で、どんな感じだ耀」
「こら、無視すんな 」
「……この感じ根の中みたい。」
なるほど概ね先に出たもん勝ちってことか。
「へえ、ここは根の中なんだ。教えてくれてありがとう。」
「はっ、いいよ。しっかし早く来いよなうさぴょん。始められないじゃん」
「お待たせいたしました。」
突如空間に
『ギフトゲーム名"アンダーウッドの迷路"
・勝利条件
1、プレイヤーが大樹の根の迷路より野外に出る。
2、対戦プレイヤーのギフトを破壊。
3、対戦プレイヤーが勝利条件を満たせなくなった場合(降参を含む)
敗北条件
1、対戦プレイヤーが勝利条件を一つ満たした場合。
2、上記の勝利条件を満たせなくなった場合
』
「ー "審判権限"の名において。以上が両者不可侵であることを御旗の下に契ります。御二人ともどうか誇りある戦いを。此処にゲームの開始を、宣言します。」
いい終えた瞬間。
「いけ、耀。」
「……先手必勝」
「ちっ、やられた。ジャックさん。」
追おうとする二人。
「いかせるとでも?」
「ちっ、邪魔だな。ジャックさん。」
「YAッFUFUUUUU!!」
炎を出す、二人。
「しゃらくせぇ!!」
それをなぐって消す伊織。
「そこの嬢ちゃんいってもいいよ。殺ろうぜパンプキン」
「いきなさいアーシャ。」
「ジャックさん……わかった。」
たたたっと走っていくアーシャ。
「よーし、けっこう楽しみだったんだぜジャック・オーラタン」
「ヤホホ。やはりばれておりましたか。」
「ったりめえだ。しかもあの嬢ちゃんが作ったんじゃねえな。」
「流石です。その通り。生と死の境界に顕現せし大悪魔!ウィラ=ザ=イグニファトゥス製作の大傑作!それが私、世界最古のカボチャのお化け…………ジャック・オーラタンです。」
「……お前は元は
「その通り。我がコミュニティー"ウィル・オ・ウィスプ"は人間の遺体を復活させております。」
「なるほどだからお前に"切り裂きジャック"に似た感覚を持ったのか」
「!?なぜその名を?」
「あ?なぜってだって俺の世界だと……俺が倒しちゃってんだもん」
いかがでしょうか?
まだもう少し続きますね