ハイスクールD3~悪魔の実の能力者は転生する~   作:NCドラゴン

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Pixivにマルチ投稿してたのみなさんに報告しわすれてました。わび代わりの更新です。


第79話 格の差とヒーロー

~ルフトside~

 

「……ん?」

 

下種オドラとのゲームするために転移したらなぜかおれ一人だけ別の場所に飛ばされた。しかも周りには殺気立った悪魔たち……ふうん……。どうやら下種オド……いや下種屑の仕業か。ということは……。

 

禍の団(カオス・ブリゲート)の悪魔たちか……。」

 

「その通り、我らは禍の団の旧魔王派の悪魔たちだ。将軍(ジェネラル)ルフト。貴様はここで終わりだ。」

 

なるほど……。

 

「ということは下種く……ディオドラはやはり共犯者か。」

 

「頭が回るな。その通りだ。ディオドラ・アスタロトは最初から我々側だ。」

 

どうやらあの下種屑ははなっからごみだったようだな。

 

「将軍ルフト……噂では魔王級らしいな。だがその力を大きく制限されている……我々の敵ではないな。」

 

どうやらおれの制限を知っているみたいだな。まあどうでもいいが。

 

「……ふん!」

 

《ヒュン。ズォーン。》

 

覇王色の覇気を使い、気絶させようとするが一瞬で復活する。対策はばっちりか……。

 

「ふふふ……無駄なあがきだな。」

 

「まあ使えなくてもいいが。」

 

「なんだと?」

 

おれの言葉に奴らは怪訝な顔つきになる。

 

「切り札が通用しない貴様らに勝ち目があるというのか?」

 

「やれやれ……お前たちは聞いていないのか?覇王色の覇気で相手を気絶させる条件を。」

 

「気絶させる条件だと?」

 

「そう……相手を気絶させるには……。」

 

《ザン!》

 

「……は?」

 

さっきまで話していた男を一瞬で切り裂く……反応すらできねえか。

 

「相手との間に隔絶した実力差がないといけねえ……分かったか?」

 

「殺せーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

「やれええええええええええ!!!!!!」

 

「舐め腐りやがって!!!!!!!!!!」

 

そうしておれは5000人に突っ込む……まあ結果は見えてるがな。

 

~ルフトsideout~

 

~Noside~

 

「斬腕!」

 

《ズバン!ズバン!!ズバン!!!ズバン!!!!ズバン!!!!!》

 

「ぎゃああ!」

 

「いやああ!」

 

「ぐおおお!」

 

「あば!?」

 

「ああ!?」

 

ルフトが腕を振るう度に周りの悪魔たちが斬られていく。一撃で切り捨てていく様は凄まじいものだった。

 

「でやああああ!」

 

ひとりがルフトが後ろから襲うものの……。

 

「嵐翼!」

 

《ビャビャビャビャ!》

 

《ズバズバスバスバ!》

 

「え……?」

 

悪魔の翼から鎌鼬を起こし、相手を切り刻む。

 

「う、うそだろ……?」

 

「怯むな!撃て撃て撃てーーーーー!!!」

 

大量の魔力弾が四方八方から掻い潜る隙間がないほどルフトをめがけて襲う。

 

「……。」

 

しかしルフトはあわてておらず空中に跳ねる。

 

「八嵐斬風!」

 

嵐腕、嵐脚、嵐翼を流れるような動作で四方八方に繰り出し、魔力弾を全て迎撃した。

 

「生命帰還、髪棘!」

 

間髪いれず、棘のように伸びた髪が放った者を逆に刺し、しとめていく。

 

「「「「「「「「「「ぎゃああああああああああああ!?!?!?!??」」」」」」」」」」

 

大量の悲鳴が沸き起こる。戦いが始まってまだ1分ほどしかたってない。すでにテロリスト側は500人やられていた。

 

「くっそーーーーーー!!!!!よくも仲間をやったな!」

 

一人が棘付きの盾を構えながら突進してくるがルフトはあわてずに迎撃する。

 

「殺そうとしに来て文句を言うな!獣厳!」

 

《ドッスン!》

 

「へ……あ?」

 

ルフトは容易に盾ごと男を貫く。そんなルフトの手は黒かった。武装色の覇気だ。

 

「今だ!撃てーーーーーーー!」

 

貫いた隙を狙い魔力弾が一斉にルフトに降り注ぐ。砂埃で一瞬で見えなくなる。しかしそれでも乱射は止まらない。

 

「攻撃の手を緩めるな!撃ち続け……!」

 

《ヒュン!ズバン!》

 

そう指揮をとっていた男の頭を蒼黒いものが吹き飛ばす。さっきの男が使っていた盾だった。指揮している男が死に混乱していると砂煙が晴れる。そこには全身が蒼黒いオーラで覆われたルフトが無傷でただずんでいた。武装闘気だ。

 

「ひい……。あの弾幕で無傷って……化け物かよ?」

 

「怯むな!量が駄目なら質で押せ!我らの魔力を収束するのだ!」

 

その場にいた悪魔たちが魔力を収束させていく。その魔力は魔王クラスに近い力があった。

 

「「「これで消え失せろーーーー!!!」」」

 

そしてその魔力弾は高速で撃ち出されルフトに向かっていく。しかし。

 

七星の籠手(セブスター・ギア)、ブレードモード!」

 

《ザン!》

 

《ドッガーーーーン!!!!!》

 

ルフトの剣で一瞬で切り裂かれてしまう。どうやら通常の剣の形もとれるようだ。

 

「え……嘘だろう……?」

 

「これすら通用しないなんて……。」

 

「落ち着け!今の奴は魔力が使えない!攻めていけばいずれ体力は切れて……。」

 

「少し面倒になってきたな……一気に終わらせるか。ギアモード。」

 

「「「「!??!?!」」」」

 

その場にいた全員が驚愕に包まれる。魔力を封印されたはずのルフトから膨大な魔力を感じ取れるのだ。そのときその場のものは気づいていなかったものの、七星の籠手の宝玉の一つが点滅していた。

 

「地獄魔法!第一地獄!紅蓮地獄!!!」

 

地面から、踏めば針の様に突き刺さる草、針々草が生え、さらに刃物の様に切れ味鋭い葉を持つ木、剣樹が生え、テロリストたちに突き刺さり切り刻む。しかしそれだけでは終わらない。

 

「ひええええええ!?く……蜘蛛!?」

 

「しかも毒蜘蛛だ!?」

 

「ひええええ!?マスクを被った男たちが……こっちにくるよぉぉぉぉ!?」

 

以前の不完全だった紅蓮地獄とは違い、武装闘気を纏った獄卒や毒蜘蛛たちがテロリストたちを襲う。瞬く間に地獄と化す。

 

「な、なんでだ?魔力は使えないはずなのに……?」

 

「わざわざ相手に教えるほど、おれはやさしくはない。……さらに地獄魔法!第二地獄!猛獣地獄!!!」

 

ルフトが空間を切り裂くとそれに合わせるかのように紅蓮地獄の効果が消える。しかし代わりにさけめの中から大量の猛獣、マンティコラ、パズルサソリ。カバーン、ガマギリ、バシリスク、スフィンクスが武装闘気をまとってくる。それは新しい地獄を呼んだ。

 

「ひ、ひえええええええええ!??!」

 

「か、かなわねえ……逃げろーーーーー!?」

 

とうとう脱走者が逃げ出すしまつ。恐怖と絶望にかられてルフトに襲いかかってきたものも……。

 

「し、死ね化け物!!!!!」

 

「逃げたら命は助かったというのに……火撥!!!」

 

《ボウ!!!》

 

「ぎゃあああああ!?あっちいいいいいいい!?」

 

逆に仕留められていく。場が静かになるのに時間は5分も必要としなかった。

 

 

 

「終わったか……。」

 

静かになったその場に残ったのはルフトと大量の死体だけだった。

 

「七星の籠手があって助かったな。早くしとめることができた。」

 

ルフトの右手についてる篭手は、いつものと違い7つの宝玉のうちのひとつから光が消えていた。それはさっき点滅していた宝玉だった。

 

「(まさか宝玉ひとつひとつに魔力をため込むことができるとは……もっともすべての宝玉の魔力を使い切らなければ再びため込むことはできないらしいがな……。)おっと、いけねえ。さっさとみんなのところにいかねえと……。」

 

そんなルフトの目の前で魔法陣が輝きだし、再び悪魔が転送されていく。悪魔は大量の死体に目を見開くが、それでも戦意はくずさない。

 

「まだくるのか……。めんどうだな。(いっそのこと放っておくのも手の一つかもしれないがこのままやつらをリアスたちのところまでつれていくのも面倒だな……。)さてどうしたものか……。」

 

「ゴム・スマッシャー!」

 

「!」

 

そんな思考をしていたルフトの目の前で何かが飛来し悪魔たちを吹き飛ばす。そのあとすぐに戻る。ルフトは飛来したものをとらえていた。

 

「伸びる……細長いバトルスマッシャー?」

 

「当たり前だぜ!」

 

「!」

 

そして空中から二人落ちてくる。片方はルフトの眷族候補である黒歌。そしても片方は赤みがかかったピンク色の頭をして、口にはタバコをくわえている男。その顔つきはルフトの恩師によくにていた。

 

「……お前は?」

 

「あんたがルフトか?俺はゼフィだ!」

 

「ゼフィ……!」

 

その名前をルフトは知っていた。ゼフィ……恩師の息子の名前だ。

 

「じゃああんたがゼファー先生の息子……なんでここに?それとなんで黒歌と一緒に?」

 

「ああ!親父に言われてあんたに会いに来たんだ!それでまずはレーティング・ゲームを見てからしようと思ってたんだが……、ゲームが乗っ取られてな。」

 

「なるほど……そんな状況になってるのか……。」

 

「ゲームを楽しみにしていた俺としては許せなくてな。それでそいつをどうにかして叩きのめそうかと思ってたんだが入れなくて困ってたんだけどな……。そしたら入ろうとしているこいつを見つけてな。」

 

そういって黒歌を指さすゼフィ。

 

「仙術で入ろうとしたら見つかって、それで連れて行けって言うから仕方にゃく連れてきたんだにゃ。まあ戦力になるから結果的にはよかったけど……。」

 

「で、移動している途中であんたを見つけてな。それで合流をしようと思ったんだ。」

 

「……。」

 

「しかしこの程度なら必要はなかったかな?」

 

そう言って周りの大量の死体を見渡すゼフィ。

 

「いや……戦力は多いほうがいい。まだ増援は来るし、ここは任せていいか?」

 

「おう!って……増援なら多分これ以上はここにこねーぞ?」

 

「何?どういうことだ?」

 

「オーディンのエロ爺がこっちに来てるんだ。さっきから潰した奴らはそっちに向かうつもりらしい。」

 

「多分ここにはもう来ないにゃ。」

 

「……それが本当ならかなり楽だが。」

 

その言葉の通りに、増援が来る気配はなかった。

 

「……本当に来ないな。これ以上待つ意味もないし行くか……ついてこい。激剃!」

 

「へえすげえ……って俺も……激剃!」

 

「って私は激剃は使えないし……ああもう剃!」

 

そしてルフトたちはリアスたちの気配のするほうへ向かう。

 

「ちっ……いやな予感が止まらない!」

 

~ルフトsideout~




オリジナル技

嵐翼
嵐脚、嵐腕の翼バージョン。

八嵐斬風

嵐腕・嵐脚・嵐翼を流れる動作で繰り出す技。(技のイメージとしてはFF7の敵キャラ、セフィロスの「八刀一閃」から)本来は二十開翼獣人型の状態から放つが、今回は能力を封印されているため、悪魔の翼のみで行った。YKさん考案の技。


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