ハイスクールD3~悪魔の実の能力者は転生する~   作:NCドラゴン

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今回は戦闘回です。ううむ……駄文だな。


第7話 ルフトの力

~リアスside~

 

「見つけたわ!はぐれ悪魔ティーガ!」

 

あの後はぐれ悪魔ティーガを捜索していた私たちは、短時間で奴の隠れ家を突き止めた。……恐らく罠ね。けど私たちはまごまごしている暇はなかった。SS級のはぐれ悪魔とそれに関係している男のことがあったから。

 

「きゃっきゃっきゃっ……ようやく来たのかよ。」

 

気持ち悪い笑い声ね。それにようやく来たってことは……。

 

「……やはり私たちを誘っていたのね。何のために?」

 

「きゃっきゃっきゃっ。理由?少し考えれば分かるだろ?お前魔王の妹だろ?しかも情に厚いグレモリー眷属だ……人質にしやすいだろ?」

 

「そう……けどそう簡単に行くと思って!?」

 

そう言うと同時に私は消滅の魔力を放つが、ティーガはあっさりかわす。……さすが超新星(スーパールーキー)。不意打ちをあっさりかわすとは。

 

「きゃっきゃっきゃっ。おせえな……っと!」

 

「くっ……!」

 

佑斗の死角からの一撃を見もせずにかわすなんて……。

 

「きゃっきゃっきゃうお!?」

 

「あら今のもかわしますか?」

 

「きゃっきゃっきゃっ……今のは驚いたぜ?お前元堕天使か?さっきの雷?光が混ざってたぜ?」

 

「あらもっと驚かせてあげますわ?」

 

「んあ?」

 

「でゃあ!」

 

《ずどん!》

 

決まった……!油断したところの小猫の渾身の一撃……!まず耐え切れないわ!

 

「きゃっきゃっきゃっ……おれにそんなのが効くと思ったの?」

 

「な……!?」

 

「嘘……小猫の一撃をまともに喰らって、全然こたえていないの!?」

 

そんな……あの男は兵士(ポーン)。主もいない以上、プロモーションもできない筈……。なのにあの耐久力は異常……これが超新星(スーパールーキー)の力?

 

「きゃっきゃっきゃっいい顔をしているな~。絶望に満ちた顔だ。もっと満ちさせてやろう。」

 

「な……!?」

 

そう言うと目の前でティーガの姿が変わっていく……!まるで虎の獣人……!でもティーガはただの人間だった筈?神器(セイグリット・ギア)?いやそんな反応はなかった……これは一体?

 

「きゃっきゃっきゃっ!ネコネコの実!モデル(タイガー)!飛ばすぜ!?」

 

そう言った次の瞬間には、佑斗が消えた。……え?

 

「きゃっきゃっきゃっ!」

 

いつの間にか佑斗が居た場所にティーガが腕を振り上げていた。……まさか今の一瞬で殴り飛ばしたの!?佑人が反応できないほどのスピードで!?

 

「きゃっきゃっきゃっ!おらよ!」

 

「あが……!?」

 

「小猫!?」

 

今度は小猫が潰された……ガードはしたみたいだけど……。小猫が力で押しつぶされるなんて……。

 

「くっ……!」

 

「食らいなさい!」

 

私と朱乃が消滅の魔力と雷光を放つがあっさりとかわす………いくら何でも動きが速すぎる……まるで私達の動きの先を見ているような……まさか!?

 

「まさかあなた……私達の動きの先が分かるの?」

 

「きゃっきゃっきゃっ……!そうさ!あいつを超えるために得たおれの覇気!その力があればてめらの動きの先なんざ分かる!」

 

「覇気……!?野心や野望で相手の動きがわかると言うの!?」

 

「きゃっきゃっきゃっ!そんなんじゃねーよバーカ!」

 

「しまっ……!」

 

一瞬の隙を突かれやられて朱乃と纏めて潰される……この男……本当に強い!

 

 

 

 

「きゃっきゃっきゃっ。この程度か……思ってた程では無いな。」

 

「くっ……!」

 

その言葉に私ははがみする。何も言い返せないからだ。

 

「きゃっきゃっきゃっ。それにしてもいい身体してるな~。」

 

そう言うとティーガは私の身体をじっくり舐めまわすように見る……下種め!

 

「きゃっきゃっきゃっ……他の奴らも立てないようだし……。いただくか!」

 

「え……?きゃあ!?」

 

《ビリィ!》

 

そう言うとティーガは私の両手を壁に押さえつけて無理やり立たせ、爪で私の制服とブラジャーを引き裂き私の胸が露わになる。

 

 

「きゃっきゃっきゃっ!思った通りいい乳してんな!」

 

「くっ……はなしなさい!」

 

「きゃっきゃっきゃっ……やだね!じゃいただきます。」

 

「い、いやあああ!?」

 

そう言いながら顔を近づけてくるティーガ。それに私は叫ぶことしかできなかった……。

 

(やだ……やだ!みんな助けて!)

 

私は必死に助けを求める……どうしようもないと知りながらも……。

 

「おい……貴様何をしている?」

 

「え?」

 

「きゃっ?」

 

しかしそこに誰かの声が入ってくる……この声は?

 

「人外が集まって何をしてるかと思ったら……こんな現場に遭遇するとは……それ以上はやらさせんぞ?」

 

今朝私に大胆にも告白してきた男、竜成ルフトが居た。

 

「ああ、なんだてめ《どごぉん!》ばぁ!?」

 

あの一瞬で距離を詰めて……殴り飛ばした……?祐斗に匹敵しかねないスピードと小猫を上回るパワー……すごい!

 

「きゃあ!?」

 

「おっと。」

 

男に捕まれていた私は当然のごとく落ちたが、竜成ルフトによって助け出された……お姫様だっこで。

 

「大丈夫か……うぉすげえ!」

 

「って何見てるのよ!」

 

「ぶべ!」

 

竜成ルフトが心配して声をかけたかとおもったら……思いっきり胸を凝視していたので殴った。

 

「す、すまん……詫びに《ぶちっ》よっと。」

 

「あ、あなた何を「生命帰還‘髪衣’」!」

 

竜成ルフトが自分のポニーテールを引きちぎったかとその髪の毛が衣のように私の露出していた部分を覆ってくれた……あら意外と肌触りが心地よい。

 

「さてこれでOK……。さて、まさかてめえがこの世界にいるとはな……。懸賞金1億3000万(ベリー)いかれ虎のティーガ。」

 

竜成ルフトがティーガの飛ばされた方に話しかけている……けどこの世界?裏の世界のことかしら?それにベリー?聞いた事もない単価ね。

 

「貴様こそこの世界に居るとはな!海軍本部大佐!魔竜ルフト!」

 

気色悪い笑い声がない……余裕が無いの?それにまたこの世界……海軍本部?魔竜?全く話が分からない……。

 

「さあねえ。死んだと思ったら赤ん坊だしな。お前はどうなんだ?」

 

「言うかよバ―カ!」

 

そう言うと一瞬で消え去り、竜成ルフトと拳をぶつけていた……今のに反応した!?

 

「ほう……前は吹き飛んだが、今回はしっかりしてるじゃねえか。」

 

「前と同じと思うなよ!おれは覇気を習得したんだ!これでポテンシャルはほぼ互角!貴様を殺してやる!」

 

次の瞬間2人は消え去り、その場には打撃音だけが残る……。なんて速さ……!

 

「何してるにゃ?早く離れないと巻き込まれるにゃ。」

 

その言葉を聞いて慌てて振り返るとそこには右手に祐斗、左手に朱乃、両手に小猫を抱えた黒歌が……ん?

 

「ちょっと待って!?腕増えてない!?」

 

「白音の為なら腕を増やすにゃ。」

 

「いやどうやって!?」

 

「よく見るにゃ。この二人を抱えてる腕を。」

 

よく見て見ると二人を抱えてる腕は黒く、髪の毛に繋がっていて……というより髪の毛?

 

「それ髪の毛……?」

 

「そうだにゃ。とりあえず離れるにゃ。」

 

そう言って出口へ向かって行く……って。

 

「待ちなさい!あなたなんでここに……?あの男とどういう関係なの!?」

 

「…………この戦いが終わったら教えるにゃ。」

 

そう言ってとっとと出てってしまう……私もこの場からはなれないとね。それにしても……

 

「一体何があるというの?」

 

~リアスsideout~

 

 

 

~Noside~

 

(勝てる!確実におれの方が一歩上回っている!悪魔化したおれのスペックなら勝てる!)

 

ティーガはこの世界に不満を抱いていた。元の世界と違い、纏まりすぎていて自由に動けずにいたこの世界に。悪魔に転生したのも自由に好き勝手生きる為だった。しかしそこでもティーガの望む自由はなく、おっくうとした毎日だった。

 

(だが今おれの目の前に前の世界で俺を捕え、処刑に追いやった男がここにいる!ここは感謝しよう!この手で殺す機会(チャンス)をくれた存在に!)

 

「タイガークロー!」

 

「鉄塊!」

 

《ズリィ!》

 

「鉄塊を斬り裂くか……。」

 

「あの時はおれの爪が折れたが!今のおれはそんなちんけな技じゃ防ぎきれねえぜ!?」

 

「そうか確かに防ぎきれないな。……あの時のおれの鉄塊じゃ。」

 

「負け惜しみか!?もう一度くらいな!タイガークロー!」

 

「鉄塊!」

 

《バキィン!》

 

「……あ?」

 

ティーガは己の眼を疑った。さっきまでルフトの鉄塊を斬り裂いたはずの己の爪があっさり砕けたことに。

 

「鉄塊はその技量により防御力を増す。前世の17だったころの鉄塊ならともかく、今のおれの鉄塊じゃ斬り裂けねえぜ?」

 

「だったら何故!?最初からその硬度で戦わなかった!?」

 

「この世界でろくなやつと戦ってなくてな……。自分の今の技量がどれほどか確認したかっただけの話だ。結果、今のおれの技量は前世のもっとも強かったときを凌いでいる。そのことには感謝しておこう。」

 

「ふざけるな……おれさまがそんな扱いだと……!?」

 

そして再び肉弾戦に入る。しかし先ほどと違い、ティーガの攻撃はほとんど当たらず、ルフトの攻撃はストレートに入る。

 

(な、何故だ!?何故やつの動きを読んでも追いつけない!?覇気で先読みしてるのは互いに同じ……!なぜおれの動きは読まれ、奴の動きは読めん!?覇気+能力で強化されているおれの肉体を何故覇気だけでダメージが……!?)

 

「確かにお前は覇気を扱えるようになったみたいだな。もっとも扱えるだけでそれほど熟練度は高くないみたいだな。」

 

「そんなわけ「故に弱い!」がぁ!?」

 

その一撃は確実にティーガの急所を的確に捉えていた。

 

「く、くそがぁぁぁぁ!」

 

「己を疑えば、覇気の力は発揮できないぜ……もういい、これで止めだ!」

 

 

そう言うとルフトは一瞬でティーガの懐に飛び込む。

 

「ああああ!??!」

 

「獣厳武装奥義……百万叩き!」

 

「があぁぁぁぁぁぁ!??!??!」

 

反応も出来ず無数の拳が一斉にティーガを襲う。

 

「だぁ!」

 

《ボゴガァン!》

 

「……感じねえな。死んだみたいだな。」

 

暫くティーガの吹き飛んだ方を見つめていたルフトだったが、死んだと判断したのでその場を立ち去った。

 

「……これから忙しくなりそうだな。」

 

これから自分のことを思ってげんなりとしながら。

 

~Nosideout~




オリジナル技

生命帰還‘髪衣’
髪の毛で身体を覆う技。意外と頑丈。

獣厳武装奥義百万叩き

武装色の覇気で強化した拳で相手を幾度も叩きつける技。ぶっちゃけ梟だたきの別名称。

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