ハイスクールD3~悪魔の実の能力者は転生する~ 作:NCドラゴン
〜ルフトSide〜
あの後その場で大多数の者が気絶したせいでリアスとソーナ、そして会議の進行を妨害したとしておれとエースは説教を受けていた。まあおれとエースは聞き流していたな。受ける価値がなかったし。そしてその後グレモリー本邸に戻ってきて出迎えたのは……。
「そうか、シトリー家と対決とはな。」
「いきなり会長が相手か……苦戦しそう。」
アザゼルとリリスだった。広いリビングに集まり、会合の顛末を話した。
「人間界の時間で現在七月二十八日。対戦まで約二十日間か」
計算しだすアザゼル。違うのか?面倒くせえな。
「しゅ、修業ですか?」
エロス一世が訊くとアザゼルは頷く。当たり前だろが。
「当然だ。明日から開始予定。すでに各自のトレーニングメニューは考えてある。」
「どんなメニューだ?」
とくにおれのトレーニングメニューが気になる。
「そいつは明日のお楽しみだ。」
ニヤリと笑みを浮べて言うアザゼル。ちっ……明日を待つか。
「とにかく明日の朝庭に集合。そこで各自の修業方法を教える。覚悟しろよ?」
「「「「「「はい!」」」」」」
「へーい。」
するとそこへグレイフィアがナイスタイミングで現れる。……図ってたのか?
「皆さま、温泉のご用意ができました。」
本当にナイスタイミングだ。
そのままおれたちは温泉にいった。無論男女別だ。混浴だとエロス一世がなにするかわからねえ。
「ん?へたれ二世は?」
「あ、あの……。」
入口でうろたえてやがった。それを見かねてエロス一世が手を引っ張ると……。
「キャッ!」
かわいらしく悲鳴をあげるへたれ二世。こいつ性別間違えてるな。エロス一世の視線にへたれ二世は頬を赤く染めて言う。
「……あ、あの、こっち見ないでください……。」
「……お、おまえな!男なら胸の位置までバスタオル羽織るなよ!普段から女装してるからこっちも戸惑うって!」
そんなへたれ二世をしかるエロス一世……うーんへたれも一緒に取り除いたから二世は違うか?かと言って一世もしっくりこねえな……後で考えるか?
「だってだって恥ずかしいんだもん!」
「もんじゃねーよ!」
とうとうエロス一世がへたれ二世を温泉に放り込む。
「いやぁぁぁぁぁぁん!あついよぉぉぉ!溶けちゃうよぉぉぉ!イッセー先輩のエッチィィィィッ!」
絶叫が男湯に木霊する。なにしてんだか……。するとこっちを見たエロス一世がおれを驚愕の表情で見る。なんだ?
「ビ……ビ……。」
「ビ?」
「ビックミサイル!!!」
その視線はおれの股間にあった……なるほど。
「格の差だ。」
「Nooooooooooooooo!!!!!」
そんな奇声を発しながら温泉に飛び込むエロス一世。ただそんなに深くないから底に頭をぶつけやがった。あほだ。
「ところでイッセー、ルフト。おまえら女の乳をつついたことはあるか?」
アザゼルが修学旅行のノリのごとく変な質問をしてきた。その言葉に心当たりあるおれは思わずと反応した。その反応を見逃さずエロス一世とアザゼルが視線を向けるが、おれはそらす。
「そうだルフト!お前みんなとエッチなことをしたんだろう!そのときおっぱいを突いたのか!?くそくそ!!!なんでお前ばっかりいつもいい思いを……ブボォ!!!」
肩をつかんでゆらしてきてうっとうしかったので沈めた。しばらくすると浮かんできた。そうだ!おれも聞きたいことがあったんだ!
「おい祐斗!」
「な、なにルフトくん……!?」
話しかけられるとは思ってなかったのか、うろたえる祐斗。なら畳みかける!
「最近リリスの部屋から喘ぎ声が聞こえるんだが……お前したのか!?」
「……!!!な、なにを言って……!」
すると別の方向から声が聞こえた。ん?
「あら、リアス。またバスト大きくなったのかしら?ちょっと触ってもいい?」
「そ、そう?ん……ちょっと、触りかたが卑猥よ。ってそういう朱乃も前よりもブラジャーのカップ大きくなったんじゃないの?」
「前のは多少キツくてもそのままにしていたものだから……。けれど、最近は大きく見せてもいいかなって思えたのよ。見せたい相手がいると、女は大胆になるわね、リアス。」
「そうね同感だわ朱乃。」
「私はお二人ほどないのでうらやましいです……。」
「あらあら、アーシアちゃん。アーシアちゃんだって以前よりも大きくなっているのではなくて?」
「そ、そうでしょうか……?で、でも、レイナーレさんよりも小さいこの大きさじゃ好きになってもらえそうもありません……。」
「ちょ、ちょっとアーシア!なんで私が……!」
「アーシア、聞いた話ではもんでもらうと大きくなると聞いたぞ?こんな風に……。」
「へー。じゃあお姉さまの胸をもんだらもっと大きく……。」
「はぁんっ!ダ、ダメですぅ!ゼノヴィアさん!」
「ミッテルトあなた!」
「リリス大きくなってにゃいか?」
「いえ、そういわれても……。」
「まあもまれてれば大きくにゃるか……。」
「黒歌さん!」
「それに比べて白音は……。」
「なんですか……?」
「なんでもないにゃ!」
《ドババババババババ!》
いつの間にか復活していたエロス一世が大量の鼻血を流していた。鼻血で湯が赤く染まっていく……。
「きたね!でろ!」
風呂の湯から蹴り飛ばすもののそのまま気絶せずに壁をうろうろしだす。なにしようとしているのかもろわかりだ……。
「なんだ、おまえ。覗きたいのか?」
アザゼルがいやらしい笑みでエロス一世に聞く、
「せ、先生!こ、これはその!」
「別にいいじゃねぇか。男同士なんだしよ。温泉で女湯覗くのはお約束ってもんだ。けどな、それじゃスケベとしては二流以下だ。」
スケベに二流もくそもあるのか?
「二流ですか!じゃ、じゃあ、どうすれば一流に!?」
その言葉に考える様子を見せるアザゼル。なんかうすら寒い感じたおれと祐斗はその場から離れようとするが……。
「……そうだな。こんな!」
アザゼルは離れる前におれたちの腕を掴み……。
「感じかなっ!男なら混浴だ!」
振り払う前に放り出す。このやろアザゼル!!!
「おめえをいかせるかエロス一世!」
おれは月歩で空中ではねてエロス一世を男湯に打ち返す。
「ぶへ!?」
「容赦ないね……。」
隣で祐斗も月歩ではねていた。
「あのエロスをこっちに《どごぉん!》いが!?」
祐斗と話をしていたらエロス一世がぶつかってきた。なんで!?男湯のほうを見るとバットを振っていたアザゼルが見えた。
「殺す!!!!!!!!!!!」
そしておれたちはそのまま女湯に落ちた。くそ堕天使が!
「今すぐボコボコにしてやる!」
仕切りをそのまま飛び越えようとするとその前に背中に抱きつかれる。こ、これは!
「ルフト、前たっぷりみせたのにお前はまだ足りないのか?仕方ない奴め。」
「ゼノヴィアか!くっ……!」
力づくで振り払うわけにはいかず、周りを見渡すとエロス一世と祐斗は鼻血を出して倒れていてエロス一世はアーシアと堕天使メイドたちに、祐斗はリリスに看病されていた。つか祐斗!お前経験したであろうくせに、耐性が薄いのか!?
「あらあら……では私は左腕を……。」
「私は右腕にゃ。」
「ずるいわよあなたたち!私は正面からいかせてもらうわ!」
そうこうしているうちに全員に抱きつかれた……ま、まずい気持ちいい……立ちそう……。
《ゴチィィィィィン!!!》
「ごあ……!?」
そんなことを考えていたら……頭を殴られ……いや感触は踵か?踵落としされた……しかも覇気つき……だ、誰だ!?
「…………不埒です……。」
こ、小猫か……。
~ルフトsideout~