ハイスクールD3~悪魔の実の能力者は転生する~   作:NCドラゴン

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ストックが溜まる溜まる。執筆スピードがちょい異常なおれ。


第61話 顔合わせ

~ルフトside~

 

一泊しておれとエロス一世は悪魔文字やら、上流階級、貴族について勉強していた。つかなんで転生して言葉は分かっても文字は読めねえんだ?どうせなら読めるようにしたらいいのに、面倒だな……。その間、リアスたちはグレモリー城観光ツアーに出かけていた。ていうかリリス、なんでお前までいくんだ……?その後観光に行っていたリアスたちと合流し、都市で一番大きな建物だという地下にあるホームのエレベーターに乗り込む。

 

「もう一度確認するわ。何が起こっても平常心でいること。何を言われても手を出さないこと。……上にいるのは将来の私達のライバルたちよ。無様な姿は見せられないわ。」

 

リアスの声にはいつも以上に気合が入っている。ライバルねえ……ソーナみたいなやつらか?そう思っていると目的の階についたのでエレベータから出ると、使用人らしき人がこちらに頭を下げてきた。

 

「ようこそ、グレモリーさま。こちらへどうぞ。」

 

使用人の後に続き、通路を進んで行くと一角に一つの大きな人影と複数の人影が見える。あれは……!

 

「サイラオーグ!」

 

リアスは人影の一人を知っているようだ。あちらもリアスを確認すると近づいてくる。黒髪の短髪で野性的な男。なかなかがっしりしていて、紫色の瞳が特徴的だ。だがおれはそいつには注目していなかった。別の奴を見ていた。

 

「久しぶりだな。白ひげ。」

 

「グララララ……おめえもな魔竜。」

 

そう白ひげエドワード・ニューゲート……いや違った。ニューゲート・セイスムだ。ここにいるとういうことは……。

 

「なるほど。そいつがお前の主か……。」

 

「おおそうだ。こいつは……。」

 

「いい親父。自己紹介ぐらいは自分でやる。」

 

そう言って白ひげを手で制して一歩前にでる男。親父ねえ。相変わらず慕われてるな。

 

「俺はサイラオーグ・バアル。バアル家の次期当主だ。リアスとは母方の従兄妹だ。」

 

バアル家……!魔王の次に偉い大王家か!それにリアスの従兄妹とは……!

 

「久しぶりねサイラオ―グ。それにしてもあなたも将軍(ジェネラル)持ちだったのね……。」

 

「ははは。すまんな。内緒にしてくれと頼まれてな。」

 

「もうそれはいいわ……それよりこんな通路で何をしていたの?」

 

確かに普通はこんなとこで待たないな。

 

「ああ、くだらんから出てきただけだ。」

 

「くだらない?他のメンバーも来ているの?」

 

「アガレスもアスタロトも来ている。あげく、ゼファードルだ。着いた早々ゼファードルとアガレスがやり合い始めてな。」

 

心底嫌そうな表情のサイラオーグ。やりあいとか……血の気が多いなおい。

 

《ドオオオオオオオオオオオオッ!》

 

建物が大きく揺れ、巨大な破砕音が聞こえてくる。なんだ?それがリアスは気になったのか、躊躇いもなく音のしたほうに向かう。

 

「まったく、だから開始前の会合などいらないと進言したんだ。」

 

サイラオーグも溜息を吐きながらリアスの後に続く。そして開いた扉の向こうには、破壊され尽くした大広間が見えた。中央には両陣営に分かれた悪魔達が睨み合っていた。

その陣営は主にメガネをし、青色のローブを着ている美少女の陣営と逆立った緑の髪に、上半身が裸に近い格好で顔や体にタトゥーを入れたチンピラの男の陣営に分かれていた。話を聞く限りメガネがアガレス。チンピラがゼファードルか。話を聞く限りゼファードルが色々言っているみたいだな。……よくあんなので次期当主になれたもんだ。もっとましなのはいなかったのか?

 

「ここは時間が来るまで待機する広間だったんだがな。もっと言うなら、若手が集まって軽いあいさつを交わすところでもあった。ところが、若手同士であいさつしたらこれだ。血の気の多い連中を集めるんだ、問題のひとつも出てくる。それも良しとする旧家や上級悪魔の古き悪魔たちはどうしようもない。……無駄なものに関わりたくはなかったのだが、仕方ない。」

 

説明を終え、首をコキコキと鳴らと、サイラオーグは睨み合う両チームのほうへ歩みを進める。エロス一世が制止しようとするが、リアスが止める。

 

「イッセー、彼……サイラオーグをよく見ておきなさい。」

 

「え?は、はい。でもどうしてですか?従兄妹だから?」

 

……気付いてねえな。

 

「彼が若手悪魔の……。」

 

「アガレス家の姫シーグヴァイラ、グラシャラボラス家の凶児ゼファードル。これ以上やるなら、俺が相手をする。いいか、いきなりだがこれは最後通告だ。次の言動しだいで容赦なく気絶させる。」

 

迫力ある一言。その一言にチンピラは青筋を立てて、怒りの色を濃くする。

 

「バアル家の無能が……!」

 

《ヒュン》

 

一瞬だがオーラのようなものを幻視し、それが一瞬で広がった。

 

《ズォーン》

 

「ああ……。」

 

そのオーラに飲み込まれたチンピラは一瞬で気絶する。……覇王色か。

 

「……No1だからよ。まさか覇王色持ちとは知らなかったけど。」

 

「言ったはずだ。最後通告だと。」

 

「おのれ!」

 

「バアル家め!」

 

チンピラの眷属はどうされたのか分からなかったようだが、主をやられた勢いで飛び出そうとする。

 

「主を介抱しろ。まずはそれがおまえらのやるべきことだ。」

 

チンピラの眷属たちは動きを止め、倒れた主のもとに駆け寄る。

 

「親父!!!」

 

「ん?」

 

聞きなれた声が聞こえたので、そちらを振り向くとエースたちソーナ卷族がそこにいた。どうやら今来たようだ。

 

「親父!話には聞いていたけど親父もこの世界に来てたんだな!」

 

「ああそうだ。お前もこの世界にいるとは……これは運命ってやつか?グラグラグラ。」

 

「おれと親父の絆さ!」

 

「グラララ!そうだな!」

 

「あんたも親父の息子か?」

 

「あ?お前は?」

 

「俺はサイラオ―グ・バアル。俺も親父の息子だ。」

 

「そうか!じゃあおれとは家族みたいなものか!よろしく!」

 

「ああよろしく!」

 

そう言ってさっそく握手しあう二人。すごい早さで分かりあったなあいつら……。

 

「皆さま、大変長らくお待ちいただきました。……皆さまがお待ちでございますよ。」

 

ついに会合が始まるか。さてはて上に立つ奴らは一体どんなやつらなのか……見定めさせてもらうぜ?

 

~ルフトsideout~


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