ハイスクールD3~悪魔の実の能力者は転生する~   作:NCドラゴン

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エース出した途端に感想が一気に増えた。エースパネェ。今回の話でエースらしさを出せれば幸いです。ネタ入れたのでらしくないところもありますが。


第42話 燃え盛る火拳

~Noside~

 

「あなたは一体……?」

 

リアスは緊張した感じでルフトがエースと呼んだ男に問いかける。いくら自分たちの大切な存在を救ってくれたとはいえこの男の力は計り知れなかったからだ。

 

「あ!こいつはどうも戦闘中に失礼。久々にソーナに会いに来たら戦闘の気配がしたのでやって来たおれの名はエース。以後よろしく。」

 

「いえいえ、そんなご丁寧にこちらこそひとつ。」

 

見た目からは想像もつかないような丁寧な返しをされ、リアスも一瞬同じように丁寧に返してしまった。

 

「……って違うわよ!あなたが何者かって聞いてるの!っていうよりソーナってひょっとして……?」

 

「おお。おれソーナの将軍(ジェネラル)……Zzzzz」

 

「「「「「「「「うおい!」」」」」」」」

 

話の途中でいきなり立ったまま寝るそのあまりの自由っぷりのマイペースにルフトを除く全員がエースへと突っ込む。コカビエルすらも一緒になってつっこんでる。

 

「おおわりぃわりぃ寝てた……さて……やるか?」

 

「ふざけるな小僧!!!」

 

そう言って怨嗟の籠った叫びを上げながら光の槍を投げつけるコカビエル。まぁ目の前でいきなり寝たらふざけてると思うし怒るのが当たり前だ。

 

「よっと。大丈夫か?」

 

「……意識は問題無いが、体はロクに動かねえからリアス達のほうに投げてくれ。」

 

しかし光の槍はエースには軽やかに躱される。しかも体がロクに動かないルフトを背負いながら。

 

「分かった。おらよ!」

 

エースはルフトの言葉通りにルフトをリアス達のほうに投げる。そのコントロールは素晴らしいものでそのままリアスの腕の中に……。

 

「きゃっ!?」

 

「ぶも!?」

 

《ボフゥウ》

 

……におさまらず飛んできたルフトの顔がものの見事にリアスの胸にダイブした。

 

「ぶばばくばひぼくぶれ。」

 

「あ、あん喋らないで……。」

 

「ル~フ~トぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!なぜ貴様だけラッキースケベを発動してるんだ!?」

 

「リアス……あなた……!!!!」

 

「……不潔です。」

 

「あはははは……。」

 

「………………。」

 

「お兄ちゃん大胆……。」

 

「ぱぺ。ぼれはひゃんけいひゃいだろう。」

 

「く、くすぐったいわルフト……。」

 

なんとも言えない空気が流れるルフトたち。それはあの男(エース)がルフト並みに強いということを無意識に感じ取ったのだろう。

 

「おのれええええええ!!!!」

 

「よっ、ほっ、とっ。」

 

事実エースはコカビエルの槍を普通に躱す。

 

「おのれ……悪魔ごときが……貴様なんぞ当てさえすれば……。」

 

「なら当てたらどうだ?おれは動かねえから。」

 

「な、なんだと……!?」

 

その言葉にコカビエルの怒りが更に高まる。舐められている。コカビエルはそう感じ取っていた。

 

「後でほえ面かくなーーーーー!!!!!」

 

コカビエルは今まで一番大きな光の槍をエースに投げる。なんの防御も回避もしなかったエースの上半身は光の槍のよって消え去る。

 

「はっ……所詮は……!?」

 

しかし次の瞬間には炎が集まりエースの体を構成して再生する。

 

「まぁこんなもんか。」

 

「ば、ばかな……あれを受けて生きてるとは……貴様はフェニックスか!?」

 

「いや違う。おれは白ひ……じゃなくてソーナの眷族の将軍だ。」

 

「再生した……ひょっとしてあれが……?」

 

「そうだ。あれが悪魔の実の中でも最強種とうたわれる系統……自然系(ロギアけい)の能力だ。」

 

「自然系……。」

 

「そしてあの男の実はメラメラの実……圧倒的な火力で相手を焼き尽くす悪魔の実だ。」

 

「ぬぐおおお!?」

 

「おらおらおらおら!」

 

両手両足を火に変えて肉弾戦を繰り出すエースにコカビエルは光の剣を作って防御するものの、炎の熱までは防ぎきれずその度に火傷していく。さらに隻腕なのがコカビエルを追いつめる。

 

「うら!!!」

 

「ごほう!!!」

 

とうとうエースの拳が腹にぶち当たる。その一撃はほぼ致命傷となった。

 

「(くっ……おのれ……転生悪魔ごときが……)この俺を怒らせるな!!!」

 

「あん?」

 

すると突然上空へ飛び去るコカビエル。羽が半分ないというのにどこにそんな力があるのやら。そしてその手には今までで一番巨大な光の槍が生み出されていた。

 

「いくら貴様といえどもこの大きさ……受けたらただではすまん!たとえよけたとしても、下のグレモリー眷族は終わりだ!」

 

その光の大きさにリアス達も援護しようと構える。

 

「あれは……やばい!皆あれを迎撃して……。」

 

「必要ねーよ。」

 

しかしそれにエースが待ったをかける。

 

「……でも!」

 

「大丈夫だリアス。言っただろ?メラメラの実は圧倒的な火力で相手を焼き尽くすと。」

 

「死ねえええええ!!!!!!!」

 

「火拳!!!」

 

そう言ってる間にとうとうその手に構えた。槍を打ち出すコカビエル。エースは自分の代名詞ともいうべき技を高速で放つ。そして槍と拳は一瞬拮抗し。

 

「ば、馬鹿な……俺の槍が焼き尽くされて……?くっ!!!」

 

あっという間に槍は拳に焼き尽くされ、コカビエルに向かう。コカビエルはとっさに自分にもてる全力で光の盾を出すものの、それも数秒で燃やされる。

 

「な!?ぐおおおおお!?」

 

コカビエルは翼を使い体を防御する。時間にして数秒。それがコカビエルには永遠に近く感じられ、そのまま耐えきる。

 

「た、耐えきった……。」

 

「火拳……」

 

「!」

 

しかしエースは先ほど放った拳とは逆の方を逸らしていた。

 

「‘双鎚’!」

 

「2発連続だとぉぉぉぉぉ!?」

 

2発目の火拳はなんの防御もできずにもろに直撃する。1発目を耐えられたこと自体、奇跡に近かったもののため、2発目が耐えきれる訳がない。

 

(堕……天使……こ……そが……さ……い強……。)

 

そのままコカビエルは欠片も残らず焼き尽くされた。それと同時に校庭に描かれていた魔方陣も消え去る。

 

「あのコカビエルが……殆ど何もできないなんて……!」

 

「驚いたな。もう既にやられていたか。」

 

「「「「「「「「!!!」」」」」」」」

 

上空から聞こえたその言葉に全員が一斉に空中を見る。空から一直線に伸びる白い閃光が闇夜を切り裂きながら落ちてくる。しかしそれは地面スレスレで止まる。

 

「な、何だ左手が熱い!?」

 

「あれは……!」

 

それは白き全身鎧を身に纏い、体の各所に宝玉らしきものが埋め込まれ、顔まで鎧に包まれ、その者の表情は窺えなかった。背中から生える八枚の光の翼は闇夜を切り裂き、神々しい輝きを発している。その男は。

 

白い龍(バニシング・ドラゴン)……。」

 

「あいつが……!」

 

イッセ―の持つ赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)と対を成す白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)の持ち主。

 

「我が名はアルビオン。」

 

赤と対を成す男だ。

 

~Nosideout~




火拳‘双槌’
エースの代名詞、火拳を二連続で放つ技。

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