ハイスクールD3~悪魔の実の能力者は転生する~   作:NCドラゴン

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原作通りの禁手です。ただちょっと技を追加しました。


第39話 禁手

~ルフトside~

 

「バルパー・ガリレイ……あなたを滅する!第二、第三の僕たちを生み出さないためにも!」

 

祐斗の目にはさっきまで憎しみがない。乗り越えたのか……大した奴だな。

 

「ふん。研究に犠牲はつきものだと昔から言うではないか。ただそれだけの事だ。」

 

シーザーと一緒でむかつくなこいつ。犠牲がつきものならてめえがその犠牲になれ。

 

「木場ぁぁぁぁぁぁぁぁ!フリードの野郎とエクスカリバーをぶったぎれえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

「イッセーくん……。」

 

「お前はグレモリー眷族の!騎士(ナイト)で俺の仲間だ!ダチなんだよ!あいつ等の無念晴らしてやれぇぇぇぇぇ!!」

 

「祐斗!決着を付けなさい!あなたは私の騎士だからエクスカリバーごときに遅れは取らないはずよ!」

 

「祐斗くん!信じてますわ!」

 

「……祐斗先輩!」

 

「祐斗さんファイトです!」

 

「祐斗!前に進むために……斬れ!」

 

「祐斗さん……。」

 

「リリスちゃん……。」

 

「頑張って!」

 

「……ああ!」

 

そう言って手を上に構える祐斗……構えた手に力が集まってるのが分かる。

 

「僕は部長の!仲間の!僕を愛し僕が愛する人を守るための剣となる!魔剣創造(ソード・バース)!僕の思いにこたえてくれ!禁手(バランス・ブレイク)!!!」

 

構えた木場の手に、神々しく、それでいて禍々しいオーラを持った剣が現れる。つか祐斗どさくさに紛れてとんでもないことを言わなかったか?

 

「祐斗さん/////」

 

リリスがすっかり赤面になって。もしこれでリリスじゃないって言ったらぶん殴ってやる。

 

禁手(バランス・ブレイカー)双覇の聖魔剣(ソードオブ・ビトレイヤー)。聖と魔を有する力と、同志たちの無念の思い。そして我が信念の太刀。その身で受けるがいい。」

 

そう言って一瞬で駆け出す祐斗。

 

「しゃらくせえ!」

 

《ガキィィィーーン!!》

 

自身に目掛けて走って来た祐斗の聖魔剣の斬撃を、いかれ神父は右手に持っていたエクスカリバーで辛うじて受け止めたが、受け止めると同時にエクスカリバーを覆っていたオーラが、祐斗の持つ聖魔剣によってかき消されて行く。

 

「ッ!!本家本元の聖剣を凌駕するのかよ!?その駄剣が!?」

 

「それだけじゃないね。所詮君みたいなやつじゃその聖剣の力は使えない。認められてないんだよ。」

 

「ふっざっけっんっな!ならこれはどうよ!?」

 

するといかれ神父は大きく距離を取り、剣を伸ばす。ツインテが使っていた能力か。

 

「おまけにこれを組み合わせてやんよ!」

 

すると剣の先端が消えた。別の剣の力か。だが……。

 

「ふん!」

 

《ギギギィン!》

 

祐斗は枝分かれしていた聖剣を全てさばく。まぁ当然だな。あれだけ無駄に殺気丸出しなら覇気を使わなくても分かる。

 

「なんっでっさぁぁぁぁぁ!?」

 

「いいぞ、そのままだ。」

 

驚愕するいかれ神父と祐斗の間に横からゼノヴィアが割り込む。左手に聖剣を持ったまま空いた右手を宙に仰ぐ。一体何をするつもりだ?

 

「ペトロ、バシレイオス、ディオニュシウス、そして聖母マリアよ。我が声に耳を傾けてくれ。」

 

何か唱えていたと思ったら空間から剣を引きずり出す。なんだあのオーラは……?確実に祐斗の聖魔剣を上回ってるぞ。

 

「この刃に宿りしセイントの御名において我は解放する……デュランダル!」

 

デュランダル!おれのいた世界でも屈指の名刀と同じ名前!

 

「デュランダルだと!?」

 

「貴様、エクスカリバーの使い手ではないのか!?」

 

これにはバルパーもコカビエルも驚愕する。

 

「残念ながら私は元々からデュランダルの使い手でね。エクスカリバーを兼任してただけだよ。」

 

「だが、私の研究ではデュランダルの域には達していないはず!」

 

「だろうね。ヴァチカンでも人工のデュランダル使いはいない。」

 

「なら何故……!」

 

「私は人工ではなく、デュランダルに祝福された天然物さ。」

 

ほー。そうだったのか。

 

「デュランダルは想像を遥かに超えた暴君で触れた物は問答無用に斬り刻む。私の言うことも聞いてくれない故に異空間へ閉じこめておかないと危険極まりない代物だ。」

 

そう言いながらゼノヴィアはデュランダルをいかれ神父に向ける。

 

「さて、フリード・セルゼン。お前のおかげでエクスカリバーとデュランダルの頂上決戦が実現する。一太刀で死んでくれるなよ?そうなっては面白くないからな。」

 

無理だな。所詮相手があれじゃな……。

 

「そんなのアリですかぁぁぁぁぁぁ!?ここにきてまさかのチョー展開!そんな設定いらねえんだよクソビッチがぁぁぁぁぁぁ!」

 

いかれ神父は再び透明した剣を枝分かれして襲わせる。殺気はそのまんまで。成長しないな。予想どおりゼノヴィアはデュランダルを片手で一振りするだけで金属の砕ける音が響いた。折れた枝別れのエクスカリバーが姿を現し、デュランダルからの剣風で校庭の地面が深く抉れる。すげえ威力だな。

 

「所詮はきさまみたいな下種の扱う聖剣……デュランダルの相手にもならなかったよ」

 

ガッカリしたようにゼノヴィアが呟く。

 

「マジかよマジかよマジかよ!伝説の聖剣ちゃんが木端微塵の四散霧散かよっ!こいつぁひでえっ!やっぱ折れた物を再利用するのがいけなかったんでしょうか!?人間の浅はかさと教会の愚かさを垣間見た俺様は成長していきたい!」

 

無理だろうな。だって……。

 

「喰らえ!」

 

お前はここで祐斗の手で終わるから。ん?覇気が聖なるオーラと魔のオーラを刀身に込めて刀身が灰色になっている……。何をするつもりだ?

 

「覇気により聖と魔のオーラを完全に刀身に込めた一撃!対消滅剣(デリート・ソード)!!!」

 

神々しさも禍々しさもなくなった?それをみたいかれ神父が祐斗の一撃をチエクスカリバーで軽く受け止めようとする。だが……。

 

「はぁ……?」

 

それは一切の抵抗もなく、後ろの校舎ごとエクスカリバーといかれ神父を切り裂く。おいおい……威力だけなら前の世界でも有数の剣士並みの斬撃だぞ……。

 

「見ていてくれたかい? 僕らの力はエクスカリバーを越えたよ。」

 

お前最後にどすごい技を使いやがって……さて……あいつもそろそろくるか?

 

~ルフトsideout~




オリジナル技
対消滅剣(デリート・ソード)
覇気により聖と魔の力を刀身に完全に込めた技。持続時間は二秒だが、その一撃は凄まじい威力をほこる。

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