ハイスクールD3~悪魔の実の能力者は転生する~   作:NCドラゴン

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あれ……?この時期忙しいのに何で指が進むんだろう?ということで連日投稿です。


第37話 狂人のやばさ

~イッセーside~

 

イッセーだ。あの後アーシアの神器(セイグリット・ギア)で何とかルフトとイリナの腕は繋がった。神経を繋ぐには時間がかかるので暫くは腕を動かしづらいということだが、ルフトは生命帰還で完全に神経を繋げて自由に動かせるらしい。つくづくすげえな。アーシアはルフトとゼノヴィアから相手のことを聞いてけっこうショックを受けちまった。どうやら教会の間では有名な人らしい。俺たちは勝手に行動したということなのでこの事件が終わったら罰を与えるらしい。怖い!因みに何で後かと言うと今はソレどころじゃないらしい。

 

「話してくれるかしら?あなたの腕を斬った男のことを?」

 

今部室には俺たちオカルト研究部のメンバーだけではなく、ソーナ会長たち生徒会メンバー、さらにはゼノヴィアもいる。ゼノヴィアにはすでに転生した人間のことを教えてある。そうしたらジンエの前世がどんなものか知りたいということなのでこうなった。イリナはまだ気絶しているので部屋にはいるが実質不参加だ。

 

「ジンエ……倭の国出身の侍でありながら、あまりにも人としても侍としてもそぐわぬ存在で国を追われた男……奴は海賊船11隻、海軍船9隻を沈め島2つを壊滅寸前まで追い込んで、懸賞金6億(ベリー)が付けられた。おれが生前相対した犯罪者の中でも1、2を争うほどの存在だ。(白ひげを除いてな。)」

 

「そんなに……!」

 

やべえよ。戦闘狂って奴か!?

 

「そんなにやばいのなら、何故今まで目立たなかったの?人を殺していてもおかしくないのに。」

 

そうだよな。殺人犯として有名になってるだろう?

 

「奴はあくまで強い奴を殺すことを目的としていた。この世界じゃ強い奴はほとんどいないからな。」

 

そうか……強い奴しか殺さないから弱い奴には興味を持たないのか。

 

「奴は強い奴にしか興味を持たない。少しは変わったようだが、根は変わってない。」

 

「だからあの方は我々を鍛えたのか。自分が殺すに値する実力にするために……。」

 

……まるで家畜みたいな扱いだな。

 

「その通りだろう。といっても、前世に比べればましだが。」

 

「それでもましなのかよ!?」

 

前世どんなんだったんだ!?

 

「前世は弱い奴に本当に興味がない。弱い奴の存在自体、奴は認識はしても判別しない。例え弱い奴が弱い奴を殺そうと本当にどうでもいい。実際とある島で向かってきた弱い海賊を、一太刀で島の住人ごと切り払った奴だ。」

 

「「「「「…………。」」」」」

 

なんだよそれ……やばいにもほどがある!人としても侍としてもそぐわないというのはそういうことか!

 

「だからまだましになったほうだ。」

 

「……あの方は……そんなお方だったのか?」

 

ゼノヴィアがショックを受けたのか弱弱しく聞いてくる。

 

「ああそうだ。ところでゼノヴィアとアーシア。おれからも聞きたいことがある。」

 

そう言ってルフトはゼノヴィアとアーシアに質問をしだす。

 

「奴は今までどんな人生を歩んできた?」

 

「……あの方は幼少のころから神童と呼ばれ、9歳のころに教会に入り、わずか1年でヴァチカン法王庁直属のエクソシストになり歴代最年少の10歳でエクソシストとなった超天才児。」

 

「…………。」

 

フリードよりも若い時になったのか。

 

「あの方は魔力とは全く違う力をもっていて教会の方々はそれを神が与えし力。神力と呼びました。……それがルフトさんたちの言う覇気とは思いませんでしたけど。」

 

……だから名前は違うのか。

 

「以来あの方は数多くの騎士を育て、さらには数多くの悪魔や魔獣を葬って最後には仲間を逃がすためにSSランク級のはぐれ悪魔3体と戦い。その戦いで行方不明となった。……今から5年前の話だ。当時は英雄が消えたとして多くの教会騎士が涙を流した。」

 

「「「「「…………。」」」」」

 

改めて俺たちは相手の規格外さを認識した。SS級って確か……上級悪魔から最上級悪魔クラスじゃなかったっけ?

 

「……本当にやばい相手ね。ルフト?あなたは勝てるかしら?」

 

「勝てないとはいわんが、まず無傷ではすまないな。」

 

……。

 

「おれ自身前世で死んだときよりは強くなってるが、いかんせんこの世界の強者とは経験不足だ。それに比べ奴も相当鍛錬した上に悪魔や魔獣とも数多く戦ってるんだ。まず無傷で勝てるとは思えん。(それにあのときとっさとはいえ、鉄塊と覇気で強化したおれのうでを覇気で強化したとはいえあんな鈍で斬り裂いたんだ。魔力は感じなかった。奴は間違いなく。アレ(……)を使えるだろう。それを加味すれば……負けてもおかしくはないな。)」

 

ルフトがここまでいうなんて……。

 

「それに時間もあまりないな。ことが起きるのはおそらく今夜だ。」

 

「えっ!?どういうことよ!?」

 

部長がルフトにつめよる。なんでわかったんだ!?

 

「奴は今夜までに腕を治しとけと言った。ならば今夜何かをする。確実にだ……。今夜は全員ここにいたほうがいいだろう。」

 

「じゃあ私はお母さんに連絡を入れるよ。」

 

「おう。ただしここに敵が襲ってくるとはいうなよ?」

 

「なんでだ?」

 

「……おそらく確実にこっちにきようとするからな。親父だけならまだしもお袋は確実に足手まといだ。」

 

「ああ~納得だ。」

 

あの人どう考えても戦えるキャラじゃないからな。

 

「とりあえずオカルト研究部でお泊り会すると伝えておけ。(もっともお袋は鍛えれば確実に親父をあっという間に超えるだろうな。)」

 

「じゃあ私は……。」

 

「お前は家で親父とお袋を守ってくれ。」

 

「え~私だって……。」

 

「お前オカルト研究部員じゃないだろう?」

 

「ガーン!ひどいにゃあぁぁぁ!」

 

そう言いながら走り去っていく黒歌さん。どうやらショックだったようです。まぁ確かにそうだけど。

 

「ならば私は将軍(ジェネラル)の彼に早めに来させるようにします。それと学園に結界を張っておきます。」

 

「頼むわよソーナ。」

 

「……あまり期待はしないでくださいね。自由人ですから連絡がつくかどうかもあやしいですから。」

 

そう言ってソーナ会長は自分の眷族を伴って部屋から出る。ソーナ会長の将軍……本当に一体どんな奴なんだろう?

 

「さて……全員体調をベストコンディションに整えておけ。さすがにコカビエルと戦う余裕はおれにはないだろうしな。ところでお前はどうする?」

 

そう言ってルフトは俯いているゼノヴィアに聞く。

 

「私は…………私の任務はエクスカリバーを回収することだ。」

 

「……そうか。まぁいいだろう。じゃあおれは仮眠でもとっておく。……今夜は覚悟しておけよ。」

 

そう言ってルフトは部屋をでる。最後に残した言葉に俺たちは気が重たくなるのだった。

 

~エロス・スケベ・へたれ・お馬鹿一世sideout~

 

2度ネタやめい!


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