ハイスクールD3~悪魔の実の能力者は転生する~ 作:NCドラゴン
~真一side~
「……後始末は終わったし、そろそろ教えてくれないか?ルフト?」
あの後クロスの連中の始末を終えた俺達はルフトの見せた圧倒的な力について話を
聞こうとした。ルフトの力は魔力を一切使用していなかった。つまり純粋な身体能力だという事だ。そしてなによりルフトは相手を傷付けることに躊躇いはなかった。しかも子供特有の
無邪気な残酷さではなく、しっかりとした覚悟からくるものだった。……戦ったことのないルフトが得られるものではない。
「……話しても構わないが、到底信じられる話しじゃないぞ?」
「……一体どんな話しだというんだ?」
大抵の話なら受け入れる自信があるぞ?
「……おれは一度死んで生まれ変わった人間だ。」
「……は?」
~ルフト説明中~
ルフトの話は悪魔に関わったことのある俺でもって受け入れにくいものだった。
「海軍……海賊……偉大なる航路……悪魔の実……そんな世界があるなんて。」
「ルフトが大人びていた理由はそれだったのね……。」
「ニィチャンすごーい。」
だがアリスの言うとおり、ルフトが昔から不自然な程大人びていた。そう考えていたら納得だな。ん?待てよ……?ルフトが昔から大人びていた理由がそれなら……
「ルフト貴様……!」
「……何だ親父?」
その考えに至った俺はルフトに掴みかかる。貴様幼い頃から意識があったと言うことは……
「アリスのおっぱい吸ったこともおぼえてるのか!?許さんぞ!アリスのおっぱいは俺だけのものだ!」
「何を気にしてる!?」
「ごふぅ!?」
《どご!》
空いていた腹を思いっきりぶん殴られる。い、痛い!
「ル、ルフト……?もう少し手加減してくれても……?」
「手加減してるに決まってるだろ?今のおれでも本気で殴ったら腹貫通するっての。」
こ、これで手加減なのか……。
「それにしても普通は恐がるとかするだろう!?」
何を言ってるんだこの子は……?
「そんなことよりお前がアリスの胸を吸っていたことの方が重要だ」
「そんなことって……!」
「第一、お前は俺の息子。恐がる理由なんかない!」
そう言ったらルフトが驚いた顔をして顔を背ける。……どうしたんだ?
「ニィチャンお顔真っ赤だよ?」
「う、うるせえ///!」
何だ……照れてるのか。
「可愛い!ルフト可愛いよ!」
「わぷ!?なにすんだよ!?お袋!?」
そう言って抱きつくアリス……。
「リリスも抱きつくー。」
「リリスもか!」
……もしルフトがいなければ、俺達は死んでいた。しかもこれまで俺達に対して一線を引いていたルフトと分かり合えた。この巡り合わせに、俺は特に敬ってもいない神に感謝をした。
「だがそれでも!やっぱりむかつくんじゃあ!」
「あんたは最後までそれかい!」
~真一sideout~