ハイスクールD3~悪魔の実の能力者は転生する~ 作:NCドラゴン
~ルフトside~
「着いたわね。」
リアスの案内で来た場所は大量の生物がいる気配がする森だった。……強さはピンキリだな。強い奴は
「ここは使い魔の森よ。ここで私たちは使い魔を手に入れたのよ。」
使い魔の森か……たしかにこのピンキリ具合なら選り取り見取りだな。だが
「そのまんまなネーミングセンスだな。」
「わ、わたしが付けたわけじゃないのよ!」
……どうやらリアスもそう思っていたみたいだな。
「それを言うなら悪魔の実の名前も同じようなものじゃないですか?」
「……………………。」
……否定できん。
「と、とりあえずさっさと行くか!」
「そ、そうね!」
「……二人して逃げた。」
小猫毒舌だな!……ん!?
「しっ!」
「ゲッポばぜ!?」
「「「「ええええ!?」」」」
なんか背後にいきなり現れる気配があったから反射的にぶん殴っちまった。リアスたちが叫んでいるところを見ると知り合いか。
「リアス誰だこいつ?」
「ええこの人は……」
「俺の名前はマダラタウンのザトゥージ!使い魔マスターを目指して修行中の悪魔だ!」
「…………。」
頑丈だなこいつ……もう復活したのか?
「ザトゥージさんあなた何故ここに?今日は忙しいから案内はできないんじゃなかったの?」
「おうそのことなんだけどさ、最近新種の魔物がここらへんで暴れてて困ってんだよ。」
「新種ね……。どんな奴なんだ?」
「おうそいつは……って人間?何でここにいんだ?」
「いいから説明しろ。」
「おうそいつは……」
「ブォ!ブォ!ブォォォォォ!!!」
「げぇ!?ここまできやがった!?」
森の奥から現れたのは、体が傷だらけの巨大な六本足のマンモスだった。こいつの位置は分かっていたが、もう来たのか。意外と速いな。
「こいつが新種の魔物、マンモスデンスだ!並みの上級悪魔を上回るパワーとその巨体に似合わない俊敏さを持つマンモスだ!速く逃げろ!踏みつぶされる!」
……こいつでいいか。
「って人間何してんだよ!?」
「こいつで
「人間が勝てるわけねえだろ!さっさとしろ!」
「うっせえ!」
「……!?《ブクブクブク》」
ちょっと頭にきたから覇王色の覇気で気絶させてやった。まぁいいか。
「さて、覇気の説明するから良く見ておけよー。」
~ルフトsideout~
~リアスside~
「さて、覇気の説明するから良く見ておけよー。」
「……とうとう覇気の説明がされるのね。」
この状況で私は落ち着いていた。本来なら逃げるべきだが、私はそうしなかった。私には何故かこのマンモスの力が少しだけ分かる。このマンモスは昨日戦ったティーガより格下だ。そのティーガを圧倒したルフトに勝てるわけがない。
「覇気は昨日説明した通り 全世界の全ての生物に潜在する。だが引き出すのは容易じゃねえ。大半の人間は気づかないまま、あるいは引き出そうにも引き出せず一生を終えるもんだ。覇気を扱うには疑わぬこと。それが強さだ。見てろ。覇気の力は大きく分けて二種類存在する。」
そう言うとルフトはマンモスに背を向けて目を瞑る。あれじゃあ……!
「危ない!」
「大丈夫だ。マンモスは鼻でおれの頭を右から狙っている。」
そうルフトが言うと、まるでルフトの言葉に合わせるかのようにマンモスがルフトの頭を右から狙う。しかしルフトはその攻撃をゆったりとした動きでかわす。
「今の動き……見切りってレベルじゃない……!予め相手の攻撃が当たらない位置に避けるなんて……!」
「相手の動きをより強く感じる力、これが見聞色の覇気だ。これを高めれば視覚に入らねえ相手の位置や数、次の瞬間相手が何をしようか読み取れる。」
ルフトが説明している間もマンモスは攻撃をしかけてくるが、その全てをルフトは意にもかいさず交わす。すごい……!
「次は武装色の覇気。見えない鎧を纏うイメージを持て。」
マンモスはじれったくなったのか今度は足で押しつぶそうとする。
「ふん!」
「ブォォォォ!?」
《ズガァァン!》
けどそれを掌底で弾き飛ばした。あの巨体を浮かすなんて……。
「より固い鎧は当然攻撃力にも転じる。更にこの力は武器に纏わせることもできる。」
そう言うとルフトは地面に落ちている石を拾う。その間に痛みが抜けたのかマンモスが今度は牙で突こうする。でも……
「ふん!」
《ギィイン!》
石で受け止めた。石にはヒビ1つ入っていない……。
「ちなみに武器だけじゃなく、魔力にも纏わせることもできる。」
「え、それ本当!?」
「ああ、魔力もおれからしてみれば武器みたいなもんだ。実際黒歌もそうやって使ったこともあったしな。」
その言葉に黒歌の方を見ると同じぐらいの魔力の球を二つそこらの木にぶつける。片方は木に穴を開ける程度だがもう片方は木をなぎ倒し裏にあった石を粉砕する。同じぐらいの魔力球であんな威力の違いが出るなんて……!
「この武装色の覇気が
……自然に干渉できるなら、魔法にも有効な気がするわね。
「見聞色、武装色。この2種類が覇気の力だ。だが世界にはごく稀にこんな覇気を扱える奴がいる。」
「ブォブォブォォォォ!!!」
「「「「!!」」」」
いつの間にか大量のマンモスが集まっていた10や20どころじゃない……50以上はいる……群れだったのね!
「くっ……流石にこの数はルフトでもきつい筈……!みんな行くわよ!」
「「「はい!」」」
「大丈夫だにゃ。」
加勢しようとする私たちを黒歌が止める。何故!?
「お兄ちゃんには特別な覇気があります。」
「特別な覇気……ですか?」
「はい、お兄ちゃんのセリフを借りるなら……雑魚が100万匹いようが無駄な覇気です。」
そうこうしている間にもマンモスの群れが突進してくる!
「…………!!!」
《ブゥゥゥゥン》
「「「「!」」」」
「ブォ…………ブォ……ブォ。」
《ドズスス―ン》
「「「「……」」」」
何今のは……?何もしていない筈なのに。マンモスの群れが一瞬で気絶した……。
「これが数百万人に一人、選ばれたものしか扱えぬ覇気……相手を威圧する力……覇王色の覇気!」
……さっきザトゥージさんを気絶させたのもこの力ね。
「この世で大きく名を上げる様な人物はこの力を秘めていることが多い。」
……すごい人が持っているのね。
「だが覇王色の覇気だけは他の2色と違い、コントロールすることは出来ても鍛え上げることはできない。これは使用者の気迫そのもの……本人の成長でのみ強化する。」
「本人の成長のみですか?」
「そうだ。本人が成長すればおのずと覇王色の覇気も強化されるだろう。もっとも先に言ったとおり数百万人に一人選ばれたものしか使えない覇気だ。恐らく日本でこの覇気を使える奴は20数人だろう。」
「それは相当限られてるわね。」
(最も、恐らくリアスは扱えるだろうな。)
「どうする?覇気を扱いたいなら修行させてやるが?」
「もちろん受けるわ。」
「私も受けさせてもらいますわ。」
「僕ももっと強くなりたい……受けさせてもらう。」
「私も……」
「いい返事だ。んじゃ明日から早速修行だ。」
「「「「はい!」」」」
~リアスsideout~
リアスに覇気の詳細を実演して見せたルフト。オカルト研究部の修行の成果は……!?そしてルフトはその様子を見て決断を下す!