ハイスクールD3~悪魔の実の能力者は転生する~   作:NCドラゴン

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今年初めて風邪引きました……おまけに下痢でしたからろくに眠れませんでした。


第9話 返事と力の一端

~Noside~

 

「保留で。」

 

「私は断るにゃ。」

 

「即答!?黒歌はまだ分かるけど保留で即答って何!?」

 

普通即答するときはYesかNoであるのだが、保留で即答というのはなかなかない。

 

「いや確かに眷族になれば、悪魔化して強くなれるがおれは暫くは自分自身で鍛えたい。だから暫くは保留ね。」

 

「そう……少し残念ね。ならせめて私たちの部活に入ってもらいたいのだけど。」

 

「それならいいが……何部だ?」

 

「オカルト研究部よ。」

 

部活名を聞いたルフトの顔がしかめる。

 

「あら……どうしたの?」

 

「いや存在自体が悪魔(オカルト)なのに調べてどうすんだと思っただけだ。」

 

「別にいいでしょう?これは私の趣味よ。」

 

「すまんすまん。ああそうだ黒歌。」

 

「何だニャ?」

 

「お前は今日はこいつらと一緒にいれよ。久々に会った妹の白音とつもる話もあるだろうし。」

 

「いいのかニャ?」

 

ルフトが黒歌に声をかけたと思ったら、黒歌に残るように気遣う。どうやら白音と一緒にいたがることを見抜いていたようだ。

 

「お袋等にはおれから言っておくよ。だから遠慮すんな。」

 

「で、でも白音やこの人たちが良いというか―」

 

「わたしは……構いません。久しぶりに黒歌姉さまとお話しがしたいです。」

 

「わたしも構わないわ。」

 

「じゃあ……お邪魔させてもらうにゃ。」

 

「んじゃおれはこれから帰るか……あ、そうそうグレモリー。」

 

「何かしら?後私のことはリアスで構わないわ。」

 

「覇気の実演するのにいい場所を見繕ってくんねえか?それなりにつよい動物が居る所がいい。」

 

「いきなり難しい事を言ってくれるわね……。でも分かったわ。見繕っておくわ。」

 

「サンキュー……んじゃ。」

 

そういってその場を去ろうとし、反転するルフト。

 

「ああそうだリアス……おれの返事は保留で構わねえからちゃんと考えといてくれよ。」

 

この後ルフトが去り際に残した天然爆弾により、一人の少女がげんなりとした目に合ったことは想像に難しくなかった。

 

~翌日放課後~

 

「さて……行くか……確かあいつらのいる場所は……ORZ場所聞いてなかった。」

 

部室の場所を聞き忘れていたルフトがその場に手とひざをつく。ただし放課後とはいえ教室なので相当目立つ。(元から目立っているが。)

 

「まぁ見聞色の覇気を使えば分かるか……。」

 

そう言って見聞色の覇気を発動させるルフト。

 

(……これは旧校舎か?だが生徒会役員室にも集中しているな。そこは後で聞くか。ん?なんだ一か所だけ何も感じない?これはいったいなんだ?この空間だけ感じないというのはちょっとおかしいな……これも後で聞くか。)

 

そう思いながら教室を出ていくルフト。ちなみに数分後……

 

「竜成ルフト君はいるかい?」

 

「竜成君ならさっき帰りましたけど?」

 

「……え?」

 

こんな会話が教室であったそうな。

 

~Nosideout~

 

~ルフトside~

 

「はいるぞ~。」

 

「あれルフト?……良いわ入って来て。」

 

部室らしきところに入る。因みノックはしてるぜ?

 

「お邪魔~?どうしたリアス?そんなにげっそりして?」

 

何かあったのか?

 

「……誰のせいだと思ってるの?」

 

「?」

 

「……ところであなただけ?祐斗はどうしたの?」

 

「いや、よくよく考えれば場所聞いてなかったからな。お前の気配を感じ取ってきた。祐斗はしらね。」

 

「はぁ……気配を感じ取ったなんて……祐斗はあなたを迎えに行かせてたのに……。」

 

ああそういや祐斗の気配、学校の中を彷徨ってやがんな。

 

「まぁ連絡とればいいだろう。ところで黒歌と朱乃とし……小猫は?」

 

「小猫は中学生よ。だから黒歌が迎えにいったわ。朱乃が授業中に寝ていたから注意を受けているわ。」

 

「寝ただけで放課後注意を受けんのか?高校はきびしいんだな。」

 

おれは中学校のときしょっちゅう寝てたが特に注意なんて受けなかったぞ。

 

(実際は一日中ずっとニヘラと笑っていたから先生方に大層心配されていたからなんだけどね……。)

 

「ところで何も感じない空間があったのだが……あれはなんだ?」

 

「(そんなことも分かるの!?)……その部屋は封印されていてね。そこには私のもう一人の眷属がいるのよ。」

 

「封印って……その眷属はいったい何をしたんだ?」

 

「……ちょっと能力に問題があってね。」

 

「ふ~ん……と、この気配は?黒歌と小猫と……リリスも一緒か。」

 

「リリス?誰のことなの?」

 

「ああ、おれの1つ下の妹だ。」

 

「……もしかしてその子もあなたやティーガと同じ転生者……?」

 

「いや違う。リリスはこの世界の人間だ。」

 

「そう……。(ということは普通の人間なのかしら?)」

 

「ん?もうそろそろだな。」

 

「やっほー。来たよお兄ちゃん。」

 

「意外と早かったな。黒歌、リリス、小……猫?」

 

入ってきたのは3人だったが、何故か小猫はきらきらした目で手に持っている串焼きを見つめている。こいつは……!

 

「とうとう……とうとう買えました!串焼き‘で~かい!’の裏メニュー!(ハイパー)DX(デラックス)ジャンボ巨大サイコロステーキ串焼き!ああ……噂通りの味と食べ応え……!これでお値段が500円なんて信じられません!」

 

「小猫ちゃんも食べたいって話だから、お兄ちゃんの分と合わせて買ったよ。はいお兄ちゃんの分。」

 

「お、サンキュー。」

 

リリスから串焼きを受け取る。つーか小猫キャラがぶれすぎ。

 

「しかし小猫は喰ったことはなかったのか?相当好きらしいが……ああなるほど。ちっこいせいで小学生と間違えられたのか。」

 

「自分で質問して自分で完結しないでください!わたしだって相当苦労したんですよ……?」

 

「分かった分かった。おれが悪かった……ん?祐斗が来たか?」

 

「そうっぽいにゃ。」

 

「本当に悪魔の気配って変わってるんですね。」

 

(ルフトや黒歌だけじゃなくこの子まで……!覇気ってのは相当すごいのね。)

 

「……あれ?お兄ちゃん。別の誰かがすごい勢いで来てるよ?」

 

「本当だな。この気配は……朱乃か?」

 

(一刻でも早くルフトにあうつもりかにゃ?)

 

「あ。先に来てた気配の人が追い抜かれた。」

 

「追い抜かれただけじゃねえな。多分突き飛ばされたな。」

 

(朱乃……)

 

朱乃の気配が祐斗の気配に近づいた途端に祐斗の気配が弾き飛ばされたように移動して止まったからな。弾き飛ばされたんだろう。

 

「はぁはぁはぁ……。ただいまきましたルフトさん!」

 

なぜかおれを名指しで宣言。この部屋の主ってリアスじゃなかったか?

 

「ぐうぅぅぅ……騎士(ナイト)であるぼくより速いなんて……。」

 

多少遅れたが、全員そろったな。

 

「よし、それじゃあリアス。いい場所に案内してくれないか?」

 

「分かったわ。それじゃあ早速行きましょう。あなた達にはこれを。」

 

そう言っておれとリリスと黒歌に札のような物を渡す。なんだこりゃ?

 

「これは……転移札ですか?」

 

「ええそうよ。私の魔法陣は私の眷属しか移動できないから。」

 

はぁーん?さっぱり分からんな。

 

「じゃあ向こうで会いましょう。」

 

そういって転移するリアスたち。おれらも行くか。

 

~ルフトsideout~




4月2日修正。

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