ハイスクールD3~悪魔の実の能力者は転生する~ 作:NCドラゴン
プロローグ ルフト転生する
ここは時代の節目となる戦場の跡地……
その場所で戦っている者達がいた。
「ウォーターカノン!」
竜が擬人化した姿を思わせる青年ルフトと、
「フッフッフ。届かねえな。」
常人より遥かに大柄でサングラスかけた男、ドフラミンゴ。
ルフトの放った水の大砲とも言うべき塊は、ドフラミンゴの前で突如細切れになり、威力を落とす。
「クソッ!こんなにもあっさりと……!」
「フッフッフ。やはり威力が落ちてやがんな。まぁ無理もねえか。さっき白ヒゲからきついやつを何発も食らったからな。むしろそのコンディションでおれのパシフィスタを全部ぶっ壊したのは驚きだな。」
そう言う2人の周りには事切れたパシフィスタが5体も横たわっていた。
「(……ドフラミンゴの言うとおりだ。このままじゃ勝てねえ。せめて情報を引き出さねえと。)……ドフラミンゴ。一体何者だ?貴様のバックにいるのは?パシフィスタは海軍の新兵器だ。それをてめえに渡すことは普通じゃ出来ねえ……出来るとしたらセンゴク元帥ぐらいだ!(だがセンゴク元帥は有り得ないな。)」
そうルフトが問い質すとドフラミンゴはニヤリと笑い人差し指を上に立てて返答する。
「いや……もっと上だ。」
「……世界政府か!」
「フッフッフ。そうだ。」
「だとしたら……おれを狙う理由も、貴様がJOKERだからか!?」
「フッフッフ。当たりだ。この戦争に乗じておれに疑いを持っている奴は全員殺しておけとお達しがあったもんでな。お前が最後だよ。魔竜ルフト。」
「だったら……ここで貴様を潰す!ハイ・ウォーターカノン!」
先ほどよりも巨大な水玉が放たれるものの、
「効かねえって言ってるだろ?」
ドフラミンゴの前で虚しく霧散していく。しかし視界が開けた先にはルフト
遠くに行っていた。
(パシフィスタも居ない今なら逃げ切れる!速くこの情報をセンゴクさんとガープさんに……!)
しかしルフトの体は次の瞬間にバラバラになる。
(な……?一……体?)
「フッフッフ。情報を聞いたら逃げ出すことなんざお見通しなんだよ。だからあらかじめ糸をそこらに配置しただけの話だ。流石に動物系最硬といえどもあんだけボロボロじゃ防ぎきれなかったみたいだな。」
(く……そ。すみませんガープさん……結局……あんたに受けた……恩を……返しき……れま……せ……)
そこでルフトの意識は途絶え絶命する。
しかし……
(ん……どこだここは?おれは死んだ筈では?)
「おお!目を開いたぞ!」
「よかったわねあなた!」
「悪魔と契約してまで安全を願ったんだ。これでもう大丈夫だ。」
「おんぎゃーーー!?」(なんだこりゃあああ!?)
魔竜は別世界にて転生を果たす。果ては一体どうなるのか……それはだれにも分からない。