ダンジョンに理由を求めるのは間違っているだろうか   作:appleman23

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           夢、
            幻の
          如く


夢、幻の如く

「「「「「「乾杯!」」」」」」

 

 メインストリートから少し離れた場所にある、昼は喫茶店夜は居酒屋という二重営業を行う店『走るキノコ亭』

 珍妙な名前とは裏腹に味、量、共に一級品だが値段が若干高めなのが玉に傷。

 

「それにしてもアリッサちゃんまた強くなったっすねぇ」

 

「自慢の子供ですよー」

 

「勿体無きお言葉!…真面目な話、レベルもう少しで上がるってうわぁ!」

 

「今はそういう話は無しっすぅ!食べて飲んで騒いで明日になって二日酔いになる、そんな場所にレベルがどうちゃらとかいう話は良くないっすよぉ!ねぇ!」

 

「「「「その通り!!」」」」

 

「………ライラに言われると腹が立つね……上等だぁ!ならば食べて飲んで騒いでやる!ライラぁ!飲み比べだぁ!」

 

「ほどほどにねー」

 

「やってやるっすよぉ!」

 

『どっちが勝つと思う?』

 

『アリッサさんだろ!』

 

『ライラさんだと思うな!』

 

 どちらが勝つかで賭けが始まり、最終的には

 

「自分に5万ヴァリス!」

 

「私は10万ヴァリスっすぅ!」

 

 とアリッサとライラが自分に賭け始めたが、今回の勝者は

 

「わらしの、かちっすれぇ」

 

「まけた、うっぷ」

 

 ライラの勝利で幕を下ろした

 

 その後も宴は続き、空が白んで来る頃お開きとなった

 

 

 

 

 

 

「あー頭いたい」

 

「完全に飲み過ぎたっすねぇ…」

 

「そうだ、【ステイタス】更新してもらうっすぅ」

 

「してなかったの」

 

「してなかったっすぅ…ちょっと呼んで来るっすよぉ」

 

「寝てるわ…頭いたい…」

 

 

 

「更新お願いするっすぅ」

 

「はいはーい」

 

 

 

 

 

 

 アリッサは夢を見ていた。

 自分がレベル1の頃、初めて魔物を倒した時のことを。

 最初に倒したのはゴブリンだったか。

 帰ってきたら神様がとても褒めてくれたのを覚えている。

 その時に抱きついた胸の感触がとても気持ち『レベル4きたああああああああああああああああああああああ!!!!』

 

 …後で殴ってやろう

 

 

 

 

 

「レベル4っすよぉ!レベル4!アリッサとおんなじレベルっすぅ!」

 

「うるさい」

 

 殴ってやった。

 

 泣いている、さすがに罪悪感が凄かったので

 

「おめでと」

 

「…?アリッサちゃん?今」

 

「2回は言わない」

 

「…アリッサアアアアア!愛してるっすううううううぅ!」

 

 抱きついてきた、たまにはこういうのもいいかもしれない。

 

 

 

 

 …ちょ、まさぐるな!あ、そこは!あ、あああやめろ!いやぁ!なにこいつ力強い!あ、あ、あああああああああ!

 

 

 

 

 ライラを部屋に吊るした後、神様の下へ。

 

「神様」

 

「なにー?アリッサちゃんー?」

 

怪物祭(モンスターフィリア)はどうしますか?」

 

「んーとね、とりあえずー、特になにもしないよー?」

 

「そうですか、ありがとうございます」

 

「どーして?」

 

「いえ、もし観戦なさるおつもりでしたら護衛が必要かと」

 

「あー、なるほどねー!ありがとー、アリッサちゃん」

 

「それだけです、呼び止めてしまい、申し訳ありませんでした」

 

「そしたらー、アリッサちゃんー」

 

「はい」

 

「デートしよっかー」

 

 

 

 

 

「…はい?」

 

 

 

 





ありがとうございました

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