とある魔眼の創造能力(クリエイティブアビリティー) 作:大神
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プロローグ
SIDE???
「よし。必要なものは買ったし帰るか」
とある少年がとあるスーパーから出てくる。その両手には大きめの袋が四つぶら下がっていた。
「にしても重いな。ああ、早く二輪免許でもとって、スクーターでも買いたいもんだよ。それなら楽なのに」
少年が駐車場を出たとき、
――ファンファンファンファン。
パトカーのサイレンの音が町中に響いた。
「ん?事件か?かなり近いな。ま、自分には関係ないことか」
ここの警察は優秀だからな、といって少年は信号を渡る。
と、そのとき、
「きゃー!」
「きみ!あぶない!」
――ブロロロロロロロロロロロロ!
一台の暴走車がかなりのスピードで少年の方に走ってくる。信号は赤だというのにブレーキをかける気はないようだ。ちらりと暴走車の後ろにパトカーが見える。という事はさっきのサイレンはこの集団のものなのだろう。
「へ?」
少年はその暴走車の存在に今の今まで気付かずにいた。だから目の前にある車に反応できないのは当たり前だ。
――ドズン!
少年は回避するまもなく車に轢かれた。
それが少年――神城恭麻(かみしろ きょうま)15歳の冬の日だった。