相変わらず文章がつたないですけれどもよろしくお願いします!
ん・・・?
ここはどこだ?
目を開けると周りには森が広がっていた。
360°どこを見ても木しかない。
「本当にここはどこなんですか―――‼」
しかし、例えこんなことを思いっきり叫んでみたところで何も変わらないわけで・・・
(なにこの展開もしかして上条さんはまたもや素敵ワールドに閉じ込められちゃったとかいう妄想を繰り広げているのですか―――!?)
「う、ぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・」
・・・・・・
「・・・・・あれ?」
そこで上条は自分が何か見落としていることに気が付いた。
「あっ、そうじゃん今上条さんは実験中だったような気がしないわけでもない‼」
あわただしくそんなことを呟いて、「ふうっ・・・」とため息をつく。
「では、まあとりあえず鈴木さーんどこにいるんですか―――?」
だがあたりには小鳥がさえずる音が聞こえるだけでそのほかには何も聞こえない。
「鈴木さーんいるならほんとに出てきてくださいよー」
だがいくら呼んでも一向に人の気配がない。
上条は頭の後ろを掻きながら欠伸を一つして足を一歩前へと踏み出す。
「とりあえず周りに誰かいないか探してみるか」
そうぼやくと上条は進み始めた。
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「せあっっっ‼」
短く息を吐き、飛んでいたハチ型のモンスターを切りつける。
すると、切り付けられたモンスターは淡く発光しポリゴン片となって虚空に消え、それと同時に自分の目の前にウインドウが現れ経験値など戦利品が表示された。
それらの確認を終えると「はあー」と息を吐き大きく伸びをした。
伸びをしたついでにと後ろも見る。
そこにはもう何を残ってはいなかったが自分の胸の中には一つ引っかかることがあった。
「なんであのモンスターがこんなところに?」
そう、さっきのハチ型モンスターは少し前の層までしか出現しなかったモンスターなのだ。
さらに言えば、ついこの前までこの層では遭遇すらしてこなかった。
何かが来る―――俺の予感はそんなことを告げていた。
そんなことを考えながら俺はふと空をを見上げた。
空はオレンジ色に染まりこの世界での夜の始まりを伝えている。
「まあとりあえず今日はこれくらいにして帰るか」
そう言って全身のほとんどが黒一色で染められた装備を付けた少年は歩き出した。
だが、突如として少年の索敵スキルが動くものを捉えた。
その瞬間少年は武器をいつでも抜刀できるように構え動くものの出方を探る。
すると遠くの方から小さな声が聞こえてきた。
「うーんここはやっぱどこなんだろうなー」
(みたところこちらに気が付いているとは思えないが・・・念のためこのままやり過ごすか。)
心の中でそう思うと隠蔽スキルを使って藪や木に紛れ込む。
「これはまたどこぞの不幸イベントに巻き込まれちゃった感じですかね―」
その時は何気なくそいつを見ていた、だがよく観察してみるとそいつは武器や防具を身に着けていない。
「はっ・・・?」
その時俺は絶句しその場から動けなくなった。
何せここは今現在解放されている層のほぼ最前線であり、それも解放されたのが一昨日だからだ。
このゲームでの死は本物の死と同意義であるということを完全に失念しているように思えた。
そのとたん俺の体は動き出しそいつに近づいた。
「ん・・・?お、やっと人がいたか」
「お前何してんの?」
「えっ俺? いや何かさ、いきなりこんなとこに来ちまって右も左もわかんねえんだなこれが」
「・・・・・・・」
「だからさいろいろと聞きたいことがあるんだがいいか?」
「・・・・・・・」
「って聞いてますか―? 流石の上条さんも今この状態で無視されるのは辛いんですが」
「・・・けんな・・・」
「へっ?」
「ふざけんなっていってんだよ‼」
そう言うと俺はそいつを睨み付けた。
睨み付けたと同時に俺の頭の中には少し前の記憶が流れていた。
隠しトラップという危険性を説明できず、ギルドメンバーのほぼ全員を殺してしまった。
あの苦い記憶が・・・
「HPがゼロになったら本当に死ぬんだぞ‼ その意味をわかってんのか⁉」
「いや、俺ついさっきここに来たばっかだから何の話だかさっぱり・・・」
「はっ・・・?」
そんな馬鹿なこのデスゲームは始まってもうかなりの時間が立つ、今ごろこの世界に入ることなんて出来るはずがない。
「どういうことだ・・・?」
「どういうことだといわれてもな・・・」
「・・・・・・とりあえず、ここまでどうやって来たか教えてくれないか?」
~~~~~~~~~~
「そんなことがあったのか」
「まあそうなんだよな」
かれこれ20分くらいかけて上条は自分のいきさつを話し、その後この世界についていろいろと聞いた。
なんでもここはヴァーチャル世界とかいう世界なんだそうだ。
元々は初のVRMMOゲームになるはずが製作者の意図によってデスゲームとかし最上層のフロアボスを倒すまでこの世界から出られなくなったようなのだ。
(あれ?それって上条さんも出られないってこと? ちょっと待て明日提出の宿題とか腹ペコのシスターとかいろいろと難題が残ってるってのに、どうしようどうしようこれって元の世界に戻った時にかなりやばいパターンなんじゃないですかねーーー‼)
「大丈夫か? なんか顔色がよくないが?」
声をかけられハッとする。今にでもここを脱出しなければ。
「なあ最上層まではあと何層あるんだ?」
「えっ?あと50層以上あるけど・・・」
その言葉を聞いて上条は絶句する。
無理だということがわかってしまった。これまでの話から1層クリアするのに1週間はかかるようなので、少なくとも後、50週間はかかるのである。
(まだ言ってからほんの少ししか時間たってないと思うけど言うぞ、せーの、不幸だ―――――――‼)
「なあ本当に大丈夫かさっきから頭抑えてうずくまってるけど・・・」
「へっ? ああ、大丈夫だ・・・と思いたい」
「ところでさ、少しウィンドウ開いて武器を装備しなよ、ここまだ圏外だしさ」
「あ、ああわかった」
そう言われて上条は初めて右手の人差指と中指を合わせて中で振った。
すると、ウインドウが開きその中にいろいろな情報が書かれた。
「ん?武器装備なんてどこでやんだ?」
「いや、さっき教えただろ。ちょっとウインドウ見してみろよ」
俺はウインドウをさっき教わった通りに可視化状態にして見せた。
「あれ?ない?んなわけあるか・・・?」
「いや、そんなこと俺に聞かれてもな・・・」
上条たちが悩んでいると、いきなり虫が飛ぶような音を耳が捉える。
「ん? ここってなんか虫でもいるのか?」
「えっ?もしかしてそれってハチが飛ぶような音じゃないか⁉」
「んん? そうだけど?」
その声を聞くとそいつは上条の腕を掴んで走り出した。
「お、おい!どうしたってんだよ⁉」
「モンスターが来る!今のお前じゃ武器を装備できない!だったらわかるだろ、このままだとお前は死ぬ‼」
そう言うとそいつはより強く上条の腕を掴んだ。
「うわっ、ちょっ、引きずんな―――‼」
そんな上条の悲痛な声を無視してそいつは上条を引っ張って進む。
そして、数分走った(引きずられた)後広い草原の中に2人して寝転がった。
「はあっ・・・はあっ、はあ―――疲れた―――」
「自分で走れんのにわざわざ引っ張っていくからだ・・・・・・」
「はは、俺が走った方が速いと思ってな」
「足の速さとかって決まってんのか?」
上条がそう聞くと、そいつは苦笑しながら答えた。
「ただのレベルだよ、俊敏性とかいろいろと関わってくるけどな」
「ふーん、でもさ俺さっき確認したけどレベル70なんだが・・・低いのか?」
「レベル70⁉ それ見間違いじゃないのか?」
そこで上条はもう一度ウインドウを開き可視化状態にする。
「人のレベルや、スキルを詮索するのはマナー違反なんだけどな・・・」
そうは言いつつもそいつは俺のウインドウを覗く。
「本当だ本当にレベル70だ・・・」
そいつは心底驚いたというように目が点になっていた。
「なあ―――――どうやってそんなになったんだ?」
「だから俺は今ここに来たんだからわかるわけないって・・・・・・」
そして、そいつは「はあ―――」と息を吐き顔を伏せた。
「悪かったないろいろとわからなくて」
「いや、そういうわけじゃないんだ」
「?」
そいつは一人で少し悩んだ後、顔を上げて立ち上がった。
「そういやまだ名前聞いてなかったな、名前なんて言うんだ?」
「ん? 上条当麻だが?」
「いやいや、ここではプレイヤーネームのことだよ」
そう言われて上条は右手を振るいウインドウを開き自分の名前を確かめる。
「touma《トウマ》だってさ、そっちは?」
「キリトだ、よろしく」
「こちらこそよろしく」
するとまたしても突如としてハチの羽音が聞こえてきた。
「あいつらまだ追いかけて来てんのか」
「あいつらってハチのことか?」
「ん? そうだけど?」
そう言うとキリトは若干厳しい顔になって言った。
「この数はまずいな、たぶん逃げられない」
「ってことは戦うしかないってことか?」
「そう言うことだ」
そう言いつつキリトは背中から剣を抜き放つと構えた。
「トウマは石でも拾って投げといてくれ、一応ダメージは入る」
「わかった」
そして、二人は唐突に現れた巨大バチの大群に囲まれた。
「うおおおおおっ‼」
キリトが必死になって剣を振るっている中上条は必死になって石を拾っていた。
石を拾っては投げ、拾っては投げを繰り返す。
「せいっ‼ やあっ‼」
空を飛んでいる巨大バチに攻撃を当てずらいらしくキリトはかなり苦戦しているようだった。
キリトが目の前の敵に攻撃を当てようとした時、キリトを真後ろからハチが攻撃をしようとしていた。
「キリト‼ 後ろ‼」
キリトは後ろを振り向きざまに切るが当たらず、逆に巨大バチの攻撃を受ける。
「ぐっっ‼」
キリトのHPがそれなりのスピードで減り、残り7割程度で止まる。
さらに、HPバーの上に毒マークが表示される。
しかも、倒れたキリトを追撃するようにハチが動きを見せた。
「キリト‼」
それに気づいた途端上条は走り出した。
猛烈な勢いで走り、キリトを襲おうとしていた巨大バチ目掛けて拳を振り下ろす。
上条の拳が当たった巨大バチは数メートル程吹っ飛びそこでポリゴン片となって消えた。
「うそ・・・だろ・・・?」
キリトはまたしても信じられないものを見たというように、目が点になっていた。
「キリト‼ ぼさっとすんな‼」
キリトにそう言うと上条はキリトの肩を右手で掴む。
するとその瞬間、キリトの毒は跡形もなく消え去った。
「えっ?」
キリトは驚きの声を上げるが、上条はそれを無視して巨大バチに拳で攻撃する。
自分の拳が通用するのなら自分で戦うまでだ・・・・・・そう考えながら。
「うおおおっっっ‼」
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最後の一匹を倒したとき、辺りは日が落ち暗くなっていた。
「とりあえず町に戻るか、いろいろと聞きたいことがあるから話は後で宿屋かどこかで頼む」
「わ、わかった」
キリトは難しいような顔をして先を進む。
(さっきの俺の異常な攻撃力といい毒を吹き飛ばした力といい、もしかして幻想殺し《イマジンブレイカー》でも発動してんのか?)
上条はそう思ったが、口には出さずに静かにキリトの後についていった。
戦闘シーンまで頑張って書きました‼
戦闘シーン味気ないですけど、変なところや、誤字脱字などあったら教えてください‼